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47話 武術と魔術をきわめたいです

投稿が遅れて申し訳ないです。


47話は魔術世界の基本設定に関わる内容だったので時間をかけて考えてしまったです。

本当にすみませんでした。

「君がミロクだよね。」

4限の授業が終わって剣術部に向かおうとしたうちに話しかけてきた人がいた。


「たしか名簿番号1番のアルノーだっけ?」

「アーノルだ!」

「要件は?」

「俺と剣の試合をしてくれ。俺も魔術は多少強いが、ソーナやルナには劣る。それを超えたミロクを倒せるとは思えん。だから剣だ! 剣術部の部長とやり合ったくらいの実力があることは知っているが、師匠のもとで結構、剣術をやっていたから面白くない試合はしない。」


「その師匠ってのは誰?」


「近衛騎士団団長・神速剣のルシスだ。師匠は近衛魔術師団団長ともやりあえるとも言われているこの国最強の一人だ。すごいだろ。」


近衛魔術師団団長って確か師匠の話にたまに出てきた、魔王具の1つ、勇者の剣『ジュワユーズ』の所持者だったはず。そんな強者と同等の実力があるというのか、ルシスという人は。

近衛騎士団団長ってことは師匠とも知り合いかな。今度帰ったときに聞いてみよう。


「教えてくれたんだ。こちらも話そう。師匠に止められているから話せる範囲だけで話す。うちの師匠は魔王具の所持者の1人で、風神の鉄扇『ゼピュロス』の所持者だ。」


「なんと! 魔道具の所持者が弟子を取るのはとても珍しいことなんたぞ。」

「そーなんだー。」

まあ、師匠がうちとサラ以外で弟子をとっているところをみたことがないし、とったことがあるという話を聞いたこともない。

本当に珍しいのだろう。


「それでのってくれるのか?」

「分かった。第7訓練場で今日、ちょうど剣術部の練習があるからそこでやろう。うちから先輩に説明しとくよ。」


魔鉄行の連絡機能で先輩に説明したら、快く承諾してくれた。


訓練場に来て、部員たちの邪魔にならないようにスクエアで階段を 作って、5メートル上空にヘミスフィアで簡易的な舞台を作った。

下の人はうちらが宙に浮いてるように見えてるだろう。


ヘミスフィアとスクエアが見えないアーノルに広さを伝えた。

先輩が審判を担当してくれるらしい。


「試合開始!」


先輩の合図でうちらは同時に動いた。

魔術戦闘は初めは相手の様子を見て弱点を突くのが基本。

剣術戦闘も同じだ。初めは自分の技量の8割程度を出して受けに徹する。相手が油断したり、集中が切れてミスをしだす瞬間に一気に畳み掛ける。師匠に習った戦術。


打ち合う剣の音。


速い。

少し先輩より軽いが、速さは倍くらいだ。

ギリギリ見える速度だが、4回に1回は食らってしまっている。


このままではまずい。急所を狙ってくる斬撃は全て止めているが、普通に痛い。そもそも剣術は師匠に少し教わっただけでうちは鉄扇が主要武器だ。

剣術を極めている人に剣技で勝てるはずがない。とりあえず1回離れた。


「速い。剣術で単純な切り合いだと負けるな。」

「ミロク、実は剣が得意ってわけじゃないのか?」

「うん、そもそもうちの得物は鉄扇。剣術はたしなみ程度にやっていただけだ。先輩にも剣では勝てない。」

「では鉄扇で俺の相手をしてくれ。そうでなくては俺もお前も面白くないだろ。」

「いいのか、では遠慮なく。」


そこからうちらはまた試合を続行した。

「すげー! さっきと全然違うじゃないか。スピードも上がって1撃1撃がとてつもなく重い。扇子って護身用の武器だよね? 何で普通に剣とやりあえちゃってるの?」

