331.旅行記(6-6)
「五能線とか大鰐線でも思ったんだけど、車内の会員の人口が多くて妙な感じだよ。」
「ここは同好会の部室か?って思いましたね。でも、実際の部室だとこんなに集まることはないから、ツッコミとして成立しないんと思うんです。」
「あー、まったくだね。」
「とはいっても、この列車で青森まで乗り通すのは僕たちだけで、他のみんなは新青森で新幹線に乗り換えるらしいよ。」
「撤収早いですね。」
「人身事故で止まってた新幹線は運転再開してたね。」
「だいぶ遅れが出てるらしいから、その折り返し運転だとしたら僕らの乗る列車も遅れる可能性があるね。」
「このさい運休にならなければ構わないよ。」
「僕が乗る列車は臨時だから、運休のリスクが高いかも…。」
「今のところ運休の情報は出てないね。この列車と接続してみんなが乗る東京行きも、新函館北斗を定刻に発車してるみたい。」
「前が詰まってて、東京到着が遅れる可能性もあるんじゃない?」
「そうかもね。」
「それにしても、来る時の『こまち』が1時間半くらい遅れて、『リゾートしらかみ』も運休しちゃうし、帰りも『はやぶさ』が遅れて…。ボクは祟られてるんでしょうか。」
「いや、今回の旅行は全員ひやひやだったよ。」
「俺だって室蘭線の土砂災害で函館に行けなかったし。」
「ユウが『こまち』で缶詰めになってた日は、奥羽線と五能線の両方が雨で止まっちゃって、予定がメチャクチャになった人がかなり出たってよ。」
「だから、それでいったら会員の大半は祟られてることになっちゃう。」
「会長も中止にしようか悩んだってね。」
「そんなでも全員遅れずに弘前で集合できたんだから、それってすごいんじゃない?」
「そう言われてみると、そうかもしれませんね。」
「今回は台風本体じゃなくて前線の影響だけど、9月の初旬は台風も多いし、この時期の合宿は見直した方が良いのかな?って意見もあったらしい。」
「だけど、他に良さそうな時期って思いつかないよね。」
「そうなんだよね。」
「いっそ東京近郊の開催にして、好きなところを回ってきて集合にするとか。」
「それって、合宿にする意味あります?」




