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光が収束し、猫の体に消える。
同時にその場にいた皆の意識が、現実に引き戻される。
『……なるほど、さっきの少年が、クボタか…』
シグの確認に、創樹が頷いた。
『確かに気になるな…。はじめのシーン、あれはクボタが邪魂に乗っ取られそうになっている…。やはり、それ以来、ということか…?』
『おそらく。乗っ取ろうとしていた邪魂は不完全だった。だから彼は逃れられた。………あの不完全な邪魂が今の邪魂、そして鬼の原型だとしたら…?』
シグは創樹の言葉に、軽く目を瞠る。
『あくまでも、私の憶測に過ぎません。ですから本気でとられても困りますが…』
『…いや…確かにその可能性は否めない。さきほど幻神と現神が見せてくれた記憶…あの記憶の中の邪魂は少し違っていた。今のおかしな邪魂の原型と言われても、納得できる部分がある…』
シグと創樹は瞳を交わし合った。
『ちょっと待てよ。ってことは…邪魂が短期間の内に成長したとでも言うのか…?』
二人の会話をザットがさえぎった。
『成長…じゃないな。変質とでも言うべきか…』
『あくまでも、仮定の話です』
『だが、それを否定する決定的な根拠もない』
シグと創樹がザットに告げた。
『…私が知っているのはこの程度です。そろそろ失礼しても?』
『ん? あぁ、そうだったな。巻き込んで悪かったね。助かったよ』
創樹の言葉にシグが頷いた。
『今後のことについてだが…よければ、何か判明したり、危険な目に遭ったり、不審な事態が発生した場合、俺の携帯に連絡して欲しい。これが番号だ』
シグはポケットから名刺を取り出し、創樹に差し出す。
書いてあるのは、名前だけ。
受け取った創樹は名刺を裏返した。そこに、携帯の番号が手書きで加えられている。
『わかりました』
『ありがとう。頼んだよ。それと…君は今後もこの件について調べるつもりなのか?』
創樹が頷いたのを確認し、シグは問う。
『……別に、私たちは調べているわけではありません』
創樹はかたわらの砕牙と顔を見合わせ、ゆっくりと言った。
『ただ…身近で起きたことを出来る範囲で処理していたら、神父にたどり着いただけです』
『……これからも…?』
創樹の言葉にシグは問いかけると言うより、確かめる口調で言った。
『ええ。これからも』
創樹もこたえ、頷いた。
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