表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
神装の守護者  作者: 湊川
8/12

アルスターの街


 アルスターの街。


 大陸西部に位置するウェスコット連邦王国の中でも更に西方に位置するこの都市は、地脈の関係で風属性のマナの影響が強い以外には特筆すべきことのない街だ。


 まず「地脈」や「マナ」といった、地球では馴染みのない言葉は何を指すのか。


 そもそもAWOの舞台となるハイラント大陸には、膨大な魔力の(もと)となる粒子が流れる「地脈」というものが存在した。


 その粒子が、地下にある地脈から染み出して大気中に拡散したものを「マナ」と呼び、火水風土の四大属性を始めとした様々な性質に変化する元素として、生物や物質を問わずあらゆるものに宿っているというのがゲーム中で語られていた設定であった。


 菱形(ひしがた)に近い形状をしているハイラント大陸において、四大属性の影響が強い地域がそれぞれ存在する。


 北部が水、南部が火、東部が地、そして今エルネリアが居る西部が風。


 それぞれの地域には、各属性を(つかさど)る大精霊とそれを(まつ)る大精霊殿が存在し、放置されれば自然環境に大きな影響を与えてしまう程の膨大な属性マナを管理し、他の地域へ循環(じゅんかん)させる役割があるとされていた。


 エルネリアが手に入れたばかりの神霊級アイテム『テンペスト』がこの近辺にあったのも、ここが風の精霊の影響が強い地域だからだ。


 と言っても、風の大精霊殿が存在する「風の峡谷」と、そのお膝元であるグレンツァルの街があるのは更に西の地域であり、アルスターの街は国の中央にある王都とグレンツァルとの中継地点の一つといった位置付けである。早い話が宿場町だ。


 エルネリアも数時間前にはこの街から出発して街道沿いの森に向かったばかりだったが、その時から状況は大きく変わってしまっている。


 ウェスコット連邦のほとんどの街では、出入りの際の検問等は行われていないのが幸いであった。


 身分を証明するものはいくつか持っているが、現状も把握できていない状態で、ゲーム内で得たそれらを使うのはリスクが高過ぎる。


 開け放たれた大きな街門を通り、家へ招待するというブリジットに連れられて、エルネリアは街の中へと歩を進めたのであった。



一話丸ごと説明回になってしまいました。

次回のお話で、今後の行動方針もわかってくる筈です。

よければお付き合い下さい。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
[良い点] 更新再開ありがたい
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