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冥王さま異世界に憧れる。  作者: なまけものなのな
ライルベルズ編
104/173

国境到着と会議

 国境に着き馬車から降りようと立ち上がろうと思ったらフェルセが、俺の体に身を委ねて寝ている。


「おい、フェルセ!」

「うーーん、なんですかぁ」

「おっ、お前よだれっ!」


 その一言にフェルセの目はカッと見開き袖で口元を拭き取る。

ユカリは、既に降りて他の勇者2人と共に王の元へ行っている。


「おまえ、俺の服にぃ」

「冥王さま、気の所為です」


 フェルセは、何も無かったかのように立ち上がって直ぐに馬車から降りている。

 誰もいない馬車で良かったのか少し神力を使ってフェルセのヨダレを消し去っておいたよ。



 ベルクホルンの軍は国境手前に陣取っている。俺も馬車を降りて見渡すと遠くに黒い靄のようなのが見える。ライルベルズの軍は、多分あの場所に陣取っていると思われる。

 戦争を行うような景色ではなく草原や木々があり1本の街道と国境に関所が設けられているがそんなに高くない障壁の様な作りになっている。


「冥王さま!!」


 目の前に豪華で大きいテントが設置されていて、その中からフェルセが俺に向かって手を振っているので俺もそこに小走りで向かった。


 テントの中に入ると予想以上に広く真ん中には大きいテーブルの上にこの付近の地図と駒見たいのがある。城の会議室にあった物がここにある。そして国王とその周りに側近達と勇者3人と冒険者のチーム代表2人と俺とフェルセがいる。

 冒険者代表の2人と俺、フェルセはテントの隅っこに座り話を聞いていた。


「王、死王レッドフドが陣取っている舞台は3000程のアンデッドです」

「王、アンデッド舞台はスケルトンソルジャーが前衛で後衛にアーチャーとメイジがいます」

「どれもスケルトンと言うことか?」

「もののみからですとそう言う事に……」

「うーん、魔王がスケルトンだけというのはおかしい」

「ですが!」

「今が好機です!」


 悩んでいる王に詰め寄る数人の側近。俺はその光景を見ていているが側近達も鎧を着けているがその鎧いかにも戦闘向けの様なものでは無い。そんな事思ってたらフェルセも同じ考えで俺に小声で言ってきた。


「冥王さま、あの鎧重たそうで動きにくそうですね。豪華だけど動く気ないですよね」


 聴こえないが、近くにいた冒険者チーム代表の1人が吹いていた。


「勇者達よどう見る?」

「俺は、正面からやるのがいいと思う」

「死王が、どう動くか分からないからアンデッド対策はどうなんだ?」

「やはりアンデッドか。スケルトンだけなら我々軍でも対抗でにる」

「王よ。やはり、勇者達殿に居てもらって死王討伐を」


 勇者ヤスユキが、手を挙げて応える。


「いや、俺もマサキも、そしてスズキ……ユカリさんも聖魔法持ってないから死王を倒すことは困難かと」

「確かに、聖魔法でなきゃアンデッドを消滅させる事が出来ないが、我々では」


 ヤスユキの言葉に王の側近の1人が怖気着いた顔で反応したらユカリが、手を挙げてあっさりと言葉にする。


「私、残りますよ」

「いや、死王をここに留まらせてその隙に勇者3人、魔王の元に行って貰いたい」

「いや、私残ります」

「ユカリ殿。王が言って――――」


 側近の1人が険しい顔でユカリを睨みながら言いかけるがベルクホルン王が手を出してそれを止める。


「何かあったのか?」

「はい、まだ確実とは言えないですが、死王レッドフドを倒せます」


 ユカリの強気な発言に側近達がざわめき残りの勇者ヤスユキとマサキも顔を見合わせ「鈴木さん、本当?」と声を掛けていた。


「なら、王よ!これで勇者ユカリ殿に任せ進軍するのが良いかと」

「そうです。兵を全滅するよりも勝機のある方を!」


 イケメンのベルクホルン王が、腕を組み悩んでいたが兵の全滅と言う言葉が聞いて口にする。


「では、勇者ユカリはここに残りあの死王レッドフドの軍を倒すのに力をかりよう」

「王よ、私にお願いが……」

「なんだ、ユカリ?」

「私の同行者にフェルセさんと、メイオウさんを」

「何を言う、冒険者よりも我が軍の騎士達を連れていけば良い」

「フェルセ殿は、噂でグリーンドラゴンを1人で倒したと聞いておるフェルセ殿はわかるがもう1人の……」


 側近の1人がこっちをみるが、俺は知らんぷりをかます。そんな事よりもフェルセが、この世界で有名になっている事を改めて思い出したよ。


「勇者ヤスユキ、勇者マサキ。そして冒険者の方々魔王城までお願いできるか?」

「「はい」」


 ヤスユキとマサキは返事をし冒険者のチーム代表で来ている2人が「大丈夫だ」「了解」と返事をしていた。

 そんな冒険者代表を少し敵視する目で見ていた王の側近が数名いた。テントに1人の男性が入ってきて礼をする。どこかで見た人と思ったらナジュライルがいる研究室の1人だ。


「勇者殿、冒険者殿こちらへ」


 研究室の人が、テントの外へ案内すると勇者ヤスユキとマサキ、冒険者代表2人が返事の後直ぐにテントから出ていく。


「日が昇ると同時に攻撃を開始する。それまでに兵に食事と休憩をさせた後、士気を上げ合図を待て。解散する」


 王が、大きく声を上げ側近がそれに応じて返事をし礼をしてテントを出ていく。

 ユカリがやって来てフェルセと話をしている時、ベルクホルン王が椅子に座り従者に飲み物を貰って俺たちに声を掛けてきた。


「ふぅ、死王レッドフドとの戦争に巻き込んでしまったな」

「いえ、これも私が望んだ事です」

「それより、ライルベルズ王の子供の事大丈夫なのですか?」

「あぁ、ここにいるユカリを含めた勇者には、伝えたのだが殺さなさないで勝つの難しいだろうな」

「ええ、確かに。3人で話あったのですが乗り移った魔王なら引き離せば助けられるんじゃないかと……」

「それじゃ、そう言う魔法かスキル無いと無理っぽい?」

「文献とか探させたんだがそう言う類が無くてな」


 ユカリとフェルセにベルクホルン王が話している。俺はただ聞いているだけだった。


「とにかく、着いたばっかりなのだ3人ともゆっくり休んで戦いに備えると言い。ライルベルズ王の子の件は今一度探させてみる、まだ2人の勇者は出発してないからな」


 そんな言葉を聞いて俺たち3人は、王がいるテントを出て少し歩いている。


「鈴木さん、話があるんだけど……」


 王のテントを離れた所で突然勇者マサキが、ユカリに声を掛けてきた、マサキの後ろにはヤスユキがいる。

ありがとうございます。

読んで頂いて感謝です。


第3章に入りました。

ブックマークや評価ありがとうございます。

沢山のPVも頂いて励みに頑張っていきます。

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