2.第11章 ウサギ狩り2
コアトルと同じように、会場を沸かせていた選手の名は「ウル」と云った。
緑山の村から参加のウルは、馬上から長い弓、ロング・ボウを使い、遠い距離から矢を放っていた。
放物線を描いて矢は飛んで行き、正確にウサギを仕留めていた。
馬を操る事は苦手なようで、ほとんど動かず、馬上から長距離のウサギを狙って射止めた。
緑山の村は、狩猟を生活の糧としていて、シバルバ族の弓の生産を一手に担っていた。
さすがに、その村からの参加の若者だけはある。
ロング・ボウの腕前は、天下一品だ。
コアトルは思った。
ウルに勝てば、拳闘場での勝者は自分になる。
ウルの利点をそぐ方法はないものか?。
ウサギ狩りの競技は回を重ね、最終決勝戦を前にしていた。
勝ち残ったのは5人。
コアトルとウルも、最終の5人の中に残っていた。
決勝戦を前に、しばしの休憩が取られた。
休憩中、コアトルは、白馬と会話をしていた。
「いよいよ拳闘場での決勝だ。」
「ここで勝って、最終大広場の勝者と一騎打ちだ。」
「そして優勝を勝ち取る。」
「今までの練習の成果をここで、見せてやろう。頼んだよ。」
「……。そうだ、君の名前をまだ決めていなかった。」
「う~ん、どうしよう……。」
「ウィング!!!。ウィングと云う名前はどうだい???。」
「ぼくの翼となって、拳闘場を駆け巡ってくれ!!!。」
「どうだい、気に入った???。」
白馬は、コアトルの目をじっと見つめて、いなないた。
ブヒィヒィ!!!。 ヒヒ~~ン!!!。
白馬もその名前が気に入ったようだ。
コアトルの相棒は、ウィングと名付けられた。
プオー プオー プオ―――。
ドン ドン ドン―――。
拳闘場での決勝戦、開始の太鼓が響き渡った。




