祝勝会は学生らしく
グラウンドでの胴上げを何とか回避しつつも、勝利に喜んだ翌日。
俺達は日曜日にも関わらず学校へといた。
いつもの俺ならば昼前に起き朝昼兼用の食事をとった後ボーッと野球を眺め1日が終わるそんな高校生とは思えない堕落しきった生活を送っているが、今日は千葉さんに呼ばれ前日の祝勝会を行うこととなり、俺を含め試合に関わった演劇部の皆や杉谷、そして当然野球部のメンバーも野球部の部室に集まっていた。
試合から1日経ったが、その興奮は冷めやらず昨日の様なテンションで皆が盛り上がり、朗らかな雰囲気で会話を弾む。
パーティーという事もあり、肉やサラダそしてジュースといわばクリスマスの様な装いすら感じるご馳走を前に千葉さんが咳払いをして注目を集める。
「えぇ、翌日にはなったけれど昨日の試合に力を合わせて戦ってくれて感謝するわ、本当なら大量のジュースをかけあって祝福したかったのだけど、大村先生にやめて欲しいと懇願されてしまったの」
「当たり前やろそんなん!」
テンションが上がり若干キャラ崩壊していた阪田さんですら正気に戻りツッコんだり「えぇ〜楽しそうなのに〜」とラフィーさんが言ったりと口々に反応し騒がしくなっている中千葉さんは音頭を続ける。
「それじゃあ、今日は楽しんでちょうだい? それじゃあ」
この後の言葉を理解しているように各々が紙コップを手に取り静かに待機をする。
「カンパ〜イ」
「「「「「「「「かんぱ〜い!」」」」」」」」
その言葉と同時に静寂は解かれ話に花が咲き昨日の事を振り返ったりと賑やかにパーティーの風貌へと変わっていく。
「平野ちゃんの最後のヒットスゲェ興奮したぜぇ」
「そんな、武田ちゃんの最後のアウトもかっこよかったよ?」
「みんな凄かったよ〜! ね?」
ラフィーさんが近くでジュースを飲んでいた俺に話を振る。
「そうだよ! 小林先輩の決勝スクイズも凄かったし」
そう、小林さんの話をしていると「それ程でもないさ、私の敬愛する福島選手には程遠いよ」と小林さんが話しながらトボトボと近づいてきていた。
「そんな、それでも十分に凄かったですよ」
「そうかい? まぁ、最後を完璧に抑えた鈴木君が言うんだからその評価を甘んじて受けるとするよ?」
「もう、からかわないで下さいよ」
小林さんは不敵な笑みを浮かべるとジュースを飲む。
「本気さ、私なら最終回のあの場面なら決壊していただろうしね?」
「そうだぜ? オレと鈴木の親友コンビだから抑えられたんだ」
演劇部の皆と会話に花を咲かせていると何処からとも無く杉谷が現れる。
「一緒に評価あげようとすんなよっ?」
冗談を言うと杉谷も満面の笑みで返してくる。
「まぁ、お互いお疲れ様って事で」
俺と杉谷は笑いながら紙コップをコツンとぶつける。
「なんや? 盛り上がっとるやん!」
賑やかに集まり話す俺達の元に阪田さんが混ざろうと現れた。




