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お久しぶりですm(*_ _)m
次の日。
私はカイルのお手伝い。リア様たちはまた村へと出かけていった。こんどは、村の周辺とかも見て回るらしい。
リア様たちも出かけて、お手伝い頑張ろう! と意気込んだはいいものの私ができるのはお茶を淹れたり、書類をまとめたりするぐらい。
私、役にたってる? と休憩中のカイルに聞けばもちろんと頷かれ、しかし私ができることはほとんどなく。やることも無くなった今現在。庭でポンポンと魔法で出した水球をお手玉みたい投げている。これは、遊んでる訳じゃなくてちゃんとした魔法の訓練だ。
大きい水球よりも小さい水球のほうが制御が難しい。これを維持し続けるのにも集中力がいるから訓練にもってこいなのだ。
「ひーまーだ」
だけど、これも暇つぶしにもならない。
こんなことなら、リア様たちに着いていくだったとは思うけど、カイルのお手伝いをする方が先だもんね。
水球でお手玉するのも飽きてきて庭を眺めて時間をつぶす。
さすが村長さんの家。王都にある屋敷よりかは小さい庭だけど綺麗な花がたくさん咲いている。チューリップとか鈴蘭とか可愛い花もたくさん。ここの花のお世話をしているのはサーナさんらしい。泊まった部屋にも飾られてあったはず。
「そろそろ戻ろ」
スカートをポンっと叩き部屋の中へ戻る。もうすぐ、お昼の時間だしご飯の準備でもしようかな。
これでも、前世では料理は得意な方だったんです。まぁ、今世では一回も料理したことないですけどね。
「カイルー。お昼ご飯どうする?」
カイルの部屋を覗けばまだ手記の解読に集中していた。
私の声は聞こえてないみたい。そっと視線を逸らせば空っぽのティーカップが見えた。
ふむ。お茶だけでも入れておこうか。
集中してるみたいだから邪魔しないように気配をけしてこっそり近づく。ティーポットの中に残っていたお茶をカップにうつす。そして、気づかれないようにそっとカップを置いた。
まだ、カイルは手記を読んでいて私には気づいてない。
カイルって美人だなぁ。なんてことを思った。だって、まつげ私より長いし。肌キレイだし。何より琥珀色の瞳が一番綺麗。
その時。
下を向いていたカイルが急に顔あげた。
カイルの顔を見ていた私とバッチリ視線が合う。
「クリスタ?」
思考停止した私をカイルが不思議そうに呼んだ。
「あ、お茶。お茶をいれようと思って!」
「あ、うん。ありがとう」
なんだが分からないけどとても恥ずかしい。今まで、こんなことなかったのに。
絶対に顔が赤くなってる気がする。
「お昼ご飯の準備してくるね!」
そう言って部屋を出た。
もう、なんなの。赤くなってるだろう頬に手をあてて呟いた。




