35 相棒
アルマの意識が浮上してきて、瞼を開ける。
「………は」
アルマの目の前には、アルマと同じくらいの大きさの蚊と、一メートルくらいあるんじゃないかと言いたいぐらい大きな蚊がぶれて重なっていた。
アルマの視界が歪み、地面へと吸い込まれていく。
アルマが意識を手放す直前に見たのは、自分と同じく地面に這いつくばる大小の蚊であった。
意識が半分あるような、それでいて眠っているようなそんな不思議な感覚。そんな中、アルマの頭は少しずつ状況整理をして、混乱を抑えていた。
なによりも、違和感なのが、視界が二つあるということ。と、言うより、肉体が二つに分かれた、と言った方が正しいだろう。それに伴って視界も二つに分かれている。
目の前に大小の蚊がいた理由、それは、両方とも俺だから、である。さっきの景色は、小さい体で大きい体を見ている視界と、大きい体で小さい体を見ている視界が重なっていただけである。
進化イメージの体が大きいものと小さいものの両方、というイメージは体が大小二つのものに分かれる、ということだったらしい。
名前:アルマ 種族:ミスティック・メア
Lv.1
スキル:
喰血 Lv.6 気配迷彩 Lv.8 神経毒 Lv.5 ミスティック・ハミング Lv.8 魅惑の羽音 Lv.1 魔獣合成 Lv.1
一点集中 Lv.8 幻惑 Lv.1 自然回復 Lv.4 毒耐性 Lv.4 支配 Lv.1 錯乱 Lv.1 精神保護 Lv.1
【支配】
精神的自立が出来ていない相手を支配し、操る。
【錯乱】
相手の判断能力と認識能力を鈍らせる。
【精神保護】
メンタルのブレを軽減し、精神系攻撃にかかりにくくなる。
アルマは頭の中で自分のステータスを覗く。
”これ、相当な強化なんじゃない?三つもスキル増えたから単純にプラスでしょ?それから、進化もしたしね。………体が二つに分かれたのに慣れるまで時間かかりそうだなぁ。”
アルマはそれからもうしばらく状況を整理してから目を覚ます。
「………。夢、じゃないよね。そうだよね」
アルマは自分の目の前にいる大きな蚊と対峙していた。
大きな蚊(アルマはこれからは二号と呼ぶことにした)の体を動かそうと意識を加える。
すると、違和感はあるが、羽が動き、体がふわっと浮いた。これまで本能で体を動かしてきたため、改めて羽を動かして空を飛ぶ、ということを意識すると、それはそれでとても違和感があった。元人間の名残である。
しかし、そこも種族的な生存本能のおかげか、十分ほどで二号の体を動かすのは慣れた。
「まあ、とは言っても同時に動かしたり、戦闘したりするのはまだ慣れないけどねー。二つの体が同時に動いちゃうんだよね。人間の頃の左右の手でまったく違う図形を連続して書くイメージが近いかなぁ。」
そう言いながら、アルマと二号は後ろを振り向く。
「戦闘は慣れてない。だから、これから慣れていかなくちゃね?」
その視線の先には、カエルが一匹、こちらに近づいてきていた。
読んでいただき本当にありがとうございます!
昨日は投稿が出来ず申し訳ありません!その代わり、明日は18:30と20:00の二本投稿をさせていただきます。明日はぜひ、二度お読みください!
「蚊の主人公、面白そう!」「アルマのサバイバルの続きが楽しみ!」とおもっていただけたら次回も読んでいただけると嬉しいです。ブックマークと評価もお願いします!!




