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夏祭り~後編~

夏祭り会場についた。

李由ちゃんたちと合流して、一緒に屋台へ向かう。

「李由ちゃんの着物、可愛いね」

素直に感想を述べた。

「えぇ、そうかな~」

李由ちゃんの着物は、紫色の布地に、青色の彼岸花模様。

大人っぽい李由ちゃんにぴったりだ……!

「心菜の着物も可愛いよ!朝顔だよね??」

「うん!誕生花なんだ~」

李由ちゃんに返す。

「李由ちゃんすっごく似合ってるよ!」

「嬉しいな~」

本当に李由ちゃんに似合ってる……!

「心菜も似合ってるって~」

恥ずかしそうに顔を赤らめながら言った李由ちゃん。

お世辞でもそんなこと言ってくれるなんて、うれしいなっ……。

「ありがとう」

素直にお礼を返すと、お世辞だと思ってるでしょ~、と言葉を返された。

「もう、これだから無自覚ちゃんは……!」

無自覚……?これだから……?どういうことなんだろう?

頭にどんどん?《はてな》マークが浮かんできた。

するとすぐに山中君が、

「李由似合いすぎだってー」

といった。その言葉を聞くと、すぐに顔を赤らめる李由ちゃん。

「累の甚平も似合ってるって~」

「お~珍しく素直じゃん!可愛い~」

「だからすぐにかわいいって言わないで!!」

ふふっ、ラブラブだなぁ……。

そう、山中君と英治先輩は甚平を着ているの。

山中君は緑色の甚平。英治先輩は青色の甚平。

英治先輩、スーパーモデルみたいに着こなしててすごいなぁと思った……!

甚平姿の英治先輩を見たとき、ちょっと胸が高鳴ったけど、これはきっと、いつもと違う姿だから驚いたってことだよね。

そんなことを考えると、隣に英治先輩がやってきて、

「心菜ちゃん、浴衣にあってるね」

と言ってくれた。

英治先輩も李由ちゃんも、本当にやさしいな……。

みんなの懐の深さに驚いていると、

「もう、お世辞だと思ってるでしょ。本気だからね」

本当に似合ってるって思ってくれてるってこと……??

照れ隠しに、

「英治先輩も甚平、すっごく似合ってますよ」

「ふふっ、ありがとう」

なんか英治先輩が微笑んだ気がしたけど、気のせいかな……?

そんなことを思っていると、

「二人で回る?」

と、英治先輩が爆弾発言を落としてきた。

「えっ……」

少し驚いていると、英治先輩が李由ちゃんたちのほうを見て、

「ほら、累たち、二人で回りたそうだし」

あっ、なるほど……!

確かに、李由ちゃんたち、二人で回りたそうだな……。

「累、これからは二人で別れよう」

英治先輩が山中君たちに説明している。

李由ちゃんたちも納得したのか、二人で別のところに行ってしまった。

残ったのは私と英治先輩。

「じゃあ、行こうか」

こっちにニコッと微笑んだ先輩に、はい……!と返した。


二人で回ること、20分。

私と英治先輩は、まず、いろいろな屋台があるところを見て、やりたいものを見つけようとことになったのだ。

あっ、あれ、可愛い……!

私の目に映ったのは、射撃のところにある私の大好きなキャラクター、おんぷちゃんの人形。

おんぷちゃんのなかにも仲間がいて、しぶおんぷちゃんとか、はちぶおんぷちゃんとか。

私が中でも好きなしぶおんぷちゃんの人形だった。

「ふふっ、あれが欲しいの?」

英治先輩が私を見ながら言った。

えっ……。なんでわかったんだろう? 

「だって、あれが見る目が輝いてたから」

うっ、恥ずかしい……。

「やろっか、射撃」

「はいっ……!」

射撃の屋台の人に銃をもらって、かまえる。

全部で5発、弾をもらえて、私は難しかったので全部当てられなかった。

——わぁ!!!

隣から歓声が聞こえたので、英治先輩を見ると。

なんと、一発目で私の狙っていたしぶおんぷちゃんの人形を倒したところだった。

えっ、すごい……!

結果、5発全部当てて、景品をもらっていた。

一緒に屋台を出て、別の屋台へ移動する。

「これ、あげるよ」

英治先輩が、私の前でしぶおんぷちゃんの人形を見せて言った。

「で、でも、英治先輩がとったので……」

私はとってないから、もらえないよ……。

「大丈夫。もともと、心菜ちゃんのために取ったんだし」

そ、そうなんだ……?

これ以上英治先輩の気持ちを無碍にしたくないので、ありがたく受け取った。

そして、二人で焼きそばを食べたり、金魚すくいをしたり。

そうこうして楽しんでいるうちに、夏祭りの名物・花火が上がった。

「わぁ……きれい……」

シューン、バーンと音をあげて打ちあがる花火。

色もいろいろで、まさに十人十色……!

「そうだね」

英治先輩も、そういった。

もう夏休みも終わりかぁ……。

最後の花火がパーンっと上がって。

まさに夏休みの終わりを飾るのにふさわしい、きれいな花火だった。

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