2.第22章 シュバランケ4-4
「ゴ族の族長よ!!!。 私もあなたの思いに賛同する。」
「神々に束縛された世界から、これからは私達自身がこの世界を動かす主役になる!!!。」
「この世界の本当の主は、私達なのよ。」
塔の天辺から、ヴェール女王は、シュバランケに訴えかけた。
「ゴ族によって築かれる理想の世界の実現に、私も参加させてちょうだい!。」
「ゴ族の族長シュバランケよ、シバルバ族の女王ヴェールを迎え入れなさい!。」
ヴェールは金切声をあげていた。
「何と云う事だ。」
塔の天辺を見上げながらヤコック王が、深い溜息と共につぶやいた。
両隣のイサムナ、カサスもただ、眉をひそめるしかなかった。
「ヴェール王女はシバルバ族を見限って、ゴ族に取入ろうと云うのか。何という、お人なのだ…。」
イサムナがつぶやいた。
馬上のシュバランケは、傍らの歩兵から長槍を奪うと。
「ゴ族による理想世界の実現に、シバルバ族の女は必要ない。」
力の限り、その長槍をヴェール女王に投げつけた。
長槍は、しなりながら空気を切り裂き、真直ぐにヴェール女王の心臓を貫いた。
「がはっ。」
目を見開き、大きく口を開け、長槍に貫かれたまま、ヴェール女王は塔の天辺から滑り落ちて行った。
バルコニーの三人の目の前から、王宮の広場の石畳の上にヴェールは叩き付けられた。
ドシャッ。
馬上のシュバランケの前に落ちた。
「ヴェ――ル―――!!!」
ヤコック王が、ヴェール女王の最後の姿に、叫び声をあげた。
「シバルバ族の女王を打ち取ったり――。」
ドクロの面を黒光りさせて、シュバランケが叫んだ。
オオ――ッ。オオ――ッ。
ゴ族の兵士達も、勝どきの声をあげた。
と、その声に交じって、後方からゴ族の兵士達の悲鳴が上がった。
何、後方で何が起こっている?。
後方のゴ族の隊列が乱れている。
シュバランケが振り向いて、後方を見た。
バルコニーのヤコック王、イサムナ、カサスも、その方向を見た。
カサスが驚きの声をあげた。
「あれは、あんなにたくさんの旗が、上がっている。」
イサムナが言った。
「『翼を持った蛇の紋章』、シバルバ族の紋章の旗が、あんなにたくさん!。」
ヤコック王が言った。
「援軍だ。我らを救いに援軍が到着した!。」
カサスが言った。
「時が来た。ヤコック王様、卜占通り、一直線に援軍のもとへ馬を走らせますぞっ。」
3人はバルコニーを後にして、階下へと向かった。
なんと援軍が到着。
援軍の正体とは?。
そしてヤコック王達は、無事に逃げ延びる事が出来るのか?。
21世紀最強の伝奇・奇譚・冒険談は、何処へ進んで行くのか?。




