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冥王さま異世界に憧れる。  作者: なまけものなのな
ヒューズ編
147/173

ログム国スタンピード5

 続々と現れるオークボアやハイオークボアにオーガ。

 二足歩行の魔物が多いなと思っていたら、大蛇のサーペントに四足歩行のワイルドボアや狼も見えてきた。

 俺の方に向かってくると思いきや、近くの冒険者や兵士を攻撃し始めた。

 会場にいて国王と話していた冒険者と商人のグループは見当たらず、もっと先にあるダンジョンの入り口付近で交戦してそうだなと、俺は歩み進めている。

 すると、魔物の飽和状態になったのか、戦う相手が見つからないワイルドボアやワーウルフの二体が、俺を見つけて突進してくる。

 たが、俺の横を遠すぎる前に悲鳴を上げて消える。

 その声に反応した他のワイルドボアやワーウルフが、俺の方を睨み付け勢い付けて迫ってきた。

 先程、気にはしてなかったが向かってくるワイルドボアは、灰色の様な毛並みで牙が長い。

 そしてワーウルフは、目が血走ってか赤く、毛並みは茶色い。

 俺が見ていたのと少し違うかなと思っていたのつかの間、迫ってきたワイルドボアとワーウルフを瞬殺しておいた。

 ワイルドボアは、牙や肉を落とし、ワーウルフは、牙や毛皮を落としていた。


 ――――小物しか来ない。


 そう思って近隣にいる冒険者グループの戦いをみている。

 オーガ一体に対して五人の冒険者。前衛は二人いて、その一人は、バスタードソードを持ち、もう一人は大きな盾を構えてオーガの攻撃を全面的に受けていた。その後ろには魔法使うような格好した三人がいる。

 オーガの攻撃を回避しながら魔法による攻撃と補助をして、バスタードソードを持った男が、魔法で怯んだオーガの隙を付いて攻撃している。

 オーガの、振り回す棍棒が見事に避けられているし。大盾を持った冒険者が、オーガの振り回している棍棒を盾で受け止めて、各々の冒険者がオーガへ攻撃をしている。

 連携が上手いし、ここで戦っているってことはベテランのようだ。


 それを見ている時に、俺に攻撃してくる十から二十体位のワーウルフとワイルドボアなど魔物が来たが、俺のハルバードで斬り裂かれてアイテムに変わっていた。

 俺は、その場から先に進みフェルセのいる方へ向かう。

 ここに来ると不揃いな防具を纏っている者が多く、確実に冒険者と見れる。


 ……この国の兵士達はどこに?


 ちらほら見えてくるのはダンジョン付近に住んでいた民間人を誘導し避難させていた。魔物達は冒険者やらに任せているのが、俺にはわかる。

 そして、この場所は広い敷地に、まるで、祭りをやっているかのように出店の様な荷車や露店が立ち並んでいるのがわかる。

 ただ、それら一部は燃え、他は崩壊している。


 ――――フェルセはどこに?


 見当たらないから見回していたら、奥に長いアーチ状の橋がある。

 否、よくよく見てみると大きく口を開けたダンジョンだった。

 なぜわかったかと言うと、橋の下からオークやら出てきたからで、眉間に力を入れて目を凝らして見てしまったよ。

 その、出てきたオークが、四肢が分散し悲鳴を上げ倒れて消えていく。


 ――――凄腕がいるもんだな。


 そう思ってたらフェルセであり、ダンジョン付近で暴れている。


 所狭しと冒険者達がいて、出てきている魔物を対峙している。

 だが、わんさかと現れてくるワイルドボアやワーウルフ、一本の角が生えたウサギにネズミみたいな小物類の魔物は、数が多すぎる為かこの場にいる者だけでは退治できず。難無くこの場を素通りして城の方へ向かってしまう。


 俺の前に現れた、ワイルドボアやワーウルフは呆気もなく俺のハルバードで斬り裂いて消えていく。

 キュルルと鳴く一本の角が生えた白いウサギが、一体また一体と増え赤い眼光を煌めかせながら角を突き立て突進してくる。


 ……一、二、……。八体ぐらいいる。邪魔だな。


 俺は、ハルバードでウサギを薙ぎ払うと同時に数を数え、全て数え終わった時にはウサギの赤い目から少量の涙が漏れキュルルと鳴きながら消えていく。

 だが、そんな事してても次々と現れる魔物達。

 他の冒険者に攻撃しようとしない小物類の魔物は、何故か俺には向かって突進してくる。

 それらを薙ぎ払ったり突き刺してはアイテムに変えているんだが、疑問が出てくる。

 ダンジョンから出てくる魔物が、沢山いる中でオークやリザードマンなど中型位の魔物は、俺を見ているのが分かる位の視線は感じ迫ってくるが、直ぐに他の冒険者を攻撃しようと向きを変えて行ってしまう。


 ここがダンジョン入り口の目の前ならユカリ達も、そしてあの商隊もいるのでは無いか?

 本当に広すぎて見回すほどに沢山の冒険者達が戦っているのだ。

 すると、俺から見て左奥に変わった魔物が見えたと思ったら赤褐色したオーガが、鋭い目を光らせて持っている棍棒を振り回している。

 その赤褐色のオーガと戦っているパーティーが、ログム国王に言い寄っていた商隊の人達だった。

 八人でその赤褐色のオーガを囲い、七三分けしながらも片方が目にかかる位長い金髪ナルシシストの男が、仲間に指示しながらも赤褐色のオーガの攻撃を交わして切り付けていた。

 三人ほど魔法使いなのか後方にいて、後の四人のうち二人は大盾を持って赤褐色のオーガの攻撃を受け隙を作くり、後の二人がその隙に赤褐色のオーガに攻撃していた。

 赤褐色オーガが、横に振るってきた棍棒を大盾で防ぐが、衝撃よって大きな音を立てつつ、盾で防いだ冒険者は、少し押し戻されていた。

 再び棍棒を構え今度は縦に振るってくる赤褐色のオーガは、先程攻撃を防いた冒険者に狙いを決めて叩きつけようとする。

 だが、もう一人の大盾持ちがそれを防ぐと、赤褐色のオーガの腕が押し戻され少し怯む。

 その隙に武器を構えた前衛の冒険者二名とその後ろにいる三名の魔法使いが、攻撃に移り赤褐色のオーガは、苦痛の叫びを上げていた。

 オークやオーガ、リザードマン等中型の魔物と戦っている冒険者達が、次々と倒しては直ぐに新たな中型の魔物へ攻撃を仕掛けていた。


 何故か俺の所にくるのは、冒険者達から漏れた小物類の魔物。

 ワイルドボアやワーウルフにウサギ。

 後、大きな蟻やイモムシも俺に向かって攻撃していたから、返り討ちにした。

 俺に来る魔物は、一度戦っている冒険者の所へ行くのだが、一瞬だけ攻撃を受けるか様子みてその場を離れている。


 小物しか来ない俺は、何故だろうと悩んでいたら別の赤褐色のオーガが俺に攻撃してきていた。

 俺は、またワイルドボアとかだろうと思いハルバードを軽く振り回して倒したら、それがオーガだった事に気付いたのは苦痛の叫びを聞いた直後だった。

 そして、この赤褐色のオーガは姿を消し、そこに現れたのはナイフ。

 たが、そのナイフの刃は、透き通る赤い色をした水晶だった。

冥王が、今の状況を客観的に見ている話になってしまい、会話が無いことに焦りを感じてしまいました。


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