「師匠が作った鉄扇だもん、強いに決まってる。」


「そうか。あんたも俺と同じで師匠をよく慕ってるんだね。」


打ち合っていてもきりがない。さっき剣の勝負で手傷を負っている分、うちが不利なのは誰から見ても明らか。

そろそろ終わらせないと、うちの負けは必至。

アーノルもそれを理解しているからこそ、うちの攻撃の受けに徹してカウンターの機会をうかがっている。


鉄扇での戦いの(すべ)は師匠から一通り叩き込まれてるからこんな状況への対処法ももちろん知っているが、失敗した時に大きな隙が生まれるからあまり使いたくない。


成功したらほぼ勝ち、失敗したら確実に負け。

アーノルはそんな賭けをしないと勝てない相手。正直、侮っていた。姉弟子のサラよりは簡単に勝てるだろうと、気楽に考えていた数分前のうちを殴ってやりたい。


何分間打ち合っていたのか分からない。が、どちらも決め手に欠けていて、集中力の勝負になっている。

左から迫ってきたアーノルの剣を弾き飛ばして、アーノルが剣を持った手の手首を狙って、鉄扇を振った。それを剣で受け流されて、突きが飛んできた。それをたたき落として、と。何度も何度も攻防を繰り返した。


そろそろ賭けを実行しないと。


アーノルの剣を左手で掴んだ。そのまま引っ張った。


痛い。


剣速はアーノルのほうが上だか、アーノルは軽めの両手剣を両手で振り回してるのに対して、うちは両手剣並みの重さの鉄扇を片手で振り回している。筋力では負けない。


手を離せばアーノルは武器を失うことになる。

離さなくても、うちに力負けしてうちの間合いに引き込まれるだけだ。


結果、アーノルは離さず引きずられてきた。

アーノルは、間合いに入るとまずいと判断し、すぐ手を離して、扇子が当たらない距離まで下がった。

うちの武器が短剣だったらそれでよかったのかもしれない。


「扇子は開くんだよ!」


鉄扇を開くと振るう向きによっては空気抵抗が起きて扱いにくくなるが、リーチは倍くらいに伸びる。

間合いギリギリを攻めて逃げて、すぐにカウンターを狙いに行くような剣士には届く。

つまり、開いてない鉄扇の長さ分しか逃げていないアーノルに当たるということだ!



ルー先輩にこれを仕掛けた時は、うちの鉄扇の持ち方が変わっていることに気づいて、経験による勘で避けられてしまった。

空気抵抗を減らすために少し穴が空いているが、扱いにくいことには変わりない。

師匠は暴風魔術を使うから開いた状態で戦うが、単純な武器としての性能は閉じてる方がいい。


しっかりとアーノルの脳天に鉄扇をぶち込んであげた。


「勝負あり! 勝者ミロク!」

こうしてアーノルとの勝負は終わった。



数日後、、、

また夢の中の白い世界に来た。


今回は何も起こらず、ベッドから転げ落ちて目が覚めた。


うちは武術はこの世界でも強い方だという自負がある。ここまで鍛えてくれた師匠には感謝しなければ。


魔術はどうだろうか。師匠のような魔王具所持者のような規格外の存在はこの世界でも特殊な部類だろう。


単独で脅威度9の魔物を倒せないと、この世界から4人を探し出す前に死ぬ可能性が高い。


脅威度0は武術などを習っていない地球の一般的な成人男性でも倒せる魔物。地球で言うとニワトリやウサギくらいの強さ。

スモールアントやレッサーフィッシュなどがこれに該当する。


脅威度1は多少武術か、魔術の心得がないと討伐が困難とされている魔物。ハンターズギルドでハンターの強さや能力を反映して登録されるランク分けで、最低ランクのHランクハンターが倒せるレベル。

