第五話
主人公が自重をするのを諦めるようです
これから変身(笑)とかいろいろ出てくるためこれまでのきっちりとした話じゃなくなると思うのでどうぞよろしくおねがいしますw
おおっと!今後に向けてタグの混沌がアップを始めるようです!!
「おかあさん・・・♪」
さてどうしましょうかねぇ……
今の状況を確認すると。
少女が席に座ってる私に抱きついている。
いっしょに教室に入ってきた他四人が固まっている、というか唖然としている?
教室は静まり返っている。
これ以上無いほど詰んでますよねこれ……?
思わず暑くも無いのに汗が出てきたんですが……
「・・・?おかあさん?」
不思議そうに見上げてくる少女なのだが。
この空気の中どうすれば良いのでしょうか……
奇妙な緊迫感の漂う中ふとチャイムが鳴る。
「きちんとそろってるか〜?これから出席確認と自己紹介でもしてもらうから席着いてくれ〜」
タイミングよく空気が緩んだところに担任となるであろう先生がはいってきてそれぞれがあわてて席に着く。
……名残惜しそうにはなれていった少女が座った席が目の前の席なのですが
その上他の四人も以外と近くですし……
他四人がチラチラとこちらを見ているのが辛いです。
もう陰とか無理でしょうしよく考えたら自重しなければ後々楽ですかね?
などと担任の先生が出席を取るのを聞きながら思いました。
「よーし全員いるな〜?このC組を担当することになった恒川 仁だ。よろしくたのむ」
そういってボードに名前を書きながらあいさつしている。
三十代後半と言ったところか、白髪が無く無精髭の生えたその顔からはくたびれたような印象を受ける。
「あ〜、自己紹介だが順番だの面倒だし、どっちかというと外部からの生徒以外は殆ど顔なじみでしょ?つーわけで騒がしくしないようにおのおので自己紹介でもやってくれ〜」
そういいながら教壇からおりて椅子に座り本を読み始める。
というかそれで良いのでしょうか先生……
それを合図に先ほどの五人……
訂正、少女はいつの間にか私の膝の上に座ってました。
他の四人が私の机の周りに集まってきました。
「・・・♪」
「本当だったのね……」
「いったとおりでしょ!いやホント知らない人におぶってもらってたひなっち見た時は事件性を感じたね!っと本人を前に失礼か、アハハ!」
最初に口を開きだしたのは女子二人のよう、でもう二人の男子は今だ目の前の光景が信じられないのか呆然としている。
「私らだけで話しちゃってごめんね!私は沢城 美雪っていうんだ!今後とも長い付き合いになりそうだからヨロシクッ!」
「……えっとごめんなさいね?ちょっと信じられないことが起きすぎて自己紹介を忘れていたわ。私の名前は藤堂 明菜よ。こんな髪色してるけど純粋な日本人よ」
茶髪の娘が沢城さんで金髪の娘が藤堂さんというらしい。
「ご丁寧にどうも、小宮 命と言います。えっとよろしくお願いします?」
「固い固いって!もっと気軽にしてくれていいよ!命君だね?私のことは呼び捨てで良いよ〜」
なかなかアグレッシブな娘である。
思わずどうも、というがだから固いってと笑いながら背中を叩いてくる。
「美雪が馴れ馴れしすぎるのよ。私は小宮さんと呼ばせてもらうわね」
藤堂さんが沢城さんを嗜めながら言う。
「……それにしても貴方が比奈ちゃんの言うおかあさんなのね」
「……はぁ」
どうしましょうかものすごく聞きたく無いのですが。
というかおかあさんで通じているのですね……
「あぁそういえばまだだったわね。ほら比奈ちゃん自己紹介がまだでしょう?」
そういうと膝の上に乗った少女が手間取りながら方向転換してくる。
そうまでして降り無いのですね……
というか今の見た目が危ないのですが。
小さな少女が髪が長くて顔の見えない不審者の膝の上に乗って、お互いに向き合っている。
外で見たなら通報されてもおかしく無いんじゃないですかね。
目立たなくしているはずなのに猛烈に目立ってますし、未だ喋らない二人も目をさらに見開いて固まっているのですが……
というか藤堂さん沢城さん降ろすとかしてくれないのですが!?
妙に教室全体が緊迫いて気味が悪いのですが!
藤堂さん、応援してないでください!
貴女は注意をする側では!?
沢城さん、貴女は出てもいない涙を拭う動作なんてしてないでください。
この娘の育て親かなにかですか!?
あ、ちょっと携帯電話を構えてなにを……!
「・・・比奈」
……えっとそれだけですか?
