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レトロゲームと、私  作者: 福山陽士
FC編
27/60

ゴルフ

 全国のお父さんが子供に知識を披露できるゲーム。



『ゴルフ』



 エッセイとはいえ版権物の名前を出すので、検索避けも兼ねて念のためタイトルは毎回伏せ字にしていたのですが、今回に限りその必要はないかなと……。


 はい、ゴルフのゲームです。

 4年生になったばかりの頃、歳の離れた従兄弟のお兄ちゃん達がファミコン本体を譲ってくれたのですが、その時にソフトも20本くらい譲ってくれたのです。古いゲームがたくさんある! とテンション上がりっぱなしでした。このゲームはその中の1つでした。


 実際のゴルフ同様、全18ホールです。

 BGMが一切なく効果音のみなので、音方面に関してはちょっと寂しいです。それだけにOBした時の音がなかなか心臓に悪かったです。


 それまでゴルフのルールは一切知らなかったのですが、ボギーやらパーやらバーディーやら池ポチャやら、父親に教えてもらいながらやりました。

 子供が実際にやらないけどゲームで知識だけ持っているのは、ゴルフと競馬だと思うんだ……。


 操作は単純ですが風向きもあるので、狙った所に飛ばすのがなかなか難しかった気がします。

 私と弟はかなりの頻度でボギー、良くてパーという腕前だったので、18ホール回るのに結構時間がかかりました。


 元は従兄弟のお兄ちゃん達の物だったので、ソフトの裏にはサインペンで名前が書いてありました。

 それに(なら)い、無記名のソフトいくつかに私達も名前を書きました。ゲームソフトを持って友達の家に遊びに行った際、これで行方がわからなくなることはないだろうと安心していました。ただプレイするたびに、自分の苗字が目に入るのでちょっと気恥ずかしくなります。

 さて、このゴルフと同時に譲って貰ったソフトの中に『がんばれゴエ○ン』もありました。それにも名前を書いていました。が、貸してあげた弟の友達が、なんと返してくれぬまま転校してしまったのです。借りパクです。そんなわけで、我が家には攻略本(これも譲ってくれた)だけが残るという事態に……。

 名前を書いていてもなくなる時はなくなるんだな……と悟った小学生でした。

 

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