第4話
カケルは目を覚ました。
「さて、今日はどうしますかね〜?」
とりあえず、宿を出てギルドへと向かう。
ギルドに登録してから一週間。街の人々も慣れたものだ。人形の一人歩きには目もくれない。
そんなこんなでギルドに到着。
「おっちゃん、依頼はー?」
「はい、こちらなど」
カケルはいつものおっちゃんの勧めに従って依頼を受ける。
さて、今日はゴブリン退治である。
やって来ましたるは、森の中。ゴブリンの巣を発見。
ボコ!トガ!ガシャマン!ギシャー!ギャ……
はい、討伐完了。
「いやー、君すごいね」
突如として響く声。男のものだ。少し、粘着質なものを感じる。
「どなたでしょうか?」
カケルが振り向けばそこにいたのは、黒髪黒目の日本人らしき男であった。顔は良くも悪くもない感じの背だけが高い奴。
「……君、日本人じゃないかい?」
「日本人ですか?なんですかそれ?」
カケルはすっとぼける。
「惚けるなよ。工藤 駆。俺も日本人なんだよ」
「はあーそうですか」
「俺は羽鳥 天神。魔王だ」
ズン!
突如としてカケルに圧力がかかる。攻撃を受けたわけではない。目の前の男が放つプレッシャーにやられたのだ。
(な、なんだ!?くっ、解析)
姓名:羽鳥 天神 種族:魔族 性別:男 年齢:19
天職:魔王 lv.146 HP9999999MP9999999
全能力9999999
技能:暗黒武装・暗黒魔法
異能:魔力炉
「はあ!?」
その解析結果にカケルは思わず声を上げる。なぜなら、その数値は今のカケルを殺せるものだから。
「うん?あー解析持ちか。じゃあ、わかっただろ、選べ、ここで死ぬか、配下となるか」