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忍び愛

あの頃は、今のように携帯電話という便利なものはまだなかった。

公衆電話に行っては、私たちは夜な夜な長電話をし、理由を作っては外で愛し合うようになった。


でも、同棲していた頃のように私たちは無邪気ではなくなっていた。心の底に、いつも罪悪感があった。そして、怯えもあった。

でも、顔を見ると、抱き締められるとそんなことは一変に吹っ飛んでしまう。私の名前を呼ぶ少し低い優しい彼の声が、大きな腕が、大きな胸が、グーにするとほくろが拳に入る金運があると自慢する大きな手が、あなたの全てが愛しかった。


彼の仕事が終わるのをレストランで何時間も待つこともあった。

ひたすら、その後の二人の時間のために。そんな私は、今の私は自分が可愛く、愛しく感じる。




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