ツノウサギやスモールビートルなどがこれに該当する。


脅威度2は地球でいう猛獣のような魔物。Gランクハンターが倒せるレベル。

スモールリザードやレッサータートルなどがこれに該当する。


脅威度3は防御力が高かったり、爆発や毒などの特殊攻撃をしてきたりするような魔物。Fランクハンターが倒せるレベル。

ロックサーペントやブラストシュリンプなどがこれに該当する。


脅威度4は魔術が使えたり、少し知性があるような魔物。Eランクハンターが倒せるレベル。

キングタートルやフレアサーペントなどがこれに該当する。


脅威度5は特殊属性が使えたり集団で行動する知性があったりするような魔物。Dランクハンターが倒せるレベル。

タートルロードやムーンライトベアなどがこれに該当する。


脅威度6は無防備な人を殺せる攻撃を簡単に繰り出す魔物。Cランクハンターが倒せるレベル。

アリゲーターレックスやレッサーデーモンなどがこれに該当する。


脅威度7は家1つ破壊する程の被害を出す攻撃を簡単に繰り出す魔物。Bランクハンターが倒せるレベル。

グラトニースライムやキマイラなどがこれに該当する。


脅威度8は村を破壊する程の被害を出す攻撃を簡単に繰り出す魔物。Aランクハンターが倒せるレベル。

アークデーモンやマジックオーガなどがこれに該当する。


脅威度9は災害級の被害を出す攻撃を簡単に繰り出す魔物。Sランクハンターが倒せるレベル

ファイアードラゴンやベヒーモスなどがこれに該当する。


脅威度10は魔物の危険度の分類で最も強いとされている魔物で、

暴れると国を滅ぼす程の力を発揮する魔物。特に強いSランクハンターか、魔王具所持者以上の実力がある者にしか倒せないレベル。

エンシェントドラゴンやデーモンロードなどがこれに該当する。



まあ、つまりはドラゴンを倒せるくらいにはなっておきたいということだ。


そのためにも魔術をきわめねばならない。

確かにうちは鉄扇術に長けている。今日、アーノルに勝てて少し自信がついた。だからこれからもこつこつと修行していけばいい。だがしかしだ、鉄扇なんかでドラゴンが倒せるわけがない。タートルロードにすら届かなかった攻撃がドラゴンに通用するわけがない。


そのための魔術だ。


魔術は授業でやった一般属性、特殊属性、固有属性、極大属性、3大属性のような分類とは別にその魔術の作用による分類がある。


・攻撃系魔術

・防御系魔術

・強化系魔術

・回復系魔術

・操作系魔術

・生産系魔術

・浄化系魔術

・変化系魔術

・収納系魔術

・付与系魔術

・干渉系魔術

・鑑定系魔術

・契約系魔術

・召喚系魔術


の14種類がある。


攻撃系魔術は相手に直接危害を与える魔術。

防御系魔術は自分や仲間を守る魔術。

強化系魔術は自分の身体や武器にバフをかける魔術。

回復系魔術は体力や魔力を回復したり、怪我を治癒したりする魔術。

操作系魔術は自分の意思で相手の身体や精神を操作することができる魔術。

生産系魔術は鍛冶や工業などのものづくりをする魔術。

浄化系魔術は汚い物を綺麗にする魔術。

変化系魔術はある物を別の物に変える魔術。

収納系魔術は物を収納できる魔術。

付与系魔術は武器や魔道具に魔術式を刻んで魔力を流せば効果を発揮するような魔術。

干渉系魔術は普通なら触れられないような物に触れられるようになる魔術。

鑑定系魔術は鑑定スキルのように対象の情報を調べる効果を持つ魔術。

契約系魔術は対象の行動を制限したり、相手を従わせることもできる魔術。

召喚系魔術は魔物などを自分の元へ呼び出す魔術。


今のところうちの得意属性の数学魔術で可能なの7種類。

防御系魔術のスクエアとヘミスフィア。

回復系魔術の完全数。

生産系魔術の図形生成。

変化系魔術のトポロジー。

収納系魔術の四次元収納。

干渉系魔術のカオスフィールドと社交数。

召喚系魔術のタクシー数。


友愛数の効果がわからないからどこに分類できるか分からないが、客観的に見ても確実に分かるこの9個の魔術だけでもかなり充実している。

一般的に1つの属性にはたいてい攻撃系魔術と防御系魔術の2種類の権能が多くあると言われている。それにあと1種類の権能が加えられて3種類の権能が使えることができるものが多い。だから1つの属性に7種類の権能があることは相当珍しい。


なるべく沢山の属性を覚えて、足りない権能を補っていくのが普通だが、数学魔術はそもそも7種類の権能があるのに加え、ヘミスフィアの時のように、新たな魔術を手に入れられる機会があるかもしれない。

