ー訓練の成果ー
「さて、早速あんたらの仲間二匹が餌になったけどまだやるかい?」
よし!初っぱなから2対2に持ち込めたのは幸運だ、この二匹はまだ頭がいいようだがさっきの二匹は馬鹿で助かった、4体を相手にするのは流石に分が悪いが二匹相手なら格上だろうがどうにか各個撃破でどうにか出来るだろ。
したを向いて肩を震わせている先頭のキモガエルA5に聞く。
「おい、いつまでそうしてるんだ?お前が指揮官だろ?早く決めろよ」
「……ない」
小さくなにか呟いている。
「なに?よく聞こえないんだが?」
「き、貴様ぁぁぁ!!!!!俺の弟たちをよくもー!!!八つ裂きにしてきた魚の餌にしてやるっ!!!!」
「兄さん落ち着いてくれ!!我を失ったら奴の思うつぼだぞ!?」
まさか一番冷静だった先頭の兄弟の一番上らしき奴が激昂してきたた事に俺は驚いた。
「兄弟思いなのはどうでもいいが、お前らも雇われてかなんなのか知らないけど、殺しをして生きてきたんだろ?なら殺されても良い覚悟はしていただろう?それをいざ殺されたら許さないなんかほざかれても困るんだよ」
「あぁ…確かに俺たちはこれで生計を立ててきた…だが割り切れない事だってある!!だから勝手と笑え、だが貴様を確実に殺す!!」
「兄さんが落ち着いたならこちらの勝ちは揺るがない、貴様らはこの地下道で意味もなく死んで行くんだ」
勝ちは揺るがないか、大した自信だがなんでそんなにも勝ちを確信できる?なにか特殊な能力でもあるのか?まずレベル調べてみるか。
《奥に居る者が63レベル、手前に居るものが87レベルとスキル【背負う者】により奥の者より能力が格段に上がっています》
まじか、あいつも特殊スキル持ちか… 楽に行けるんじゃないかと思ってたがかなりキツい、むしろ真っ向からやったら勝てない可能性の方が高い。だが簡単には俺だって諦められないしこんなカエルごとき相手に死ねるか。
「あー申し訳ないが、こんな掃き溜めで俺は簡単には死んでやれないんだ」
「ご託はいい、貴様の腸ここでぶちまけて弟たちの追悼の供物にしてやる!!」
「おいおい、高々蛙が粋がりおるわ!貴様らも今すぐわしの腹の中に納めてやろう」
怠惰もやる気満々のようで助かる、こっからは策はなくぶっつけ本番だが俺だってカインズと組手をしていた、なにもしない生活を送って居たわけではない。
怠惰と初めて戦ったときよりも遥かに強くなってはいる、レベルなんて飾りだとそんな壁は覆してやる。
「俺も時間は無駄に出来ないんでな、さっそく行かせて貰うぞ、怠惰!サポートは頼む、俺の背後は任せた!」
俺はそれだけ伝え足元の水を爆発させ巻き上げながら距離を一気に詰める。
「形成・武器!双血剣!まずは挨拶だ!」
俺の両手に剣が生成されそれを投げつけ牽制をかける。だがあっさりと奥の奴が前に出て来てカエルAを庇うかの様に叩き落とされ形成が解けて液状に戻る。だがそんなものわかりきってる、格上の相手なのにこんな手を易々と受けるようなら苦労はしないさ。
「さっきまで大口叩いてこの程度か!?」
「今のはただの挨拶だよ、すぐ面白いもの見せてやるよ、【血針の逆時雨!!】」
詠唱したと同時に先ほど弾かれた双剣の血溜まりから一気に散弾銃のように血の雨がカエルに向かって降りかかる。
これにはかなり驚いた顔を見せて急所を守るようにガードを固めたが全身隈無く小さな傷がついた。
「ぐぅ!奇っ怪な技で驚きはしたが、だがこの程度では俺の筋肉は突き破れんぞ!!」
「あぁ、それもわかってる。だがもうガードをした時点でお前は終わりなんだよ」
「なに意味のわからないこと!ほざくな!!」
ガードを解き俺に一気に詰め寄ってくる、俺を仕留める気の様だがもう遅い。
「もう終わりって言ったよな?芯から凍って黙ってろ!!」
俺が手をかざし念じる、奴は直ぐに異変に気付くはずだ。
そう、さっきの傷で体内に入った血を一気に絶対零度まで温度を抜き、傷口から凍り初めて身体中の自由が失われつつあるからだ。
「な、なんだこれは!?」
「おい!どうした!?」
奴から見たらわからないだろう、弟の前側から凍り初めているのだから急に攻撃を止めて止まったようにしか見えないだろう、だがもうなにもかも遅い。
「さぁ、早速もう一人だな」
俺のレベルは低いが能力を加味すると全く格上なんか驚異にならないんじゃないか?
レベルは二倍以上上の相手でもこんなにも対等、いや、圧倒している。
俺はこの世界でやはり通用する、出来るぞ。




