#2席替え後の勉強会
席替えが終わり、今日1日の授業が終わり、身支度をする。
「じゃあね!翔ちゃん!また明日」
「ばいばーい」
右隣のギャル二人組の〈目白三菜〉〈南雲楓〉の二人から元気な声で言われた。僕は言葉は出ず少し頭を下げた。その後僕も帰ろうとしたが前の席の翠音さんを見るとまだ帰る素振りを見せなかった。
「翠音さん帰らないの?」
「私掃除当番だから、」
確かに翠音さんは掃除当番なのは知っていたが翠音さん以外の掃除当番がいなかった。
「他の人達は部活が忙しいって、」
翠音さんは少し顔を伏せてボソッと呟いた。
「じゃあ僕も手伝います。どうせ帰宅部で暇だから。
「え、大丈夫ですよ、」
カバンを机に置き翠音さんと掃除を始める。
箒と塵取り、雑巾等を使い15分程で掃除を終えた。その間二人での会話はなかったが翠音さんは少し申し訳なさそうにしていた。
「翔さん、ありがとうございました。」
「いや、全然大丈夫ですよ」
翠音さんは頭を下げ感謝を伝えてくれたが僕は申し訳なくなりすぐ頭を上げてもらうように身振り手振りで伝えた。
「翔さん、手伝ってくださったついでにもう一つお願いしてもよろしいですか?」
「え、あ、何ですか?」
「少し着いてきて欲しくてお願いします。」
「わ、わかりましたから。頭上げてください。」
翠音さんは顔を赤らめて少しモジモジしながら呟いた。僕は少し期待をしてしまった。翠音さんは身長も高いし、顔もキレイでモデル体型のかっこいい人。そんな人が顔を赤らめてモジモジしながらお願いなんてされたら思春期の僕からしたら期待せざるを得ない。そうして僕らは図書館に着いた。
「すいません、私の我が儘で勉強を教えてもらって。
「いや、全然大丈夫ですよ、」
図書館に着いた僕らは机に荷物を置き勉強会を始めた。僕は少し前に期待していた自分の事を考えて恥ずかしくなった。それと同時に僕なんかにこんな綺麗な人がなんて、と少し悲しくなった。
「翔さんテストの点数良かったですよね、学年順位も高かったですし、」
「え、僕の順位知ってたんですか、」
「は、はい。珍しい名字の方だなと」
確かに〈坂入〉なんて珍しい名字あったら目にはつくと思ったが顔と名前が一致していた事にも驚いた。
「翠音さんも順位は低くなかったと思ったんですが、僕なんかが勉強教える必要ないと思うんですが。」
「実は今回の数学あんまり理解できていなくて良ければ教えてくださると助かるんですけどやっぱりダメですか、」
そんな事を僕が言うと悲しそうにするので慌てて大丈夫だと言う事を伝えた。そうして勉強会が始まった。
「すいません、ここがあまり理解できていなくて、」
「え、は、はい。どこですか?」
僕は隣に座っていた翠音さんの方に体を近づけると肩と肩がぶつかってしまった。
「あ、ご、ごめんなさい。」
慌てて謝った。
「全然大丈夫ですよ、気にしないでください。」
慌てて謝った僕に対して彼女は冷静に言葉を返した。その後彼女の分からなかった箇所の解説をし、彼女が理解したのを確認し、勉強会は2時間程続いた。
「今日は私の為にありがとうございました。
「全然大丈夫ですよ、」
時間は19時頃になり図書館を出て帰路につこうとした。帰り道が途中まで一緒だったので色々世間話をした。
「それでは、翔さん今日は私の勉強に付き合ってくださってありがとうございました。また明日」
「は、はい!また明日」
T字路で別れる事になりお互いに頭を下げお互いの帰路に着いた。10分程歩き自分の家に着き鍵を開け家に入った。
「はぁ、疲れたー」
疲れたと言うのは勉強会に疲れたとかでは無く
翠音さんの様な綺麗な人と二人で放課後に勉強会なんて女子との関わりが薄かった僕にとっては慣れない事だった。明日も学校に行かなければならなかったためすぐに風呂、夜食を済ませ寝た。
〈翌日〉
ガラガラ
僕は20分前に教室に着き教室のドアを開けると
南雲さんと目白さんが僕の前の席に二人とも座っていた。
「あれ、南雲さんの席僕の前でしたっけ。」
「おっすー翔ちゃん、」
「翔ちゃんごめんね、うちら気が利かなくってさ、」
質問を投げ掛けると二人から挨拶と謝罪がとんできたので驚いていた。挨拶も少し驚いたがなぜ謝罪されたのか分からなかった。
「え、なんで謝るんですか?」
「いやさぁ~翠音ちゃん身長でかいじゃん?
翔ちゃん小さいから黒板見えないかなぁ~と思ってさ」
「うち翔ちゃんと同じぐらいの背丈じゃん?
うちが前になったら黒板見えるようになるからいいかなとおもって桜ちゃんに言ってかわってもらった」
目白さんと南雲さんの優しさで黒板が見えるようになったが小さいと言われたのが結構堪えた。やっぱり身長は大きい方がいいよな、
「あはは、二人ともありがとうございます」
僕は自分の席に着き、机に突っ伏した。
数分後隣から挨拶が聞こえてきた。
「翔さん。おはようございます。」
「翠音さん、おはようございます。」
隣の席に移動した翠音さんから挨拶が聞こえてきて挨拶を返したがさっき言われた身長が小さいという事について勝手に一人で凹んでいた。
そのせいか翠音さんからの挨拶の返しが普段より気弱な印象になってしまった。それに気づかず僕は挨拶の後すぐにまた机に突っ伏した。
それを見た翠音さんはすこし違和感を覚えた。
人物紹介
〈目白三菜〉
身長 161cm
趣味 ゲーセン巡り
クラスメイトのギャル二人組の一人。ポニーテールが特徴の誰とでも話せる陽キャ
〈南雲 楓〉
身長 152cm
趣味 スポーツ観戦
クラスメイトのギャル二人組の一人。ショートカットのスポーツ観戦が好きな女の子。よく野球の試合を観戦している。




