男は黙って…
本日二話目です
結論から言おう
俺には浦島太郎が来なかったよ。
あの後すぐにゴブリンAの怒りの右ストレートが顎に入って脳が揺さぶられた俺は目眩がするなか奮闘するもゴブリンB,C の加入により撃沈し、小一時間ほど浦島太郎の亀の様にリンチされるも、しぶとい俺にゴブリン達は蹴り疲れ唾を吐きかけると去っていった…
「ぐやじいぃょ…ゴブリンの唾くっさいょぉ…おぼえておけよ」オエッッ
栽培マンに自爆された時のヤムチ○ポーズで倒れる俺は、奴らの背中に復讐を誓いながら泣いた逃げ出した女性を思いだしもっと泣いた。
涙も枯れる頃には夜になっていたが復讐に燃える俺は目を腫らしながら念話を送る。
“親父さん、見てるんでしょ?貴方の息子はゴブリンにリンチされました。復讐するのでチートくらはい。奴らを汚ねぇ花火にしてやらないと気がすみません。人間共も血祭りにあげてやります”
頭に声が聞こえてくる
“…息子よ、私は悲しい。せめてもと、お前が好きなゲームに似せた世界を作り鍛えてやろうと思ったのに雑魚にも勝てず神頼みか?普通の人間にはチートなどないのだ。少しは人間を見習い自分の力で生きてみよ…もう念話もしないし、お前を見守ることもせぬ。立派に育ったその時、また会おうぞ”
“…オヤジィ!チートなんて言わないから
せめて服だけでも送ってくれー!”
心の叫び、今生最後の神頼みは
人としての尊厳を求めた。
“最後の贈り物だ、受け取りなさい”
夜空を見上げると
雲の切れ間から光の玉が降りてくる
(ありがとう親父…ありがとう)
俺はそれを両手で受け止めると
ボロボロの体で、それを抱き締める
枯れたと思ってた涙がでた。
親父からの最後の贈り物…
使うことなくずっと仕舞い込んでいたそれを広げると裏地には見覚えのない刺繍
[ぐらんつ]
両親がつけてくれた俺の名前
(親父…母さん…)
身を包むと両親のぬくもりを感じた気がする
大丈夫、出来の悪い息子だけど心配しないでくれ
俺はこの世界で頑張って生きていく
この赤褌と共に
ー
創造神の息子[グランツ]は
雰囲気に流されやすい男
たとえ昔の黒歴史に身を包んだって
演出次第で騙される男
読んでいただきありがとうございました




