第34話「ウォーキング・アーマー。」
残り3秒、2秒、1秒…
試合が始まる。
「カケル、俺は狙撃するから上の方にいるぜ。」
「任せた、シュン。」
俺と2人も同時に武器を呼び出す。
「カケル君。」
「カケル!」
あとは勝つだけ!
「みんな行くぞ!」
このマップ、なかなかに広い。
「物陰は俺が見つけ出すから安心しろ。」
「助かるよ。」
この試合、シュンが重要なポジションにいる気がする。
「!?なんか近づいて来んぞ!」
…なんだ?
「あれは…鎧?」
ガシャリ…ガシャリ…ゆっくり歩いてくる。
パァン!!!
鎧は崩れ、動かなくなった。
「シュン!助か…」
「まだだ!」
鎧が持っていた剣がこっちに向かってくる!
すごいスピードだ!
「くっ…!」
ギリギリ傘で弾くことができたけど…
「みんな、警戒!」
3人で死角を潰すように背中を預け合う。
「おい!また飛んできたぞ!」
剣が飛んでくる今度は1本、2本、3本、
「まだ飛んでくるよ!」
周囲の飾られてる鎧から剣が無数に飛んでくる。
「うおおお!!!」
全員で必死に防ぐ。
「カケル!見つけたぞ!あそこだ!」
シュンが廊下の向こうを指す。
「おや、見つかってしまいましたか。」
なにかの仮面をつけた男が出てきた。
「A、とでも呼んでください。」
「…お前一人だけか?」
「ええ、そうですよ。」
なんでひとりなんだ…?
「私、貴方達を分断するよう言われてまして。」
「お前だけでやるってのか?」
「違いますよ。」
「…!」
後ろからもう一人。
「私は…Bです。」
「1人と言ったのに増えてしまいましたね。」
絶対そういう作戦だったろ…
「「では、作戦開始です。」」
また無数の剣、今度は鎧の軍勢も歩いてきた!
「カケル!」
シュンが叫ぶ。
「今は2人1組で逃げた方がいい!」
確かにバラバラになるのも危険だし、このまま固まっていても負けてしまう。
「リョウとミヨ、俺とシュンで分かれるぞ!」
「わかったぜ!」
2つある曲がり角を別れて逃げる。
いつの間にか剣だけが飛んできている。
「Aが追いかけてきたな…」
「カケル!ちょっとスピード上げろ!爆弾で吹っ飛ばしてやる!」
投げられた手榴弾が剣を全て吹き飛ばした。
「ナイスだシュン!」
「まだまだやれるぜ俺は。」
昨日の敵は今日の仲間。こんなに頼もしいとは。
「おや、剣が尽きてしまいましたか。」
「A…」
恐ろしく落ち着いた足取りで歩いてくる。
「ルイスはどこだ?」
「教えるわけないじゃないですか。」
ぬらり…と手を広げて言う。不気味だ。
「そして貴方達はここで終わりです。」
「そんなわけないだろ。」
シュンは少し鼻で笑いながら、
「俺とカケルが組めばお前なんか楽勝だと思うぜ?」
「ほう、楽しみですね。」
Aは落ちている剣を引き寄せる。おそらく能力だ。
「決してルイスさんの場所へは、行かせません。」
第34話「ウォーキング・アーマー。」 おわり
AにB、強敵か!?
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