表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
14/26

キタムラ=ノースビレッジだそうです。〜到着しました!〜

ちょっと新キャラとか出てるので、本当に到着までの話になっています…!

また、虫の魔物が出ますが、作者は虫が大嫌いな為、詳細な描写はしていません。(元々表現力乏しいのですが;)なので、虫嫌いの方でも大丈夫かとは思いますが、ほんの少しでもダメだー!って方はスクロールして下の方だけ、もしくは次回更新をお待ち頂いて、お読み頂ければと思います。


5/15 誤字報告頂きました。ご報告下さった方、ありがとうございました…!訂正致しました。

 

 キエェェェ!!! キエェェェ!!! ギョ、ギョ。


 何!? 最初のキエキエ言ってんのは鳥か鳥系の魔物だと思うんだけど。


 「ロビン。何かギョギョって聞こえなかった?」 


 太陽が真上に上る頃。緑生い茂る森の中。うっすらと残る馬車のわだちを頼りに、私達は今、キタムラに向かっている。ちなみにここは乗り合い馬車は通らないから、個人所有の馬車の轍かな。


 「聞こえたね。多分、虫だと思うけど」

 「虫」


 思わず真顔になってしまった。しかし、ギョギョって鳴く虫か…。リーンリーンとかなら可愛いものだけど(って、そりゃ鈴虫か)ギョギョ、にはあまり会いたくないなぁ。何となくだけど。


 道中、魔物の声は聞こえる事はあっても、今のところ…チャララララ!(効果音)“スライム が あらわれた!”的な事にはなっていない。これには理由がある。


 ピアニシィの町に着いて、町を出てすぐの事。


 『これをリザにと思ってメーロディアの町で買っておいたんだ。良かったら使って。魔法を使う時の媒介にしても良いし武器としても使えるよ』


 “リザベル は しゅくふくのナイフ を てにいれた!”


 …――ロビンが果物ナイフ位のサイズで鞘には小さな宝石の粒が嵌め込まれた(詳しく言うならアメジスト、サファイア、エメラルドの粒が三つ並んでいて、蔦のような模様が周りに描かれていて可愛い)ナイフをくれたのだ。


 しゅくふくのナイフ…祝福のナイフ。それは、所持者のレベルよりもレベルが低い魔物をほとんど寄せ付けないという光魔法が付加された武器の一つだった。


 ありがたい、が。ふと思った。


 『でも、お高いんでしょう?』


 ちょっと言ってみたかったセリフだ。


 『え? いや、気にしなくていいよ。任務に就くにあたり護衛片道分の給金と旅費も出ているし。でも、これは俺の個人的なプレゼントだから支給された旅費には手を出していないから安心して受け取って欲しい』

 『えっ、でもタダで貰うなんて悪いよ! 待って今、代金を…』

 『受け取らないよ? 言ったろう? それは俺からリザへのプレゼントだから。そうだな…もし、どうしても気になると言うなら、俺の仕事(護衛)の負担が減るから持っている位にでも思っていてよ』


 イイ笑顔でそう言われてしまった。


 確かに魔物の出没を抑えられるから私も助かるし、護衛のロビンとしても助かる。有難い事には違いない訳か…じゃあ、それならば。


 『それじゃ、キタムラまでの道中…と言っても、約一日だけど、私にご飯の準備は任せてよ! 後、ロビンの滞在中の食事や、帰りの分のお弁当も用意するし!』

 『え? 良いの? …それは嬉しいな。ありがとう、宜しくねリザ』

 『こちらこそ、ありがとうロビン。大切に使わせてもらうね!』

 『うん、そうしてよ』


 ロビンよ! 結構お高いアイテムと、一流の料理人でもないただの小娘の手料理じゃ、値段が釣り合わない事位わかるでしょうに。


 でも、そんなに嬉しそうな笑顔を見せられちゃったら、オバちゃん腕によりをかけて作らないと! 気合いが入るわ!(ん?小娘だったりオバちゃんだったり変化が激しいな)とにかく心を込めて作ろう。


 『もう、本当に全然ナイフ代には足りないだろうけど、スロ…生活が安定してきたら、私も何かロビンに贈らせてね!』


 お礼のプレゼントに、野菜が沢山できたら送ろう! いや、野菜じゃなくても良いんだろうけど…何が良いかな?


