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137話 脱走

「さて、、、」

「殿下、総督閣下と皇妃様がダイニングホールにてお待ちです」


 メイドが1人来て報告してきた。


「了解、今行くって伝えて」

「かしこまりました」


 メイドはそう言われると洗練された動きで戻っていった。

 さすがマンフレート家のメイドだ。

 1つ1つの動きが洗練されている。


「よし、行こう」


 僕はそうリール達に言うと屋敷に入った。




ーーーーーーーーーーーーーーーーーー





「お帰りなさい」

「お茶会はどうでしたか?」


 ホールに入るとお母様とおじさんが言ってきた。


「正直、あんなものよりヴェスターの宴会の方がよっぽど楽しいよ」

「ははッ、まあ帝都の低俗な集まりなんて言って楽しいものではありませんからね」

「そうだね、でもまあ第二皇女との話は面白かったよ」


 そう言いながら僕とリールは席に座った。

 僕たちが話している間に料理が運ばれてくる。


「どんな話だったのですか?」


 エグナーおじさんが聞いてくる。


「第二皇女の改革派陣営との不可侵と権力争いが終わったときのお互いの処遇だね」

「処遇?」

「うん、第二皇女は本気で玉座を狙ってるらしくてもし邪魔しなければ玉座を取った後に北部への税と自治権制限を解除するらしい」

「それはなかなか大胆な提案ですね」

「うん、でも正直履行するか迷ってる」


 確かに第二皇女が提示した条件は帝都貴族が提示したにしては結構理性的だけどこっちとしては自力で獲得可能な待遇だから必ず履行しなければならないわけじゃない。


「今のところはどんな考えで?」

「とりあえず今のところは強硬手段に出るつもりもないし表では履行しておこう」

「了解です。中立派貴族達にも伝えておきます」

「ありがとうございます」


 その後はお母様達と楽しい夕食会だった。





ーーーーーーーーーーーーーーーーーー





「お腹いっぱい!」

「私もです」


 お母様達との夕食を終えて屋敷の廊下をリールと歩いていた。

 

「お茶会での疲れも吹き飛んだよ」


 やっぱり家族との会食は楽しい。

 特にお母様とは会えてなかった分楽しい。


「ヴェスターだったら深夜まで広場でどんちゃん騒ぎしてたけど帝都じゃできないしな~」

「これからなにかされるつもりですか?」

「ちょっと食後の運動したいなーって」

「練兵場なら開いていますが」

「いや、今日はちょっと外に出てみよう」

「屋敷の外ですか?」

「夜の帝都も見てみたいからね」

 

 実際、夜の帝都は見てみたい。

 都市が一番活気づくのは夜だ。


「では重装甲歩兵隊で護衛隊を編成してお供しm、、、」


 リールの視線の先には誰もいなかった。


「で、殿下!どこですか!、、、、、やられた!」


 僕はリールの視線が外れる瞬間に窓から出て逃げた。

 せっかくだ。

 堅苦しいのはお茶会で十分味わったから護衛とは離れて1人で夜の街散策してみよう。


「屋敷を封鎖!殿下は護衛なしで街に繰り出すおつもりだ!お止めしろ!出入口を閉めろ!全軍殿下を探せ、まだ屋敷内なはずだ!」


 さっき出て来た窓からリールの手慣れた封鎖命令が聞こえる。

 でもヴェスターではベルトンとよく抜け出してたから僕も抜け出すのに関しては長けてる。


「とりあえず物とってくるか」


 上の階の自分の部屋に窓から入って外出用のシャツとズボンに着替えて外套を羽織った。

 軍服とドレス以外はひさしぶりだな。

 

「せっかくだし何か買って帰ってこよう」


 僕は脱いだ軍服のポケットから金の入った子袋を取り出してズボンのポケットにしまった。


「えっと、他には何か、、、」

「殿下は物を取りに部屋に戻るはずだ!引き留めろ!近衛隊!突撃!」

「やばッ!」


 廊下からリールとリール直属の部隊が突撃してころうとしているのが聞こえてくる。

 僕は急いで入ってきた窓から出た。


「さて、どこから出よう?」


 そうして僕は降下用の縄を持って塀を登って行った。

 

スルスルッ!


「よし!脱出成功!」


 僕は封鎖命令で警戒してる兵達の目を切り抜けて塀から縄を使って降りた。

 ヴェスターの高すぎる何重もの城壁に比べたらマンフレート邸の塀なんて低いものだ。


「どこ行こう?まずは貴族街から出るか!」


 そうして僕は夜の街に歩いて行った。

再開が遅くなり申し訳ありませんでした!

おかげさまで無事再開できました。

これからは投稿頑張っていきますのでよろしくお願いいたします。


読んでくれてありがとうございました!




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