モードチェンジ
本当にごめんなさい!!
なんか昨日インターネットが使えなくなるという謎現象が起きました。
最近私の周りの電子機器が不可解な行動を起こしていく。これはきっと私の真の力が
………
……
…
。
ふざけました。ごめんなさい。
職業:棋士となった俺は、『未来予測』と『戦況把握』を使って今後の敵の出方やこちらの情勢を予測する。
『未来予測』はユニークスキルとなっているが、その中でももっとすごい部類だと思う。
なんとこれ、『賢者の書』をフルで使ってもどこにも書いていなかったスキルなのである。
俺がなんとなくで『戦況予測』と『直感』と『占術』を『統合進化』させてみたらできたもので、多分さっき言った四つを持っていないと手にすることが出来ないスキルなんだと思う。
このスキルは手に入れた当時は最大5分後の未来までしか見えなかったのだが、『直感』を『究極化』している影響か、5×100÷3(書いてて計算のめんどくささに気づいて放棄した)分後の未来まで見えるようになった。多分、『未来予測』を構築する三分の一の『直感』だけ100倍だからだと思うけど、神様にはもう少し気の利いたシステムを作って欲しかった。
まあいい。俺は今、実際の時間と3分後の時間にまたがるように存在している。最初の方はクラクラしたけど、『逸材』のおかげですぐに感覚はつかめた。
今から10秒後に楓たちが来るはず。そして1分後にはルピナスが来るはず。よし。
俺は手元を操作する。すると、それに合わせて音声が流れる。
〔アクセスを確認。これより運搬型ロボの脳内ネットワークを自立型から操作型に移行します……完了しました。全ての操作権限はこの端末の持ち主にあります。〕
後ろに楓と琴美が来たのがわかる。俺は『未来予測』を操作して、ルピナスの登場の時間に意識を向ける。実際の時間とルピナス登場の時間が重なるまで後30秒ぐらいになったら伝えよう。
おし、今!
「よし。多分もうすぐルピナスがめっちゃ強くなった状態で森から出てくるからお前らは武器を準備してろ。」
「「はい!」」
……………………。
「「え?」」
ーーズドォオオオオオオオオオン!!
「お、もうきたか。」
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◇視点ルピナス
私に振り上げられた大きな腕。私はそれの軌道を脳内で計算してそれらを全て避けきる動きを導き出して、実行する。
私は男の腕が目前まで迫った瞬間に『空気砲』をわざと不発に終わらせる。それにより、完全に圧縮出来なかった空気はルピナスの腕の中で膨張して爆発し、簡易的な圧縮した空気による動力として使うことができる。
私は吹き飛ばされるように横に移動し、男の腕は木の根元にクレーターをつくる。
私はふらふらと立ち上がりコードを唱える。
「自己防衛用戦闘モード……発動」
私を光が包む。体内のナノマシーンが私の体を記憶された『自己防衛用戦闘モード』に変化させていく。
その際に先ほど負った傷は完全になくなり、薄い紫のワンピースがバトルスーツのようなものに変化し、周辺の監視用ツール6体がアームに変化して私の背中に合体する。
脳内を占領する情報は家事などの要素が消えて代わりに戦い方に関する情報が追加される。
私を包んでいた光は徐々に収まり、『自己防衛用戦闘モード』となった私が男を見つめる。
「ほう。面白いじゃねぇか。せいぜい楽しませてもらうぞ!」
男がまた口角を釣り上げて襲いかかる。まっすぐに殴りかかってくる男。軌道が読みやすいその動きをカバーするには十分すぎるほどのスピード。でもそれは、普通の人に対して。
私は六本のアームを交差して男の攻撃を受け止めると、一瞬で距離を詰める。
男は慌ててもう片方の腕を使って攻撃を仕掛けてくるけど、それも難なく避けると私は挑発程度の突きを男の腹に入れる。
「ゴフッ……」
男は殴られた腹を抑えながらよろめき、立ち上がる。
わたしはこの程度でよろめく男に少し拍子抜けしたが、男が構えたのを見て気を引き締める。
「ここで使うとは思ってなかったんだがな……死ね!『狂獣化』!!」
『狂獣化』とは、これまたすごいユニークスキルの名前が出てきた。
このスキルは名前の通り獣のように怒り狂う代わりに強大な力を手にいれる。また、感情に左右されやすく、怒りが大きければ大きいほど手に入る力は強くなり、精神は蝕まれていく。
先ほどの挑発が効いたのか、赤黒いオーラが男を包んだと思うと、男の筋肉の隆起が始まり、筋力がどんどん強くなっていくのがわかる。
「ウォオオオオオオオオオオ!!!」
男が吠える。
私は素早さが上がった男の攻撃を全てよけきる。と、その時男が完全に私の不意を突き上から大きな拳が降ってくる。私はそれを避けることなく右手で巻き込むように捉えると、男の関節を外しにかかる。が、男は腕を大きく上に振ってそれを防ぐ。私はその腕を掴んだまま逆らわずに上に持ち上げられ、ちょうど男の頭ほどの高さになった時に手を離し、反動で回転しながら男の後頭部に踵を落とす。金属でできた骨格を持つゆえの重い体を軽くするために付与された『軽量』スキルを解き、自らの体重を全てかけたその攻撃は、男を地面にめり込ませる。どんな時も人を殺さない私はぶつけた瞬間にまた『軽量』を発動させて頭蓋骨を叩き割る直前に止める。感情に左右される『狂獣化』は意識を刈り取った瞬間に赤黒いオーラを収める。
男はめり込んだ後反動でバウンドするように体を宙に浮かせ、その瞬間に私は脅し程度の突きを入れる。
男は木々を倒しながら戦場に戻っていき、私はそれを追いかけるように地面を蹴って加速する。
その際に運搬用ロボットの操作型への移行が私に知らされる。治がやったんだろう。
反逆の時間はこれからかもしれない。
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