195.新歓合宿(1)
「もうすぐゴールデンウィークだね。俺は特に予定ないんだけど、二人はどう?」
「ボクは松本に帰省します。」
「ああ、ちょうど良い機会だね。きっぷとれた?」
「はい。往復あずさで。」
「僕は自宅警備で忙しい。」
「開き直ったね。どこかで遊び行っても良い?」
「うん。いつでも良いよ。」
「おふたりは仲良しさんですよね。」
「それで、連休が明けると5月下旬には新歓合宿だね。」
「どんなことをするんですか?」
「会員全員で一泊旅行。1日目は車庫見学とかのイベントで、夜は懇親会という名の宴会ってのがフォーマット。」
「ユウは一人部屋でってお願いしてるから安心してね。」
「サークル活動の宴会っていうと、なんかちょっと羽目を外し過ぎるようなイメージがあるんですけど、大丈夫なんでしょうか。」
「コンプラ遵守は徹底されてるよ。二十歳未満の飲酒はご法度。飲まない、飲ませない。」
「そんかし、二十歳過ぎた先輩は、はっちゃける。ただし無理強いはしない。」
「新入生への洗礼ってことで大昔は飲め飲めって時代もあったそうだけど、最近は飲み過ぎた先輩方の介抱が二十歳未満組の試練って感じ。」
「そういう意味では、一緒に頑張ろうねって結束が強まるイベントになってるかもね。」
「もちろん新入生のお披露目がメインだけど、普段直接会うことの少ない会員同士の親睦を深めるってのも目的のひとつだから。」
「会わないのにも程があるけどね。」
「それで、どのあたりに行く予定なんでしょう。」
「候補はいくつかあるって聞いたけど、今年は千葉方面になるんじゃないかなって話だった。もう案内が来るはずなんだけど…。」
「ユウの住んでる所は千葉県内だよね。こっちに越してきてから、どこか千葉方面で遊びに行ってみた?」
「いえ、東京方面にしか来たことないです。だから、どこへ行くのでも初めてなんで楽しみです。」
「夏合宿もそうなんだけど、基本的に現地集合・現地解散だから、場所が発表になったら行き帰りの計画をたてるのも楽しみの一つだよ。」
「皆で集合してから行くんじゃないんですね。いかにも鉄道同好会らしい合宿だと思います。」
「宿泊地の候補としては木更津周辺を予想してる。グリーン車が連結された列車で都心まで直通できる駅、っていう不文律があるらしいから。」
「酔いつぶれた二日酔いさんを安全に回送するのが目的なんだって。」
「そもそも合宿形態になったのも帰宅を気にせずに…。」
「ホントにコンプラ遵守です?用意周到に潰す気?潰れる気?満々じゃないですか!?」




