表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
・ PIERROT ・  作者: 高砂イサミ
第25章
104/117

不死の踊り子 -3-


「――!!」

 セイジははっと目を開いた。うつぶせに倒れていた身体を慌てて起こす。となりでカナは先に起きあがって、自分の頬を軽くたたいていた。

「カナ、今の……!」

「見た。たぶん、ユエの記憶だ。それもずっと昔の……」

 6つ目の間はユエのもの――ユエのための『団長室』だ。ユエの想念に支配されていたとしても、おかしくない。

 セイジは手の中にナイフがあることを確認し、立ち上がった。

「……まずいな、どれくらい時間経ったんだ」

「分からない」

「とにかく先に行かないと。立てるか?」

「平気だってば……」

 ――いろいろと、思うところはあった。

 互いにそれをわかっていたが、セイジもカナも、進むことを優先し、再び走り出した。


 一方。


『サトル……大丈夫なの?』

 西側の通路では、同じようにユエの想念に当てられたサトルが、膝をついたまま頭を振ったところだった。

「身体へのダメージはありませんから。ただ、精神的には少々こたえましたね……」

『……あたしも、ちょっと……ね』

 アンティークはため息をついた。まさかこんな風に、60年前の自分達の姿を見せつけられるとは思わなかった。

『ユエ……あの時、あんな気持ちで……』

「……」

『わかってるよ。あの子のやってることは間違ってる。誰かが……止めなくちゃ』

 アンティークを抱き直し、サトルは立ち上がった。

「……行きますよ、アン」

『……うん』

 アンティークは前を見た。そこにあるのは、相変わらずの長い1本道だった。



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