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ジョバンニは、ルークを連れて、王の執務室を訪れた。
「どうした。ジョバンニ、何かあったか?」
「リチャード様、マリウスが婚約しました。」
「ほう?どこの令嬢だ?」
「いえ、一般市民ですよ。マリウスは今、ギルドマスターをしています。それで知り合ったようです。マリウスの結婚は諦めていたのですが、本人が望んでいるので、叶えてやりたいと思いまして、報告にきました。」
「そうか。マリウスが・・・公爵家だから、相手が一般市民だと色々言われるかもしれんなぁ。だが、マリウスが幸せになるなら認めよう。ジョバンニも、よかったな。おめでとう。」
リチャードも、マリウスの放置状態を知っている。ジョバンニが、家庭教師の手配をしたり、友人になりそうな年頃の子を探したりしているのをみていたから。
「ありがとうございます。」
「で、公爵家当主夫妻とキースは、賛成しているのか?」
「いえ、まだ伝えてませんから。もっとも、マリウスの事など忘れているでしょうが。」
「はぁー。相変わらずキースしか興味ないのか・・・どうしようもないな。」
「ええ、私達夫婦が至らなかったばかりに・・・王の許可があると知れば、反対しないでしょう。」
「相手の女性は、自分の立場を分かっているのか?」
「マリウスが、公爵家の次男だと知っています。それでも、公爵家とか関係なく、マリウス本人を見てくれているようですね。公爵家の嫁と言っても、公爵家の嫁扱いはされないでしょう。大丈夫ですよ。本人も、そのような扱いを望んでいませんから。」
「そうか・・・会ってみたいな。婚約者の名前は?」
「クレアです。」
「スペンサー公爵家次男マリウスとクレアの婚約了承した。」
「ありがとうございます。」
「もう帰るのか?」
「えぇ、一応息子達にも、伝えようと思いますので。では、失礼いたします。」
「ああ。」
パタン。
ルークを連れて廊下を歩きます。
「家に帰るぞ。」
誰がどこで何を聞いているかわからないので、迂闊な事は言えない。
さっさと帰り、公爵邸で、息子のロベルト、その妻ミレーヌ、マリウスの兄キースを集めて、
「マリウスが婚約した。」
「父上、それよりもキースの結婚式がもうすぐあるんですよ!」
「おじい様、マリウスの婚約者は、どこの令嬢ですか?」
「マリウスの婚約者は、一般市民だ。王の許可も貰っているから、反対は許さない!」
「アレのことはどうでもいい。公爵家を継ぐキースの式の準備で忙しいんだ。」
「公爵家の者が、一般市民とだなんて・・何故、王は許可したのです?恥でしかないじゃないですか?おじい様、縁を切るべきです!」
「公爵家の者・・・か。公爵家の者扱いしたことがないのに、よくそんなことが言えるな。忙しいみたいだから、私は戻るよ。」
キースが、何かやらかすかもしれんな。要注意だな。マリウスにも知らせておこう。
別邸にもどり、マリーに報告する。
マリーも、マリウスの婚約を涙ながらに喜んだ。
ただし、自分もクレアに会いたかったと詰られたが・・・




