第13話「負けるかも。」
俺たちのエネルギーが…尽きた…
だけど…!
「リョウ、早くミヨを!」
「あ、あァ!」
どこに連れてかれちまったんだ!ミヨは!
〜ミヨの誘拐事件直後〜
「離してよっ!!!」
「絶対に逃がさないよ、ミヨ。」
お兄ちゃんはさっきまでの おちゃらけた様な顔だったのに今は、氷よりも冷たい。
やっぱり、本気で私を…
空き教室、お兄ちゃんはそこに入ると私を床に投げ落とした。
「さぁ、約束の時間だ。」
お兄ちゃんは、私がワンダーをするのを止めようとしてくる。
「僕が勝ったら、もう手は出さない。だけどお前が負けたら…」
「ワンダーを辞めればいいんでしょ。」
「その通りだ。」
私はワンダーが好き。なんで好きなのかは分からないけど、理由はいらないと思う。
お兄ちゃんは「次お前がワンダーをやるのを俺が知ったら勝負だ。」そしてさっきの約束をつけた。
なんで止めようとするのかは分からない。
でも…勝てば…!
カケル君みたいに…!勝つの…!
「マジカル…!」
「遅い。」
「きゃっ!」
お兄ちゃんの大鎌で薙ぎ払われる。
まだまだ!
「フレイム・バインド!」
「ふーん、拘束か。悪くない。けど…」
軽い身のこなしで躱された…
「無駄だよ。」
反撃が来た。避けようとする。でも、
あまりに、速い。そして斬撃を貰ってしまう。
「ぐぅ…」
「まだ、まだ。」
鎌が迫る。私はリングから大剣を呼び出しガードした。
「ミヨ、お前は昔からエネルギーの扱いは上手かった。でも…」
高速の二撃目。避けきれず斬られる。
「うぁ…!」
「武器の扱いは下手くそで、頼みの綱のエネルギーさえ当たらないんじゃ…僕には勝てない!」
また来る。必死の思いで避けた。
でもまた次が。
このままじゃ…反撃もできない!
「はああ!!」
「なに…!」
足から炎が出た。あまりの勢いに教室のドアを破り、
廊下に飛び出す。
今までこんなこと出来なかった。
足にエネルギーを込めるのは簡単。でも足からエネルギーを出すのは少し難しいこと。
でも、それが出来た自分を褒める余裕なんかない。
「に、逃げなきゃ!」
私は全力で走った。
「逃がすかよ。」
走って迫ってくる。そして…
お兄ちゃんに蹴られた。
私は階段から落ちてしまう。
だけど、その感触は床じゃない。もっと、もっと暖かくて、安心する…
「ミヨ、探したぜ。」
「カケル…君…!」
俺は今ミヨをお姫様抱っこしている形になっている。
イカした登場だと思うが今の俺たちに余裕はない。
「あ、カケル君〜!やっほー!」
今までとは違い、目が笑ってない。
相当ミヨを倒したいらしい。
「リョウ、ミヨ頼んだ。」
「いけんのか…?」
「やるしか…ない…」
絶体絶命。それでも…俺は!
第13話「負けるかも。」 おわり
なんだかハラハラしますねー。
応援どうかよろしくおねがい。
補足)ワンダーは個人個人でステータスが違います。
本人のスタイルにあったパラメータに自動で設定されますよ。
例えばカケルはスピードタイプ。常に補助してくれる機能「基本補助システム」がスピードに偏ります。
エネルギーの総量は人によって違いますが、試合を繰り返すなどして量を後天的に伸ばすことができます。




