21話 鍛錬2
雑貨屋に向かってる途中で掲示板を見つける。
掲示板に集まってる人はいつもより多く、何やら騒いでいた。
見ると、でかでかと貼られている1枚の張り紙。
そこには、【北西の戦争、更に激化!!】という内容だった。
詳しく見ると、両国がまた戦略級の魔法を国ぶつけたとか、さらに関係が悪化したのは火を見るより明らかだった。
すると次は忙しそうに傭兵が走り抜けていった。
もしかしたら、難民関係で行ったのかもしれない。
この戦争、いつ終わるのやらって感じだな。
そう色んなことを考えなら、再び雑貨屋を目指す。
雑貨屋に着いたので中に入る。
カランッカランッと鈴の音が鳴り響くのを聞きながら定員が顔を出す。
「いらっしゃいませ!」
今回買うものは、証拠入れるための袋、回復薬、魔力回復薬。
その3つだ。
袋は受付嬢の報告の時に必要なものだ。それが無ければ討伐したと認めてもらえない。
回復薬は傷を負った時に。
魔力回復薬は魔法や能力の使用を考えた時に必要だと思ったからだ。
袋は3つ、回復薬や2つ、魔力回復薬は3つ。
これでいいだろう。
そして会計を済ませた俺は雑貨屋を出ていった。
収納魔法から地図を取り出し、ソルカデン周辺の北の方を見ながら歩き出す。
「歩いて2時間くらいか………」
北の方に歩き街を抜けていく。
抜けた先には荒地、枯れ木がそこら中にあり、地面も割れてる箇所が辺りに見られる。
世界が終わるとこんな感じになるのだろうか?
今は快晴なのでそんな風には微塵も感じないが………。
それから歩き続けて約3時間くらい
そこでゴブリン連隊を見つけた。
今は枯れ木に隠れており様子を伺っている。
敵は情報通りだが、数が少し多い。
詳しくなるが、ゴブリンナイトが11体、ゴブリンライダーが3体、ゴブリンエリートが1体、ゴブリンウィザードが5体、ゴブリンビショップが4体いる。
少し情報とは違うが……まぁ、問題ないだろう。
ゴブリンエリートとビショップが中心におりウィザードがその周りを囲って守っており、更にそのウィザードを守るような位置にナイトとライダーがいる。
まぁ、ナイトとライダーは占領した所の見回りといったところだろう。
見たところ奴らは談笑をしてる訳では無いようだ。
何やら、会議をしてる様子………。
では、この状況をどうする。
討伐対象は発見できた。
あとはどう攻略するかだが。
まぁ、昔から決まってるようなものか。
立ち上がり居合の構えを取り、隙を探る。
狙うはエリートゴブリン。
派手な装飾をしており、アクセサリーがジャラジャラと付けているのが特徴。
すぐに見分けが着く。
ビショップゴブリンは帽子を被ってる。
そして、エリートゴブリンが立ち上がった。
今
「ッ!!」
ナイトとライダーの間をすり抜け、探知が遅れたウィザードは駆け抜けた豪風に吹き飛ばされそのままエリートを切り捨てた。
顔を上げ、周りを見る。
エリートの体は真っ二つになり、ビショップは怯えながら回復魔法をエリートに施す。
何が起こったのか分かっていないウィザードに本能で動き、俺を排除しようとするナイトとライダー。
「来い」
少し場所を離れてから、再戦する。
エリートを最初に殺したのは指示を与えないため。
指揮者がいるだけで統率力が上がるため面倒だったのだ。
今回は魔法の技術を上げるため蒼月を使った。
今から、魔法の時間だ。
蒼月は一応手に持っておく。
足に魔力を込める。
指先に、その細胞に一つ一つが、魔力に適応する。
今から行うのは雷の魔法。
高速移動だ。
だが、ただの高速移動では無い。
磁力の反発を使いそれで加速する。
足元に黄色い魔法陣が展開される。
バチバチと電気が反発し、帯電する。
視界が徐々にブレていき突然の浮遊感に少しふらついた。
っと…………。
あっぶね、常に反発を起こして集中しないと………。
どこか分からない場所に吹っ飛んでしまう。
パチッ!パチッ!
