始まり sideN
ナカイ騎士団彼らはそう名乗った、ナカイとかいう死人をトップに据えた謎の集団。
「って」
『それでどうするんだ学生君、我々の目的はそうしてこの惑星に民主主義をもたらさせてもらう』
彼らは民主主義をもたらすために戦っているらしい。
『そのためにはまずすべての騎士を殺すことで、あの女王に退陣を要求する』
つまりターゲットは。
『ここにはナインと呼ばれている騎士が来ているのだろう、それをただ殺させてくれればいいのだ、君は何もしなくていい』
俺だ、だが敵は気づいてはいない。敵は偵察した敵兵が学生だと思っている、騎士だとは思っていない、さらに言えば自分たちのトップだと言う事も。
『それでどうするのだね、時間がないので後10秒で決めてくれ』
後10秒ですべてが決まる、戦うか諦めて死ぬか。と言うか俺の場合戦った方が生存できそうだ。カメラをアクティブにする。機体の頭部分の目のあたりが明るくなる、様々なものを出すために光るのだ。
『戦うのか学生』
モニターに様々な情報が表示される、これで戦闘を行いやすくなる。
『ならば』
スナイパーの居そうなあたりを検討して射線から逃れるように飛ぶ。、元いた所に何かが当たる。
『避けるか学生752、753はナインを殺りに行け、754はこいつを狙撃だ』
敵は4機、残りの2機の強さはわからないがトワとソノダがいれば負けはないだろう。と言うかあの2人が負けたら俺にはどうすることはできない。機体がロックされる、たぶん754が命中率を上げるためにアクティブにしたのだろう。だから。
「見えるんだよな」
反応を確認。位置情報をジャミングの隙を突き転送、これで気づいてくれればいいのだが。
『754なにやってるんだ』
751が叫ぶ、と言うか通信を切れよ、そう思いながら聞く。
『避けろ』
『へぇ』
何かが飛んでくる。ロックが解除される。
『学生やってくれたな』
仕留められたようだ。
『遊んでやる死んでもらうぞ、学生』
そう言って飛び込んでくるのだが遊ばれているのか、ただ愚直に突っ込んでくる。だから簡単に撃ち抜いた。
『なっ』
そう聞こえるとともに、轟音がして、音が消える。コックピットを直撃だから1撃だろう。
「………よわいのか」
それとも舐められていたのだろうか、どちらでも構わないが。
「ジャミングは解けないのか」
まだ敵が潜んでいるのだろうか。
「後退するか」