 『うん、楽しみにしているよ』


 と言う訳で、魔物にも遭遇せず。風魔法で軽く追い風を作りながらサクサクと。ひたすら歩き続けていた。


 ピアニシィ〜キタムラ間には、そんなに強い魔物は居ないのかもしれない。少なくとも、私とロビンには楽な物なのだと思う。まあ、よく考えてみれば私だけで対処出来ないような魔物が出現するような所へ向かう事を父様達が許可する訳がなかったよね。


 昼休憩を取りつつ、穏やかな日差しを浴びながら森の中を歩き出した時だった。


 「ぎゃーっ!? 怖えぇんだよ! コッチ来んなぁっ!! ぎゃーっ!!」


 ぎゃーぎゃー、騒ぐ子供の声が聞こえて来た…と言うか、ガサガサと枝葉が揺れる音と共にバタバタと走る音が近づいて来ている!?


 「ロビン!」

 「了解!」


 私とロビンは少し開けた場所に移動して、近づいて来る音に備えた。


 ガサガサガサーッ!! 


 「…ッ、ブハッ?! うへー、葉っぱが口に…ペッ、ペッ。 ま、撒けたかっ!?」


 茂みから飛び出してきたのは八才位の少年だった。くるりと背後を振り返った際に見えた、白く癖のあるふわふわとした髪に赤い目をした可愛らしい顔付きで、顔の両側には即頭部辺りから下へ向かって伸びている、ふさっとしたロップイヤーの耳のようなクリーム色のモフモフが(見たまんま耳かも?)。額からは小さな白い角が一本生えているのが見えた。そうか、ツノか角あるよね――…って、ツノォ!?


 「あの〜、き、君、大丈夫? えーと、獣人族かな? 魔族かな?」


 少なくとも純粋な人族ではなさそう、だね? どちらの種族なのかよく解らない。とりあえずエルフ族ではない筈。


 「あ? ああ…うん、だいじょぶ。えっと、おれは――…」


 少年が答えようとした時だった。


 ガサガサ…ガササー!! と。少年が来た方向の茂みの葉が風もないのに揺れたと、ほぼ同時に。


 「「うぎゃーーっ!!」」

 「ギョギョ」「ギョギョ」


 少年を追って来たのだろうデカいギョギョ虫(乙女ゲームでは見た事がないから名前知らんし! 知りたくもないっ! 私、イモムシ、ケムシ系はダメなんだよーっ!!)が現れた!


 「フ…“ファイヤーボール”!! “ファイヤーボールッ”!!」


 片手にロビンから貰った祝福のナイフ(鞘に入っている)を握り締め。もう片手からはボンッ、ボンッと。詠唱無しファイヤーボールを作り出し、ギョギョ虫達に思い切りぶつけ、命中させる事が出来た。(うわああああ、ぞわぞわするっ!! 何アレ、何アレエェェ!!!)


 そして声も跡形も無く消えたらしい、ギョギョ虫(仮)が居た場所は黒く焦げており、細く白い煙がゆらゆらと空に向かって上がっていた…のだけど。その場所にはロビンがいつの間にか“ウォーターボール”を二つ出して落としていた。


 「ロビン?」


 何をしているんだろう? 疑問も込めて名を呼ぶと。


 「ん? ああ、問題はないと思うけど念の為、完全に消火しておこうかなって。ここ、森の中だしね」

 「そ、っか…そうだよね。ありがとう、ロビン」


 咄嗟の事だったからつい、得意な魔法を使ってしまった訳だけど、周りの状況ももっとよく見るべきだね。でも、虫は魔物でも苦手だ。いや、魔物だから余計に…? うぐぐ…頑張ろう。


