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面白さとは:③読者との約束を守る

 良い作品というのは、例外なくラストが面白いです。ラストシーンでは、その作品の根幹をなす目的が達成されたり、謎が解明されたりするわけで、読者はそれを期待して読むわけですから、考えてみれば当然です。


 その構造を、ラストシーンで読者に対してオチ(報酬)が与えられる、と捉えてみます。


■ 読者に面白かった! と思わせるための「オチ」

 ワクワク→オチ→ワクワク→オチ→……を繰り返して、最後に大きなオチを用意して、読者に「面白かった!」と思わせる。これが良い作品の構成だと考えられます。


 オチにはいろいろな種類があります。いくつか例を挙げてみます。


・目的の達成(強敵に勝利、恋愛の成就など)

・謎の解消(事件の解決、伏線の回収など)

・緊張感からの解放(緊迫した展開からの解放、ホラーやデスゲームものなど)


 ここで大事なのは、これらの(とくにラストシーンにおける)オチに共通することとして、


・オチはちゃんと用意する

・読者視点でオチの内容はある程度、予想できてよい

・キャラの言動や設定に納得感がなければならない


 という三点です。


■ 「オチ」は読者との約束事である

 たとえばファンタジーで、魔王が出てきて、勇者がそれを倒すために旅に出る話だとします。この場合、最終的には勇者が魔王を倒すのだろう、と考えるのが自然です。


 物語の最終的な目標は、読者との約束事といって差し支えないでしょう。そこを破ると読者の信頼を失いますし、評価にもつながりません。


 この最終目標は、作中で明言されるべきです。キャラも読者も含めた全員がその目標を目指していき、最後に目標が達成されるからこそ、大きな満足感が生まれるわけです。


 勇者が魔王を倒しに行く話なら、「諸悪の根源である魔王を倒す」でもいいし、「捕らえられたヒロインを助けに行く」でもいいです。魔王の寝返り展開を想定するなら、「世界に平和を取り戻す」なども考えられます。


 これは、意外な結末や大どんでん返しを否定しているわけではありません。


 最後まで旅を共にしてきた魔法使いが本当の黒幕だった、と分かったとして、結局その魔法使いを倒す展開になるわけですから、「諸悪の根源である魔王(じゃないけど黒幕)を倒す」という約束はちゃんと履行されます。


 要は、予想を裏切っていいところと裏切ってはいけないところを間違えない、ということです。


【今回のまとめ】 

・ストーリーの最後のオチは読者に対する報酬であり、約束事でもある

・作者は約束を破らない範囲でストーリーを構築する


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