2.第23章 援軍2
「いったいこの状況を打開するには、どうしたら良いのでしょう。」
ウルが、コアトルに問うた。
「僕も、ずっとどうしたらいいか考え続けてきた。」
「まずは逃げ延びて来た人々を、いったんここで集結させよう。」
「圧倒的な数のゴ族と正面切って戦うのは無理だ。」
「王宮の衛兵達と、ゴ族の後方の僕達で、挟み撃ちにしよう。」
「そして王や、カサスと合流して、彼らの指示を仰ごう。」
「武科長のカサスなら、何か良い策を考えているはずだ。」
コアトルが答えた。
「ただ、どうやって後方から切り込んで行くのか。」
「ただ単に進んでも、殺されに行くようなものです。」
ウルが言った。
「そう、どうしたら良いか。」
「考えて、考えて、考え抜けば、答えは必ず出て来る。」
「考えて、考えて、考え抜こう、ウル。」
コアトルは、自分に問う様に答えた。
はたして、他の村々から逃げ伸びて来た人々は、10人にも満たなかった。
それ程までに、ゴ族はシバルバ族を、皆殺しにしていたのだ。
コアトルは一日中、夢の中までも、どうしたら良いか、考え続けた。
どうしたら良い、どうしたら良い、どうしたら良い。
そして、策を立てた。
「まずは、僕達が大部隊だと思わせる為に、『シバルバ族の紋章』の旗を造る。」
「自分のマントを切って5枚作るんだ。」
「それを竹にくくり付けて、掲げる。」
「100人弱の部隊が来たと思わせるんだ。」
「そしてウル、放牧場に行って、ありったけの馬を用意してくれ。」
「馬にも、その旗をくくり付けて、王宮を目指して突進させる。」
「道の両脇に馬を突進させて、その真ん中を馬を駆って、僕達が進む。」
「王宮への道を一直線、カサス達と合流だ。」
「この作戦は、タイミングが大切だ。」
「旗が一本づつ上がったのでは、すぐに見つかって殺される。」
「一斉に100本弱の旗をあげる。」
「シバルバ族の部隊が急に現れたようにするんだ。」
「程よい長さに切った竹を集めて、それに旗をくくり付ける。」
「それを地面に寝かせておいて、馬たちに一斉に、持ち挙げさせる。」
「そこで旗を立たせ、竹と馬につないだ紐は切る。」
「馬達はそのまま、疾風のごとく王宮へ駆け進む。」
「馬達が作ってくれた道を、僕達が進むんだ。」
ウルが思わず唸った。
「素晴らしい、素晴らしい作戦ですぞ、コアトル王子!!!。」
「すぐに準備を進めましょう。」
20人にも満たないシバルバ族が、大部隊編成の為の準備を始めた。