 「いえいえ。あ、ドロップアイテムが出たけど…どうする? 何か糸を束ねた物みたいだよ」


 ウォーターボールが割れた後に、ギョギョ虫が居た場所からドロップアイテムが出たようだ。


 「おれは、いらない。糸虫イトムシやっつけたのは、ねーちゃんだ。だからこれは、ねーちゃんのだぞ。ん!」


 そう言って、一本角のうさぎ少年が(と言うかギョギョ虫(仮)は糸虫と言うのか…中々に攻撃性があると見たけど確かに見た目は巨大カイコ…だったな。うっ、ギョギョ虫(仮)の見た目…無理だ)アイテムを拾って私に手渡してくれた。


 「あ、ありがとう」 


 おお、サラサラって。これ絹糸じゃない? そうか…糸虫の名前と見た目から何となく想像は着いたけど。


 「なぁなぁ! ねーちゃん、強いんだなっ! さっきのファイヤーボールだろ! おれ、あんなデカイやつは初めて見たぞ!」


 絹糸をボストンバッグに入れていると、一本角のうさぎ少年が興奮した様子でぴょんぴょん飛び跳ねている。やだ可愛い、この子。


 「あっ! そうだ! おれ、キュイ! 一本角兎ワンホーンラビット族で魔族だぞっ。助けてくれてありがとっ! ノースに手紙を届けに行く途中だったんだけど、糸虫共に遭っちゃってさー! おれ、足には自信あるけどそんなに強くないからさ、ピャーッと逃げたんだ!」


 ん? ノースって北って意味だよね? 


 「ねぇキュイ。ノース、ってキタムラの事? あ、私はリザベル。よかったらリザって呼んでね。こっちはロベルトだよ。よろしくね」

 「俺の事もロビンでいいよ。よろしく、キュイ」

 「うんっ! よろしくなっ! リザねーちゃんに、ロビンにーちゃん! えっと、ノースの事はキタムラであってるぞっ!」


 おお! それなら少なくとも魔族と人族の交流はありそうだね。

 

 「キュイはキタ…ノースに行くところだったんだよね? もし良かったら一緒に行っても良いかな?」


 と、この辺りの地理に詳しそうなキュイに聞いてみると。


 「もちろん、構わないぞ! もうノースまですぐだしなっ!」

 「ありがとうっ、キュイ!」

 「それじゃ、一緒にノースまで行こう」  


 一本角のうさぎ耳少年、キュイと一緒にキタムラまで向かう事になった。キタムラ(今後はノースって言う方が良いかな?)は、もうすぐそこらしい。









 【Northノース Villageビレッジ


 「ここだ! 着いたぞっ、リザねぇ、ロビンにぃ!」


 道中、仲良くなったキュイ(キューちゃん、と呼んでいいかと聞いたら嫌がられた。“ちゃん付け”は嫌なんだって。更に前世よく食べていたお漬物を思い出した)が、指差した先には日本語訳キタムラこと、ノースビレッジと書かれた木の看板が村の入口に立っていた。


 そして、その先には三角屋根で色が赤や青、黄色や緑等。カラフルで小さな木の家が建ち並ぶ村の景色の中、行き交う村人達に混ざって他の種族の人も何人か見えた。遠くには小さくだけど、大きな家(…紛らわしいな。しかし、そう見えるから仕方ない)が見えたので、あれが村長さんのお宅かもしれないなと思った。


(おおお、RPGの世界のようだなぁ)


 しかし、何と言うか…すみません。私、もっと地味…いや、素朴な感じの村を想像していました。


ここまでお読み下さりありがとうございます…!!


次回、ようやく住む所まで辿り着くか…!?な感じになります。

(作中(更新後、一時間程)キュイの種族を獣人族と書きましたが魔族に変更しました。)


5/14 日間ランキング(異世界転生・転移/恋愛)夜の時点にて17位(5/15 18位)になりました。ブクマ、評価、感想等、応援して下さる皆様のおかげです。ありがとうございます…!!これからも、どうぞ宜しくお願いします!!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