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おはようございます。
昨夜の残りのスープとパンで朝食を済ませて、掃除と洗濯をします。その間にフェンリルがウサギと鳥を狩ってきたけど、今日は卵もあった。
『お前が、卵と言ってたからな。狩った時にたまたまあったからな。』
「ありがとう〜!嬉しい。大好きだよ〜。」
思わず抱きついてしまいました。
『フン、くっつくな。うっとうしい。』
ふふふ、フェンリルはツンデレさんなのかな。
尻尾は、正直なのにね。言うと、拗ねそうだから黙って撫でるだけにしました。
さぁ、早く血抜きしないとですね。
血抜きして解体していきます。
最初より上手くなったと思うけど、ガタガタになってるところがあるので、まだまだです。
やはり回数こなさないとダメですね。
解体したので、ギルドに行きます。
買い取りしてもらって、ロンドさんのところに行きます。
「ロンドさん、おはようございます。ハンカチできたので、持ってきましたよ。」
「おはよう、クレアちゃん。ハンカチできたの?
無理したんじゃないかい?」
「ううん、無理してないです。ギルマスさんの名前聞いてなかったから、ギルドマークだけですけどいいですか?これで、ロンドさん、ハンカチの事言われなくなりますか?」
「あー、名前・・・まぁいいんじゃないかなぁ。
でもほんと、上手だよねー。」
「あっ、あのロンドさんには、コレ。作ってみたので、よかったら食べて下さい。甘いのが好きかわからなかったので、あまり甘くないと思うけど・・・。」
「これは、お菓子?」
パクッ、モグモグモグ。
「美味しい!柔らかくて、サクサクしてるし、優しい甘さだし。美味しいよ、クレアちゃん、ありがとう。こんな美味しいものまで作れるなんて、すごいよ!あー、食べるのもったいないけど、でも、食べたい。」
「ふふふ、喜んでもらえてよかった〜。じゃあ、帰りますね。」
「待って、ハンカチの報酬もらわないといけないから、ギルマスのところにいくよ。」
「えっ?あの会わなくていいので、」
って聞いてないし。
手を引いて連れて行かれた。
ギルマスの部屋。
「ギルマス〜、入りますよー。」
「おう、ロンドどうした?ハンカチくれる気になったか?」
「いやいや、僕がもらったハンカチをあげるわけないでしょ。」
「お前が持つより、俺が持った方がいいだろう。ギルドマークなんだからよー。ギルマスの俺に似合うだろうって事でハンカチを渡せ。」
私がいる事に気付いてないようです。
まぁ、ロンドさんの後ろに隠れていますからね。
はぁー、とロンドさんがため息をついて、
「ギルマス、ハンカチいくらで買います?」
「おっ、売ってくれんのか?そうだなぁ、お前の名前が入ってるから、出しても銀貨1枚だな。」
ふぉぉー、銀貨1枚ですとー⁈
「じゃあ、名前が入ってなかったらいくらです?」
「名前が入ってなくて、ギルドマークだけか?
じゃあ、倍出そう。」
「では、銀貨2枚お支払い下さい。ハンカチ差し上げますので。」
「は?ギルドマークだけのハンカチがあるのか?」
「こちらにいるクレアちゃんが刺繍してくれたんですよ。報酬で、銀貨2枚払って下さい。払わないならハンカチはないですよ。」
「払う。払うが、って、この瞳・・・いや、ハンカチ見せてくれ!」
ハンカチを見ながら、
「こんなに上手く刺してるとは・・・裏もグチャグチャじゃないし・・針子でもなかなかいないぞ・・」
なんかブツブツ言ってます。
「ギルマス、どうします?」
「払う、払うから。あーっと、俺は、ギルドマスターのマリウスだ。ほら、銀貨2枚だ。」
「クレアです。えっと、ありがとうございます?」
いいのかな?
ロンドさんを見ると、
「遠慮なくもらっていいんだよ。」
と、言ってくれたので受け取りました。
「ハンカチありがとな。いい腕してるなぁ。」「いえ、ロンドさんにご迷惑かけてしまったので。じゃあ、私帰りますね。」
「ありがとね、クレアちゃん。気をつけて帰るんだよ。」
「あぁ、気をつけてな。」
次は、ハギレをくれたおばさんのところに行きます。
お店に入って、カウンターに行くとおばさんがいました。
「こんにちは。先日もらったハギレで作ってみました。よかったら、もらってください。」
「この間の子かい。あらあら、あんな切れ端でこんな袋ができたのかい?すごいねぇ。あんた、いい腕してるねぇ。ほんとにもらっていいのかい?」
「あははっ。おばさんにもらったハギレで作ったから、もらってもらえたら嬉しい。」
「ありがとうね。今日も切れ端あるから、持って帰りな。」
「いいんですか?」
「いいんだよ。こんな洒落たのもらったんだ。それに切れ端だから、いっぱいあったほうが、色々作れるだろう?処分するだけだから、使ってもらえたほうが、切れ端も喜ぶよ。」
と言って、また袋いっぱいくれました。
「ありがとうございます。嬉しい。また、きますね。」
「あぁ、また寄っとくれ。」
お店を出て、パンと野菜を買って帰ります。
「ロンド、あの子の瞳・・・」
「綺麗でしょう?」
「誤魔化すな。って、おまえ確か子爵家だったよな。」
「はい、子爵家の三男です。後継でもないし、どこかに婿入りするか、騎士や文官になるかしかなかったのに、あなたが家を飛び出すから、あなたについてきたんですよ。」
「そうだったな。戻れって言っても戻らず、ここまでついてきたんだよなぁ?」
「えぇ、あなたについていくと決めてましたからね。それで、あの子の瞳が何か?」
「ふっ。まぁ、知らないのも仕方ないか。王家と公爵家にしか伝わってないだろうしな。悪いが詳しい事は言えない。が、今は、あの子を守ってくれ。特に貴族には、関わらせるな。俺は、じい様に連絡する。それからだな。」
「・・・わかりました。今は聞きませんが、いずれ教えてもらいますよ。クレアちゃんを守るの優先しますけど、マリウス、あなたも彼女を守って下さいよ?」
「わかっている。頼んだぞ。」