幼馴染と遭遇
行動を開始。
カッコよく?言ったものの今の時間帯は昼過ぎ辺りなので行動を開始するのには遅いくらいだね。
今回は僕一人だけではなくグループで行動する。
メンバーはあの時と同じで、僕、キルナ君、チイシャさん、リアネちゃんの4人だよ。
僕抜きの3人で昨日、一昨日は行動してたらしいけどキルナ君曰く居心地が悪かった、とのこと。
女子二人の中に男子一人。仲がいいならともかく、キルナ君はあまり話した事のない二人だったから少し大変だったそうだ。また僕がグループに入って行動する事になった時に小声で「助かった……」って呟いてたもん。
「行くとしよう。俺たちが今回行くのはこっち方向だ」
キルナ君がリーダー的存在になって色々と指示をくれる。頼もしい。
道中はどうやら探索済みでヒントもおそらく全て見つけたらしい。そして、今回僕たちが目指すのはヒントなどではなく、試練官の存在だ。
ヒントをちまちま集めていても流石に非効率過ぎるので、一気に進展があるであろう試練の報酬を目標にしようと今朝決めた。
現に、ソシリア先輩の試練の報酬であるヒントがある場所の地図はとても役に立った。けれど、役に立っただけで問題の答えを導き出せるほど一気に進展したわけでもない。
もっと一気に進展があるような試練報酬はあるのかな。
今回僕たちが目指す場所は事前に把握していた場所らしい。出来る事なら僕の手を借りたいんだって。理由は分からないけどお安い御用ってやつ。
そんなこんなで歩いて行き、特に他クラスと遭遇して戦闘になったりなんかも無く、普通に試練官がいる場所に辿り着いた。
と、思っていたらどうやら僕たちとほぼ同時に試練官の場所に着いた他クラスと出会った。
何人ほどいるのやら?と思いながら見た僕は静かに声を漏らした。
「あ……」
「試練を受けにきたんですかー?……ふむ、どうやら見たところ二つのクラスよグループのようですが、どちらが先に受けますか」
試練官がそう言っている。その辺りの話し合いはリーダーに任せておこう。
僕は声を漏らした原因となった彼女の姿を改めて見た。やはり見間違いなどではなく彼女だった。
この行事中に出会ったりするのかな?と思ってた彼女ーーリーフィアの姿が目の前の他クラスの中に混じっていた。
どうしよう。話しかけるか否か。いや、でも……みんながいる前で話しかけてもあれだし、そもそも他クラス同士だからなぁ……
そんな事を考えていたら、僕の視線を感じ取ったのかリーフィアがこっちを見てきて、目が合った。
すると彼女も少し驚いたような感じだったけど、周りにバレないように静かに笑った気がした。
話し合いがなんか知らないうちに終わったらしく、僕たちの方から先に試練を受ける事になった。戦闘にならなくて良かった……
「じゃあ試練を始めます。私が課す試練内容はちょっとした知識を調べる問題を出しますのでそれに答えてください。問題数は20あって、そのうちの17問答えられたら試練クリアとみなします」
おっと……
「同じグループなら誰でも答えてもいいですよ。1問にかけて良い時間は最大2分とします。では、始めますーー」
試練?無事に合格だったよ。
試練報酬はソシリア先輩と同じ、一部のヒントの場所が分かる地図情報を渡された。
僕がこの試練での感想を言うのなら、役に立たなかったかな?
だって、他国の王の名前?数百年前に存在してた魔王の名前や勇者の名前なんてこの僕が知るわけがない。
1問目から役に立たない判定をみんなからされた僕は黙っていた。というより、リーフィア達のクラスが居るのに問題出して大丈夫なのかな?と思っていたら、問題内容が僕たちの時と違った。
リーフィア達も無事に試練をクリア出来たようで僕たちと同じ報酬を手に入れたみたい。問題内容は違っても報酬は同じみたい。
「早めに行かないと取り合いになるな…」
そんな事をキルナ君が言っているけど、僕は違う事を思った。
「ねぇ、もう無いんじゃないのかな」
「ん?どういうことだ」
「既に他のクラスの人たちが来ていて、クリアしてるってこと」
「なるほどな……いや、行くだけ行ってみるか。幸い、ここからそんなに遠くはない」
その言葉にチイシャさんもリアネちゃんも肯定してるので、行く事になった。それはどうやらリーフィア達のクラスも同じようだった。
少しくらいリーフィアと話したかったなぁ……と思っていると、また目が合った。何かを訴えかけてきている?
分かんないや。けれど、予想はできる。多分!
「みんなちょっと先に行ってて」
「ん?どうした」
正直に言うか迷ったけれど……少しぼかして言う事にした。
「あっちのグループに知り合いが居るから少し話をしたいだけ。多分、すぐに追いつくよ。地図にもどこに居るか分かるから迷うことはないよ」
「大丈夫なの?一応他クラスだから気をつけなさいよ」
「攻撃されたらすぐに逃げてね?」
「流石に大丈夫だよ。心配してくれてありがと」
優しいね。
僕の願いは聞いてくれて、みんなは試練報酬で教えてもらった場所へと向かった。それと同時にあっちも動き出したみたい。そして、リーフィアだけこの場に残った。良かった……
試練官の人はいつの間にか居なくなっていたのでこの場にいるのは僕とリーフィアだけだった。
「久しぶりだねー。リーフィア」
「うん、久しぶり。フィグラ」
そんな他愛のない始まり。何を話そうか少し迷うなぁ。
「あー、この行事の調子はどう?」
「まぁまぁかな。ヒントはたくさん手に入れてるんだけど……全く答えが分かんなくて困ってるって感じ
かな?フィグラの方はどうなの?」
「僕もおんなじ」
やっぱり答えが分かんないか。一応敵クラスだから教えにくいということもあるかもしれないけれどね。
「ねぇ、フィグラ」
「なに?」
「これプレゼント」
そう言って長方形型の箱を渡してきた。どこから取り出したのか分からない……
「いいの?」
「うん」
「後で開けてもいいかな?今は時間無さそうだし」
「うん、また感想聞かせて」
大事にしないとね。行事が終わってから開けてみよっと。
「じゃあ僕はそろそろ追いつかないとね」
「じゃあ私も行かないと」
「一緒に行こっか」
「うんっ、行こっか」
話し合った時間はとても短かったけれど、とても楽しい時間になって良かった。
残りも頑張って行こう。
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この作品は不定期投稿なのでブクマをおすすめします
ーー以外雑談、普通に長い時もあるので見なくても大丈夫。
五等分の花嫁の映画、観ました。
映画の内容はとても良かったです。ネタバレになるので細かくは言いませんがね。
なおさら漫画が欲しくなった。いつか絶対に買おう。
ゲーム等はまぁ、特にありませんね。話すことが五等分の花嫁しかなかったので特に用意してないです.なので、終わります。
では、また!!




