祖父、来訪
「よし、ならば試合は三日後とする。良いな?」
「応!」
「はい!」
とんとん拍子に話しが進んでいます。
エリー大丈夫かな?
カイル某は方々の体で家族部屋から這い出ると自分のお部屋に帰っていきました。
「それよりアーちゃん。お菓子ありがとう。凄くうれしい!」
「元気でましたか?」
「うん‥‥大丈夫。ほら、元気!」
そう言っていつものハグですがやっぱりちょっと元気が足りないような。
「‥‥不安ですか?」
「あ‥‥うん。少しだけ、ね。」
やっぱり。
甘いものでダメならば身体を動かすしかありませんね。
「エリー、久しぶりに訓練しますか?」
「え?」
「エリーの不安を取り払う為の技をひとつ教えてあげます。」
「それは体術?」
「いえ、剣技です。」
エリーは少し考えると
「うん。よろしくお願いします。師匠!」
「はい!」
すると不意に肩をトントンされます。誰?
「あー。アウラよ。その、なんだ。おかわりはないのか?」
「あらあらまあまあ。もっと食べたいわぁ。」
「アーちゃん、私も~」
うわ!みなさん目がキラキラです。
でも本当に美味しかったから仕方ないですね。
「あの~。アーちゃん、私ももう少し食べたいかな。」
久々に来ました!エリーの上目遣いおねだり攻撃!!
もう私のハートはずっきゅんなのですよ!
「仕方ありませんね~。それじゃハインツさんにお願いしてきましょう。材料とかありますから。」
「ねぇねぇアーちゃん。私も一緒していいかしら?」
「あ、ずるい姉上!アーちゃん私も行くわ!」
うふふ。ちょっと元気でましたかエリー。
やっぱり甘いものは正義でしたね。
「はい!みんなで作りましょう。」
何故かダカン父さまとマリア母さままで厨房に着いてきてハインツさんが恐縮しまくりだったのですが無事にプディングを作って皆満足したのでした。
********
翌朝ー
「‥‥来る。」
朝食の席でダカン父さまが手で顔を覆いながら呟きました。
「まさか!」
「あらあらまあまあ。」
「ええ?このタイミングで?」
みなさんどうしたのでしょう?もぐもぐ。
ごっくん。
「何がくるのですか?」
仲間はずれは嫌ですよ。教えて下さい。
「ああ、アウラ。義父上がいらっしゃるのだ。それも明日‥‥」
「そんな‥‥」
「あらあらまあまあ。」
「久しぶりですね、お祖父さま。」
おや?エリーとマリア母さま‥‥はいつも通りか。
反応が違いますね。
エリーのお祖父さまと言えばこの国の大公さま。
たしかお名前はライオ・フォン・ハイデルンさまでしたか。
大公さまとは言えご家族でしょ?
何か問題なのかな?
「もうマインツの街を発ったと。」
マインツの街はカルナザルより小さな街で、ここから馬車で1日かかる距離にあるらしいです。
そう言えば私、人族の街はカルナザルしか知らないんだった。
「逃げましょう!お父さま!」
「落ち着けソフィーリア!」
「ソフィー姉さま、どうしてそんなに会うのがいやのですか?」
「うう。アーちゃん。会えば分かるわ‥‥」
ソフィー姉さま、遠い目をしてますね。
「みんな、ここは腹をくくってお相手するほかあるまい。」
「仕方‥‥ありませんね。」
「あらあらまあまあ。」
「ふふ。お祖父さまにアーちゃんを紹介しなきゃね!」
エリーが何気に呟いた言葉にダカン父さまとソフィー姉さまが反応します!
「そ、そうか!アウラなら!」
「そうよ!アーちゃんなら!」
な、何なのでしょう?
「「じじいを倒せる!!」」
え?私、戦うの?
と、その時でした。
バーン!!
ドアが思いっきり開かれます。
「がーはっはっは!ワシ、参上!!」
‥‥この方が大公さま?
エリーのお祖父さま、じぃじ?




