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一日遅れました!
ごめんなさいm(_ _)m
湖に行ったのはお昼前。
村に戻ってきたのはついさっき。ようするに暇なんですよね!
ということで、初めて村のほうに行こうと思います!
なんだかんだ言って、私とカイルが行くのは初めて。リア様たちはこの二日で二回も行ってるけど。
いいなぁ。うらやましいなぁ。って言っても私のせいなんですけどね。
ケガしてた子供(フィン君というらしい)のことも気になるからそのあとの様子も見たかったし。
たいしたケガでもなかったし、フィン君はすっかり元気になっていた。でも、一応一日は安静にしとくらしい。
「聖女様、聖女様! 魔法見してー!」
「ねぇねぇ、そのワンちゃんギュってしていい?」
問題はそのあと訪れた孤児院。
リア様たちは昨日も来ていたみたいで子供たちも嬉しそうに出迎えていた。
最初、知らない人ってことで私とカイルを警戒していた子供たちもしばらくたてばうちとけていて一緒に遊んでくれるようになった。
だけど……! 元気すぎるよ。子供たち。
みんなが疲れていた理由がやっとわかった。
そのなかでもリア様は元気ですけどね。
そんなこんなで、村を見て回って家に戻ってきた。
村っていっても観光地なだけあってとてもきれいだった。お土産屋さんとか、ホテルっていうか泊まるとこもあるし。でも、なんか寂しいなって思った。
魔王が復活して大変な時にわざわざ観光しようなんて考える人もいないだろうし。何より、この村の目玉である湖から穢れが発生してるんだから来る人もいないし、活気がないのも仕方ないとは思う。
「疲れたぁ……」
ふうー、と息を吐く私の横で犬もだらぁーと床に寝そべっている。
犬も子供たちに追いかけまわされていたから疲れるんだろう。お疲れ様の意味を込めて背中を撫でれば気持ちよさそうに目をつぶった。
可愛いなぁ、じゃなくてこの犬森に帰んないし、今日もずっと私についてくるし。
「リア様、この犬帰んないですけどどうします?」
「クリスが飼えばいいじゃない」
はい!?
いや、無理ですって。前世含め動物飼った経験なんて全くないもん。
「大丈夫でしょ。こんなに懐いてるんだもの」
そういい犬の頭を撫でるリア様。犬も犬でそうだと言いたげにワンと鳴く。
「分かりましたよ。でも、他のみんなに反対されたら無理ですからね」
そうと決まったら名前。考えなきゃなぁ。いつまでも『犬』だと可哀そうだから。
犬、犬。犬って言ったらやっぱり……。
「ポチ」
ワン……
え、いや?
「じゃあ、ユキ」
ありきたりかもしれないけど、真白なきれいな毛並みだから。
今度は気に入ってくれたかな?