今後増える魔術に期待すると同時に、魔術についての知識を増やさなければならない。


そもそも魔術とは何か。


どこかのおえらいさんが書いた本にあった。

『魔術神は言った。『魔術は、余が管理するこの世の秩序であり、元々は神族にしか使えなかった特別な力だった。今はもう遠い昔のことだが、下等種族でも使えるようになったら面白いのではと俺が提案したのだ。そうして神の遊戯(あそび)で、神ならざるものにも魔術使えるように、魔術脳と魔力嚢という器官をプロキオン様とミモザ様と協力して作ったのだよ。そんな魔術を君たち下等種族にも分かるように説明すると、魔術文字の式だ。そしてその式が成り立つ時に魔力を魔術に変える魔法陣を生み出す。魔術式の演算を君たち下等種族ができるわけがないから、脳内のイメージを魔術式に変える魔術脳を授けたのだ。余に感謝するんだな。』と。』



正直最初はなんて傲慢な神なんだと思った。お遊びで力を与えて感謝しろだなんて。

だが、よくよく考えると、魔術式は数式のようなものなのかもしれないとこの言葉から推測できる。成り立つ、といえば方程式や、不等式、合同式などの数式だ。


数学を勉強すると、魔術脳の演算能力が上がるのは数学と魔術に少なからず、共通点があるからなのではないだろうか。


そうとなれば、あとは探求あるのみ。


まず、シエラとゼノス先生に魔術式について聞いてみた。

シエラは

「魔術式は17個の魔術文字の羅列によって構成されていて文字の順番によっては魔力を流したときに魔術が発動するもの。魔術を使うときに他のことを何も考えないで使ってる魔術に集中していたら、なんとなく思い浮かんでくる。それを魔道具の記憶装置に刻むから魔道具が作れるんだよ。」

と言っていた。


ゼノス先生は

「魔術式は25の魔術文字で構成された文字の羅列だ。魔術式に魔力を流すことで魔術が発動する。普段、魔術を使う時は魔術脳で魔術式を構成する。魔術脳は魔術式化に少量だが魔力を使う。だから魔術式を自分の脳で記憶して魔術を使った方が魔力の消費が抑えられる。そして1度、脳から魔術脳にイメージを伝達し、魔術脳で魔術式化するのにも時間がかかる。それを脳の中でこなせるから魔術構築速度が上がる。それと、ごく稀に魔術の才能に恵まれた例外もいるが、基本的に魔術脳が発動できる魔術は1つまでだ。だから、同時に2つ以上の魔術を発動するには自分の脳で魔術式を生み出し、魔力を流さないとならない。そのため、得意属性の魔術式の記憶は強くなるには必須だな。」

と言っていた。


とりあえず、シエラが言っていたように、自分の魔術に集中してみた。


トポロジーで椅子の形を変えながら自分の体内の魔力の流れを意識して自分の奥の奥に意識を向ける。


1週間ほどずっとこれを続けた末、やっと感覚を掴んだ。

数学魔術を手に入れた時のあの夢の中でうちの体の中に入ってきたあの謎の文字が、頭に思い浮かんでいく。

どれも読めないが、記憶はした。


前世から文字の記憶だけはできた。

花野井智数は7歳の時、精神科医に文字に特化した完全記憶能力を持って生まれたサヴァン症候群と診断された。


たとえ知らない文字であっても、うちが文字だと認識できれれば完全記憶は可能である。だから一瞬見るだけで完璧に覚えられる。



トポロジーの魔術は230文字ある羅列が84種類の文字で構成されている。確かにシエラとゼノス先生でも使っている文字の種類の数が全然違う。

個人差があるのかな。


とりあえず、一通り今使える魔術の魔術式は記憶しておいた。


「よっしゃああ! ついにできた!」


脳内に思い浮かべた魔術式に魔力を流す感覚を理解するのにも時間がかかった。4日間ひたすら体内の魔力の運用の練習をし続けた。授業中も部活中も。魔術の練習も続けた。ソーナの詠唱短縮にびっくりした時に何故か魔力が増えたから無くなることはないだろう。0まで減ったら困るから、自分に完全数をかけるのは避けてる。


5日目になってようやく脳内に必要分の魔力を流して無詠唱で平均魔術構築速度0.07秒で友愛数以外は発動できるようになった。


これで2日後のフィールドワークでいっぱい魔物が倒せるだろう。

楽しみ!

今回は話の進みがぎこちないですが頑張って読んでいただけると幸いです。


できるだけ気をつけますが、今後の内容と矛盾する内容があったらコメントなどで指摘をしてほしいです。

今後ともよろしくお願いします。

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