↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
PR
50/62

第49話 最悪の正体

「ふっ、よけいなことを」


 白衣の堕天使のその言葉から、どうやら、炎の壁を生み出したのは奴本人ではなく、銀仮面だったようだ。


「お怪我はありませんか?」


 銀仮面はバルサロッサの隣に降臨した。銀仮面の声音に僕の心臓が跳ねる。

 どこか聞き覚えのある声……違う、僕はその声を確実に知っている。まさか……いや、そんなことが……あるはずがない……。頭の中でよぎるそのまさかを全力で否定する。


「そんなことより、首尾はどうだった?」

「はい、うまくいきました。まもなく、両国とも陥落するでしょう」

「なに言ってんのよ! 今、侵攻してるクラシカル軍の中にレベルレッドが数人いたとしても、

そんな簡単に落ちるわけないわ! 」

「せやで! 四天翼が守護してるんやからな!」


 ミランとルンが銀仮面の言葉に反論しているが、僕の頭の中は銀仮面が何者なのか? それだけだった。

 心の底からその正体に怯えている自分がいる。


「まあ! 犬みたいにワンワン吠えて、うるさいわねぇ。あっ、でもこれを聞けば、すぐにキャンキャンに変わるかしらぁ」


ベルリッタは憎らしい笑みをこぼして、


「その四天翼が仇なのよねぇ」

「どういうこと?」とミランが即座に反応した。

「えっとねぇ、バル」

「ベルリッタ!」


 なにかを説明しようとしたオカマ悪魔を鋭い口調で制す銀仮面。顔をこわばらせて、押し黙るベルリッタ。これだけで、どちらが力関係において上なのかがわかる。


「絶望は小出しにしてやらないと面白くないだろ。何度でも、絶望で歪む顔を見たいからな。くくく……それと……」


 銀仮面の視線が僕を見据える。ドクンと再び心臓が飛び跳ね、瞬間冷たいものが背中を幾度も走り抜ける。

 そして、奴は僕が想像していた最悪の名前を言い放つ。



「久しぶりだな。神月アレル」



 人間だった時の恐怖の記憶がフラッシュバックする。

 消えろ……消えろ……消えろ消えろ……消えろ消えろ消えろ消えろ消えろ消えろ消えろ消えろー!!!


「うわああああああー!」


 僕は頭の中が真っ白になり、いつのまにか全力で雷系の攻撃魔法を放っていた。


「……むん!」


 しかし、奴は片手でそれを打ち消した。奴の尾は赤く発光していた。それを見た途端、無力感に絶望する。


「感動の再会だというのにたいそうな挨拶じゃないか。また、俺を殺すつもりだったのか……神月ちゃんよぉ」


 奴は銀仮面を外した。そこには僕の脳裏にこびりついて離れない顔が存在していた。奴はニヤリと口角を上げた。ゾワゾワと恐怖の塊が心の底から込み上げてくる。


「なんでお前がこの世界に……」

「ふん、そんな事……俺はバルサ様に悪魔にしてもらったんだよ!」


 そして、恨みや憎しみとも取れる目つきを僕に浴びせる。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
cont_access.php?citi_cont_id=333260509&s
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。