もっと何か言うことが他に……
「・・・?」
いや首を傾げられても……
とりあえず満足したのかまた一所懸命にもとの位置に戻ろうとする。
「えっと、この娘の名前は蔵本 比奈っていうの」
助けを求めるように二人の方を向いたのだがどう解釈したのか、少し慌てて藤堂さんが名前を言う。
「蔵本さんちょっとーー……」
「ひな・・・」
「比奈さーー……」
「ひな・・・!」
名前以外認めてもらえないらしい。
それ以外で言おうとするたびに訂正されるのでこちらが折れるほか無い。
二人の方を向くが笑って流される。
……というかそろそろ男子二人戻ってきませんか?
「比奈、ちょっと降りるというのはダメですか?」
とたんに少し体がこわばりこちらを向く。
「おかあさん、めいわく・・・?」
表情は正面を向いていて見えないのだが少し下を向き雰囲気が悲しそうな感じに思える。
とたんに周りからの圧力を感じる。
……こ、これはいろんな意味できついです。
殺気とかじゃないのですがこの多くの責め立てるような視線。
何よりこの悲しそうな背中が大分良心に突き刺さります。
「い、いえ、ただひなが辛く無いかな?と聞いただけですよ?」
あわてて否定しながら取り繕う。
どうにもこういった子供?に昔から弱い。
「・・・ほんと?めいわくない・・・?」
「えぇ!前に机があって邪魔でしょうし後ろ私によりかかっても大丈夫ですよ?」
そういうと安心したように背中を預けてくる。
と同時に周りの雰囲気も落ち着く。
「おかあさん・・・♪」
「いや〜、ひなっちがここまで懐くなんてよっぽどだね!そういえば昨日はありがと!見つけてくれたのが命君で助かったよ!」
「そうですね。ここまで嬉しそうな比奈ちゃんを見るのは久しぶりです。昨日美雪が言っていたことは本当だったのね」
女子二人は比奈の前に周り表情を見ながらそういう。
どこか教室の雰囲気も和らいでいるのは気のせいではないはずだ。
「ちょ、ちょい待ってくれ」
やっと男子二人が再起動したようだ。
「なんかお前等だけでわかったような感じなんだが、知り合いだったのか!?」
「私とひなっちはこれで二度目だけど?」
「私は初対面ですね」
背の高い方の男子が片手であたまを押さえながらいい、もう片方はうなずいている。
「ごめん、ますますわからなくなってきたんだけど説明してもらえないかな?」
「しかたないなぁ〜」
沢城さんが得意げになって説明しようとする。
それはいいのだけど説明できるほど接点も何も、無いですよね?
「まず昨日の入学式が終わったあとにひなっちが迷子になったわけよ」
ふむふむと男子二人に加え、クラスメイトもうなずいているのをチラホラ見かける。
「そのとき眠ったひなっちをおぶってたのがおかあさんこと命君な訳よ!」
「それで?」
「向こうから話しかけてくれてひなっちを受け取ったんだけど、ホント助かったわ〜!いやマジな話変な人に連れ去られたりしてないか冷や汗もんだったね!」
悪びれも無く言うが大分危ない状況だったのではないだろうか……
高校生?とはいえこんな小さい娘が一人でいるというのはなかなか危ない。
初対面とはいえああも警戒心が無いと大分危険だと思う。
だからあんなに焦っていたのですね。
「それが出会った時のことなのはわかったんだけど、そのあとどうしたんだい?」
「なにが?」
聞いた内容はここまでだが自分から話を聞く限りでも間違いはない。
というかそれくらいの事しか印象に無いはずなのになんでこうなったのでしょうか。
「いや何がじゃなくてよ、こいつ受け取ってはい、さようならな分けねーだろ?」
「そうだけど?」
「……は?」
苛ついたように頭をかきながら聞いているのだが本当にそれ以上でもそれ以下でもない。
「だからひなっち受け取って無事なの確認してるうちに消えちゃってたから、こうして改めてお礼言ったんじゃん」
「私もそのとき直ぐに合流していたのですけど、それらしき人は見かけてませんでしたし」
寧ろそれならその場にいたままの方がかえって良かったのかもしれませんね。
まあそれも後の祭りですが……
「もっとわかんねぇよ!?ほぼ初対面じゃねぇか!?馴染み過ぎだろおい!つかおかあさんってなんだよっ!?」
殆ど叫びながら訴える。
というかおかあさんについては私も聞きたいです。
「もっとちゃんとせーー……」
「はいそこ、うるさいよ〜それにそろそろ時間だよ〜?」
「あ?」
少し怒鳴り気味に喋っていたので先生に注意される。
それと同時に今の授業の終わりのチャイムが流れ何とも言えない空気になる。
というか私三人の自己紹介だけで殆ど誰もしらないのですが……
これからどんどん主人公のおかしなスキル(技能的な意味でw)が発揮されていき、混沌とした感じになる予定なのですよ!
VRもちゃんと出す予定ですがまだまだ時間がかかりそうなのでorz
とりあえず登場人物の名前!!
かんがえなくてはっ!!
人物像はできてるんやけどねw