210.地下鉄(2)
「東京の地下鉄って難しいですよね。」
「そうだね。東京都交通局と東京地下鉄があるし、あちこちと相互乗り入れをしてるし。」
「経路も妙にあちこちカーブしてるじゃない。銀座とか大手町とかのあたりは路線が入り組んでて、どこに何線の駅があるのかわかりにくいよね。」
「先輩方はどう攻略したんですか?」
「攻略って…。俺も中央線の関連で東西線とか丸ノ内線が多少わかるって程度だよ。」
「僕はもうちょっとわかる。でも、初めて行くところは地図見て下調べするね。」
「地図ですか?路線図じゃなくて。」
「都心って歩いてみると意外と狭かったりするからさ。最寄り駅とか書いてあっても、行きやすい別の駅が無いか探して、歩けそうならそっち使ったりする。」
「地下鉄東西線と丸ノ内線が大手町で接続してるんだけど、東西線を大手町で降りて丸ノ内線の東京へ行くんなら、乗り換えるより歩いちゃった方が早いよね。」
「東西線の大手町駅って、丸ノ内線の大手町駅と東京駅の間くらいにあるからね。」
「そうなんですか?」
「うん。まあそうじゃなくても、ひと駅乗るくらいなら歩いちゃうこともあるよ。さっきの泉岳寺から品川はちょっと距離あるけどね。」
「行き先が両方の駅の間ならば、泉岳寺で降りて歩くのも選択肢になるでしょ。」
「大江戸線は深い所を走ってるから、隣の駅までなら地下まで行って電車に乗るより、歩いちゃった方が早いところがあるってのも聞いたことがある。」
「実際はどうなんだろうね。試したいとは思わないけれど。」
「あと、東京は結構坂道があるし曲がりくねった道も多いから、そういうところは気を付けないとだよね。」
「そういうのを地図で調べるんですね。」
「地図で調べるときは出口にも注意してる。間違えて道路の反対側に出ちゃうと負けたって気分になるから。」
「あ、それわかります。」
「ナオとは豊洲で行きたい所と反対側の改札に出っちゃったよね。」
「はいはい。調べてませんでしたよ。でも迷うのも旅の醍醐味でしょ。」
「悪いとは言ってませんよーだ。」
「地下鉄が難しいといえば、電車をどこから地下に入れたのか考えると、一晩中眠れなくなっちゃうらしいよ。」
「地上にある車庫とか、乗り入れてる会社を経由したりじゃないの?」
「伯父さん、昭和のネタは通じませんでした。」