少し浮遊しているが体は安定してきた。
蒼月をゴブリンナイトに向ける。
少し踏み込んだ瞬間………。
「うぉっ!?」
グイッと体を持っていかれ、気づいた時には魔法を解除していた。
ザザッー荒れた地面を滑り、やっと止まったかと思い後ろを振り向くと100メートルくらい進んでいた。
「え?…………マジ?こんなに進んだの?制御難しいなぁ。これはちょっと後回しかな」
見れば、1体俺が蒼月を向けていたゴブリンナイト。俺よりもっと吹っ飛んでおり、血を流してるのが見えた。
次は氷だ。
左手に魔力を込める。
歩きながらゴブリン達の方向かっていく。
ゴブリンナイトはこちらに向かってきているが、数匹はウィザードやビショップを守るために集まっていた。
ライダーの足が早い。
馬を使っているため、数十メートルまで一気近づいた。
表面の皮膚に冷気を漂わせる。
そして左手で数匹のゴブリンナイトとライダーに向けて薙ぎ払った。
すると、払った先から氷が生成され、地面を凍らせたと同時に棘が発生しゴブリン達を串刺しにした。
「おぉ!これは上手くいったな。………名前を付けるなら『氷棘』だな」
それに思ったよりも使いやすく、簡単に倒せるときた。
しかも、込める魔力によって数十メートル伸ばすこともできる。
即戦力の魔法が新たに加わった。
そこからまた俺は既存する魔法を行使しながら新たな戦術を考える。
それから1時間は経過した。
ありとあらゆる方法で試行錯誤した結果。
結果は上々………。
だが、周りはごらんの有様。
所々は氷は溶けて、土はドロドロ、更にはパチパチと帯電してる場所もあれば、黒く焦げてる枯れ木さえ見つかった。
死体は……………言わない方がいいだろう。
「予定通り全部討伐できた。………証拠も集まった。魔石も回収できた」
だが…………。
「いや、放置でいっか。どうせ誰も気に止めることないだろ」
無理だと判断しそのまま放ったらかしでソルカデンに戻った。
ソルカデンに着いた時は夕方で、ギルドに入る時は既に暗くかった。
扉を開け、受付嬢の所へ向かう。
「こんにちは!こんな時間にどうしたんですか?」
「討伐が完了したので報告です」
そう言って、証拠の袋を机の上に置く。
それを見た受付嬢はなんとも言えない顔をした後、驚愕した。
「え?…………はぁ!?だ、だって依頼受注してからまだ1日も経ってないですよ!?しかも、B級の依頼をたった1人で!やっぱり、ギルドに入りませんか!?」
「いや、遠慮しときます」
「そう、ですか…………」
しょんぼりしながら金額を精算する。
「今回の依頼の報酬です。あと、ゴブリンエリートの魔石も入っておりましたので金貨2枚、銀貨50枚になります。ちゃんと、申し上げた通り、1割引かれているのでご確認ください」
「はい。………………確認できました」
「ありがとうございました!またお越しください!」
そして俺は、ギルドを出ていった。
今回は中々いい実験になった。
服は結構動きやすいし、魔法も結構使えるようになったし。
今後の旅に役立つことだろう。
そこから宿屋に戻るとムスッとした顔で俺の部屋にいた。
え?なになに?
「来てくれなかった………」
「は?何が?なんの話?」
「念話で来て欲しいって言ったのに………」
「………?あぁ、言われてみれば確かにそんな声が聞こえた気が…………。いや悪い。何せこっちは戦闘中でそんな暇なかったんだ。だから、って!?無言でこっち来んな!」
ゆらゆらと揺れながらその碧眼は紅く変化する。
やばい、これはエルナが吸血する時の顔だ。
ん?
足を動かしても一向に動かない。
というより、まるで何かに固定されてるような。
「なんで?」
「凝血」
「強すぎにも程がある。限度ってもんがありますよね?」
「………知らない。そんなの…………。ちゃんと来なかったのが悪い」
「やだ、やだやだやだ!く、来るなぁああああああああああああああああああああああああああああああああああああああっ!!」
そのあと、めちゃくちゃに吸われた。
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