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冥王さま異世界に憧れる。  作者: なまけものなのな
ライルベルズ編
114/173

オブの街 2

 俺達は、ここオブの街の冒険者ギルドのギルドマスターの後追って2階に行きギルドマスターの部屋に入りソファに腰を下ろしている。

 向き合ってギルドマスターは、膝の上に手を起き前のめりになって聞いてくる。


「君たちは、この国の現状を知りたいと言うが何を知りたい?出来る限りは答えられるけどな」

「この国の魔王エンビに支配されているんじゃないんですか?」

「魔王……。バカを言え、そんな事ある訳が無い。合ったら俺達は死んでいる」

「ライルベルズの王は、王子が継承したと?」

「まぁな、あれは突然で驚いた。それ以降前王の姿は見ないのが不思議だけどな」


 ユカリもフェルセも聞いた事に納得してないのは当然だし、ライルベルズ王は、今ベルクホルンにいるんだから見ないよね。


「冒険者の数が減ってると言ってたけど――――」

「あぁ、たしかに最近だがいきなり消息不明になったり原因不明な死に方をしていた」

「――――それって、王子が王になった後に起きてない?」

「そう言われるとそうだな。討伐系の依頼も減ってきたのもその頃か」


 このギルドマスターの言っていることは言動から見て嘘を言っている様には見えず、何らかの力が働いている訳でも無く本当に魔王エンビは、この国の冒険者以外の人間に手を出して無い事になる。


「討伐系の依頼無いの?」

「あぁ、たまに来てもワイルドボア等の討伐依頼だな。ゴブリンやコボルトの討伐依頼は最近全く見てない」


 ギルドマスターの言葉にガックリ肩を落とすフェルセは、そのまま背もたれに寄りかかっている。


「でも、魔王が発生したという噂は聞いた事ないんですか?」

「それも無い。本当に魔王が現れているなら冒険者ギルド本部から何か通知が来ると思うが、何も無いぞ」

「そ、そうですか」


 ユカリも、ソファの背もたれに寄りかかり聞きたい事が、無くなったみたいでそれをギルドマスターは、状況を把握してこの場を終えようとする。


「もぅいいか?魔王なんて現れて居ないし、この世界のどこかに魔王が現れていたら本部から何かしら連絡が入る。来てないとなるとやはり魔王は居ないことになるか」

「そうですか。そうですよね。俺達は魔王が現れたと話を聞いて見に来たんですが」

「それは、誰が言っていたんだ?」

「ベルクホルンの王が、信託の流水によって魔王の反応がライルベルズにあると言ってたので」

「信託の流水……。その信託の流水を出されると、そうなのかもしれんと思うが。冒険者ギルドとしては、城にある信託の流水を見せて貰うか、国王からの申し出がないと何とも言えんな」


 俺とフェルセは、ベルクホルン王から直に見せてもらったんだから分かっているが、証拠なんて手元に無いからギルドマスターは、納得させることすら出来ない。


「まぁ、兎に角だ。こっちも本部に聞いてみるが、あれだ。この国の現状は、王が変わっただけで何も変わらん」

「ありがとう、私達も調べてみるわ」

「ありがとうございます」


 フェルセとユカリが立ちながら礼を言い俺も礼をして席をたとうとするとギルドマスターが口にする。


「変わったとしたら街の入門税か、通行税か?取れられるようになったな。国からのお達しだから悪いな。ギルドとして10割にしてもらったんだが、出たり入ったりする冒険者達には地味にかかるお金だよな。何とかしないとな」


 俺達は、その言葉を聞き礼をしてギルドマスターの部屋から出てる。そしてそのままギルドを後にする。


「何もわからなかったですね」

「いや、魔王エンビが誕生しても何も変わってない事がわかったよ」

「変わらないって魔王エンビが何かしようとしているですかね」

「多分、何か出来ない理由が合ったりとか?ねっ冥王さま」

「あぁ、もしかしたらライルベルズの人に手出し出来ない理由が、でも冒険者は大丈夫だとか良くわからんけどな」

「今日は、このオブの街で休んでそのままお城に向かいましょう」

「えっ?このまま城に行かなのですか?」


 フェルセが、日が落ちてきて泊まる提案をしたけどユカリは、このまま進もうとしてたみたいにフェルセの言葉に驚き反対の顔をしている。


「このまま城に行っても暗くて危険があるかもよ」

「でも、笹本くんや高木くんが魔王エンビに……」

「まだ、到着してないでしょ。到着しててもまだ城の手前だと思うよ」

「なっなんで、そんな事わかるんですか?」


 焦って怒りを込み上げていそうな顔をしているユカリがフェルセに食いつくがフェルセは、落ち着いた表情でユカリに納得させる。


「だって今日の戦争直前に出発してるんだよ。戦場を回避する為に遠回りしているから案外まだ着いてないと思うんだよね。どう?」

「うーん。そう、ですね……」


 ユカリは、何度か首を傾げて最終的には納得をしている。


「それじゃ、泊まる場所探しましょ」

「了解です。あっちですね」


 日も完全に下がっていて辺りにはちょこちょこ灯りがついてきている。俺達もそのまま宿屋に向かって行った。

 俺達一行は、明日の朝に出発しライルベルズ城へ向う。

読んでいただきありがとうございます。


次回はライルベルズ城へ向かいます。

魔王エンビと2人の男勇者達の状況は如何に?


これからも頑張って行きますのでよろしくお願いします。

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