砂漠にて
あの後は、バルトさん達ライダーズと宴会状態になった。全員と仲良くなる事に成功!全員とタメ口で話せるようになり申した
これはもうコミュ障脱出では!?
「なぁ、次の街までなんて言わねぇで一緒に旅しようぜぇ!」
「うるさいぞバルト。タクミは賊になどならん」
「そうだね。賊は勘弁して欲しいや」
「ま、だよなぁ!」
かなり飲んでいて、かなり酔いが来てるなバルト
「そんなんで明日から大丈夫かぁ頭?」
「いいんだよ。師匠にも会えたし、とりあえずの目処はたったんだ。素直に喜んどけよお前ら」
仲間達の肩を叩くバルト。二日酔いとか無いといいけどなぁ
◇◆◇◆◇◆
「おぇぇええ」
「はぁ、はしゃぎ過ぎだぞ情けない…」
モカがバルトを見下しながらそう言う。しかし、本当に二日酔いになってるのか。護衛は他の人達がいるし大丈夫だとは思うから、まぁいいか
さて、現在はフラムの代名詞ともいえる砂漠だ。フラムは壁の中まで砂漠が広がっており、南の殆どの地域は砂漠だ。なのでかなり暑いし夜は寒い
これに二日酔いはキツイのかな。俺はまだ飲めないから分からん
「まだ着かないのぉ?」
「……後少し…多分」
ハクアと杏子が馬車の中でへばってる
………こんな時に何だけどさ。汗ばんで張り付いてる衣服ってやっぱりいいよね。個人的にはこう、透けてる訳じゃないけど濡れてるのがいいです
何を言ってるんだ透けてるのがいいだろって?
否定はしない
そんな事を1人考えていると、モカが声をかけてきた
「タクミ、来るぞ」
「……ワーム系?」
「多分な」
ワーム。ファンタジーお馴染みのアイツは、この世界では一応竜ということになってる。龍とは違うので間違えないで
さてこのワーム。かなり臆病な性格で、集団で生息していることが多く滅多に集団を襲わないで、人数が少ない馬車を集団で襲う
そんなワームが、砂漠に入ってから3回は来ている。少ないと思うかもしれないが、こっちは50人以上居るんだぞ?1回でも来たら珍しいってなもんよ
見た目は、控えめに言ってキモイ
目はなくて、口を開く時は顔?が6等分される。その中の細かい触手で温度や風などを使って人の量や位置などを判断するんだけど、口の中マジでやばい。触手は数えられないくらいの本数で全部個別にウネウネしてる。すまん、言葉にうまく出来ないんだけどとにかく生理的に受け付けない相手なのだ
「……はぁ」
バルトはあんなだし、ライダーズの面々は集団で1匹狩るのが限界らしい。だから俺達も出ないとなぁ
「待ってるか?」
「いや、俺も行くよ。モカばかり働かせるのは悪い」
「そうか。無理はするな」
2人で駆け出した。ライダーズのメンツはもう居ない。早いなぁ
ワームの集団先頭に着いた。モカはもう奥まで切り込んでるな。出遅れすぎだろ俺
近くにいたワーム一匹に狙いを定め、斬る
「グギャァゥゥアァアア!!!」
青い血液を撒き散らして絶命。鱗は脆いんだけど、この血には毒があるんだっけ
血がかかった場所から煙が上がっている。たぶん溶けているんだろう
「はぁ……加護」
もう何度目かわからない魔法を使う。これは汚れや状態異常を弾く魔法だ。ただ、長続きしないし強い魔物の毒などは弾けない。ワームくらいならこれで十分だ
血が肌に近づくと、肌に付く前に逸れる。地味だけど優秀な効果だと思ってる
他にも魔法を使ってみようか。練習もしたいし
まぁ、この魔法の製作者俺とバタ男だけど
「水弾!」
手のひらにライフル弾の一種、AP弾。つまり徹甲弾だ。これを各属性の魔力で作り上げて、加速の術式と回転の術式を合わせて作った発射術式を使って撃つ。現在は火、水、風、地、氷、雷ができる。闇と光は研究中
地球で使われているだけあって性能は折り紙つき
計5発の弾で五匹のワームの頭を貫く。それで絶命した
「っと、危ない」
後ろからワームが噛み付いてきたので、振り返りつつ切り捨てる。未来予測は極力使わない方針にした。頼りすぎると強くなれないからね
最初より数が減った。この調子で今回も何事もなく終わったら良かったんだけどね……
◇◆◇◆◇◆
「すまない、数匹逃がした!」
モカが囲まれながらそう叫ぶ
そっちを見ると、数匹が逃走を開始していた
まぁ、逃げるならそれでもいいか……って進行方向に馬車!?
このままじゃあの馬車もワームに襲われるだろう
逃げてるのに襲うのかって?頭悪いんだよ、アイツら
加速の魔法で追いつく為に走る
間に合うか?
馬車から悲鳴が聞こえてくる
ショットの魔法は貫いて馬車も攻撃しそうなので無理。その他有効的な魔法は今はない。考えとけばよかった!
「よっしゃ、間に合った!」
馬車に加護の魔法をかけてワームの首を落とす。血が噴き出るが、そのための加護。一滴もつかない
いやー、本当に危なかった
「すいません、怪我などは無いですか!?」
馬車の御者に声をかける
「あ、あぁ。私は問題ない」
御者は若い男の人だ。割とイケてるね!この世界は顔の偏差値高いので羨ましい限りです
服装を見るに、貴族の付き人って感じですかね。馬車も、豪華だし……それって、中に貴族の人が居んじゃね?……早く逃げよ!
「すいません。ワームの大軍に襲われまして……手が回らず逃してしまいまして」
「そうか、お互い災難だったという事だな。姫様方お怪我は?」
姫様、方?
「怪我はありませんわ。お姉様は?」
「私も大丈夫よ。心配をかけてごめんなさいね」
中から出てきたのは騎士風の装備をつけた姉妹だった。何で姫様が武装してるんですかねぇ……
「貴方ね、ワームを逃がしたという冒険者は。お姉様の体調が悪化したらどうしてくれるのでしょう。極刑ものですよ?」
「も、もう!私は大丈夫だって言ってるでしょう!ごめんなさいね。私は灼熱都市フラムの第一王女のフレイ=フラムと申します。そちらにお怪我は?」
「王女様でしたか。これは失礼を何分田舎者でして……私などにお言葉をかけて頂けただけで恐悦至極にございます」
片膝をついて礼をする。礼儀って、これでいいのかな
「あぁ!畏まらないで!私達は今お忍びで狩りを行っているのよ。遊びでね」
「そうでしたか。それはお邪魔をしてしまいました」
「ホントですよ。お姉様との甘いひとときが、下賎なものに穢されました」
コイツ、ウゼェ……姉ラブヤンデレならありなんだけどなぁ
「こら!もぅ、重ねてごめんなさいね。貴方達、行先は?」
「はっ、フラム、でございます」
「そうですか!こんなところで長話も何ですから、フラムの城にてお詫びとお礼を。それに、冒険のお話でもお聞かせくださいな」
「えっ」
どうしてこうなった・・・




