第六話「ドッキリ」
どうも、途中で書いた文章が飛んだかと思って静かな場所で大声を出しそうになった朝廷です。
本日三話目の投稿です。前話を読んでない方は是非!
「次からは気を付けて下さいね。」
「はい。すみませんでした…」
センは現在教会のシスターへの謝罪が終わった所である。
センがシスターに怒られているところでは、何人かのプレイヤーが此方を指しながら笑って通りすぎていった。
センはそのプレイヤーに見られた恥ずかしさとシスターに対する申し訳無さでしばらく顔をあげられなかった。
そのシスターから解放されてセンは教会から離れた路地裏に来ていた。
その路地裏でセンは再度クエストログを確認する。
「それにしても、このクエストの推奨レベルからして、本来もっと後のクエストなんじゃないか?」
センは思わず口に出した後に、慌てて周りを見回すがプレイヤーらしき人物は見受けられなかった。
「良かった、誰にも聞かれてないか…聞かれてたら説明するのも大変だしな…」
そして、センはそのクエストログから報酬の所を確認した。
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報酬3000G
ウサギの隼剣
SP5
スキルの書【天翔】(クリアタイム報酬)
ランダムスキル修得券(クリアランク報酬)
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まずはウサギの隼剣からセンは確認した。
【ウサギの隼剣】
レア度:6
品質:EX
分類:剣
属性:風
STR+10AGI+5
説明:【群れウサギ総隊長】が使用していた剣。その剣の切る速度は目にも止まらないと言う。
この剣は今までに見たことの無い品質をしていたが、ヘルプで調べると、この品質はクエスト報酬等の特別なアイテムにつくものであるらしい。
この【ウサギの隼剣】は柄のところにウサギの顔のイラストが入っており、緑がかった刃を持っているとても綺麗な剣であった。
「芸術品みたいだな…これに聖剣化をしてみるか…」
そう言いながらセンは、この剣に聖剣化をほどこした。
すると今まで聖剣化を使った時には無い光を放ち、剣の形が変わっていく。
柄の部分には、ウサギの顔の他に羽のマークが加わり、刃の部分はより煌めきを増しながら鋭くなっていく。
そして、先ほどまで緑がかっていた刃は金色に緑色のラインが刃を縁取っているデザインに変わっていた。
今までに無い大きな変化にセンは驚きつつも、その剣の性能を確認していく。
【閃光の聖兎剣】
分類…聖剣
品質:EX
属性聖/風
STR+20AGI+25
装備制限AGI50以上DEX30以上
説明:ウサギの隼剣が、プレイヤー名【セン】の聖剣化によって一定期間聖剣になった物。
聖剣化により、更に速さを追及した形になったところ、装備するのに制限がついてしまった。
「やったー!」
性能を確認した所でセンは思わず声をあげた。
この剣は一定期間という制限があるものの、センは装備制限もクリアしており装備することが可能である。
その上、センはこの剣のデザインがとても気に入った為、より喜んだ。
センはホクホクしながら次のものに手を伸ばす。
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【天翔】のスキルの書を使用しました。
【天翔】のスキルを取得しました。
【天翔】のスキルと【飛行】のスキルが統合されます。
【天飛翔】のスキルを取得しました。
【飛行】LV4が統合されたため、【天飛翔】のスキルがLV2になりました。
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「統合?」
センはシステムのその音声に疑問を覚えヘルプで調べる。
その結果、特定の組み合わせのスキルを手に入れると自動的にそのように組み合わせられるということが分かった。
それについて納得したセンは、改めてスキルの詳細を確認する。
【天飛翔】
天を高く飛ぶためのスキル。
飛んでいる間は、AGIが2倍になる。
LVが上がれば上がるほど、飛べる時間や、距離が伸びる。
このスキルの詳細を見て、センは思わず笑みがこぼした。
そのスキルというものは、センの戦闘スタイルにピッタリとあったものだった。
センは、最後に【ランダムスキル修得券】を使用してみた。
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ランダムスキル修得券を使用しました。
【奇襲】を取得しました。
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【奇襲】
相手に気付かれていないうちに攻撃したらダメージが2倍になる。
このスキルもセンの戦闘スタイルにピッタリである。
不思議に思ったセンがネットで調べると、このようなスキルの獲得に関しては、その人にあったスキルから選ばれているらしい。
そうやってスキルに関して考えていると、突然センのVR機器本体に連絡が来た。
センが名前を確認してみると、学校の友人の名前が表示されていた。
不思議に思った
「どうした?今俺ゲームで忙しいんだけど…」
「そのゲームの話だよ!中に入ったら会おうと言ってたのに!」
「あっ」
センは、その約束の事をすっかりと忘れてしまっていた。
センは慌てて謝罪しようとするがその前に相手が言葉を発する。
「どうせお前のことだから忘れてたりしたんだろ。」
「悪い、忘れてた…」
「良いよ。もう、お前が何かにはまって周りが見えなるのは何時もの事だから。」
「何処にいけば良い?」
「じゃあ最初に入ってきた噴水の前の喫茶店集合で。」
「了解。」
申し訳無いという気持ちがありつつ、センは早速噴水の前に向かおうとする。
その途中にふと見た露天にあるアイテムがセンの目に飛び込んできた。
センはそのアイテムを見てある計画を思い付いた。
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そのプレイヤーは大柄で頭に角を生やした男性プレイヤーだった。
顔にはなんとも言えぬ凄みがあり、現実であったら堅気だとは思えない顔だった。
「ったく。あいつは何時も何時も。」
その男性プレイヤーは、喫茶店の中で悪態をついている。
どうやら、センを待っているプレイヤーのようだった。
センが集合時間に遅れてくるのは、今回の事が初めてではない。
センは、毎回毎回何かの集合と言う度に、気になったものにふらふら~ふらふら~と行ってしまう性分で、そのせいで、よく人を待たせてしまうという悪癖を持っていた。
「あいつは餓鬼か何かか!」
思わずそのプレイヤーは声を荒げる。
しかし、そんなことをしてもセンが速く来るわけでも無いため、そのプレイヤーは落ち着いて目の前のゲーム内のコーヒーを啜った。
「それにしても遅いな?フィールドとかに出てたのか?」
先程連絡していることから、直ぐに来るものだと思ったが、しばらく来ないため段々と不安になってきた。
その時、そのプレイヤーは肩を叩かれた感覚を感じた。
「ようやく来たか遅かっ」
ようやく来たのかと思い、一言文句を言ってやろうとそのプレイヤーが後ろを振り向いてもそこには誰もいなかった。
「あれ?」
そう思った時に、また肩を叩かれた。
「いい加減に、」
そうして振り返るがまたしても誰も何処にもいなかった。
俺の背中を冷たい汗が通る。
(もしかして幽霊?いやいやいやいやそんなものは非現実的だ。ありえない。だだだだ大体ここは科学の結晶のVR世界の中なんだぞ…)
また、肩を叩かれる
そのプレイヤーは恐怖からかゆっくりと振り返る。
振り返るとそこには顔のないアバターが此方を見ていた。
そのプレイヤーは恐怖から叫び声を上げてしまった。
「ギャァァァァァ!?!?」
「ドッキリ大成功!いやー綺麗に引っ掛かってくれたね…ってあのーその握っている拳はどうする気ですかね…いやーそのついついやっちゃったというかさ、出来心だったというか、ちょっと許して貰えたり…」
その後喫茶店には先程の叫び声よりも大きな声が響き渡った。
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