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ライジング・サーガ ~初心者エルフとチート魔人~  作者: 秋原かざや
第3章 大海原を越えた先に

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SAVE12 初イベントと……麗しの騎士さま?

 目の前には、美味しそうなコーンスープ。

 ベーコンと目玉焼きとチーズを乗せたカリカリのトースト。

 ポテトサラダもちょっと付けて。

「いっただきまーすっ!」

 私、サナは美味しい朝食に舌鼓。

「どう? 昨日は寝れた?」

 キッドの言葉に、私は笑顔を見せた。

「キッドのお陰で、ばっちり寝れたよ♪」

 そんな私の笑顔に、向かい合わせに座ってたキッドは、私と同じメニューを頬張っていた。


 前回までのあらすじ。

 迷子になって、困っていたところをキッドに助けられました。

 もう、どうなるかと思いましたっ!!

 そして、新しいパーティを組むことになって……。


 朝食を取った私達は、キッドの案内で、冒険者ギルドへ。

「新たなパーティ名を申請してください」

 その前に聞きたいことがあった。

「あの、その前に質問、いいですか? パーティはいくつも同時に所属してもいいんでしょうか?」

 キッドが何かを言いかけてたけど、結局、その言葉が出ることは無かった。

 たぶん、私の質問の答えを分かっていたんだと思う。

 けれど、それをしなかったってことは、私にとって、それが必要だと思ったから……なんじゃないかな? 私の予想なんだけど。

 それを見たのか、察したのか。受付のお姉さんは優しく答えてくれた。

「はい。同時にいくつものパーティに所属することは可能です。但し、現在所属しているパーティをアクティブ表示することを忘れずに行ってください」

 つまりは、全然OKってこと。ステータスでの表示が必要になるけど、それくらいなら、大したデメリットじゃない。安心したー!! 前に所属していたパーティとも離れないとダメなのかと思ってた。これで一安心だ。

「じゃあ、いい? サナっち」

「うん」

 ……え? サナっち?

「その方が可愛いし、ね?」

 いいでしょと言うキッドに、私は苦笑を浮かべるしかできなかった。

「で、パーティ名は既に決めてるんだよね」

「では、教えてください」

 受付のお姉さんに促されて、キッドは拳を上に掲げた。

「シルキィキャット!!」

 しる……いや、猫?

「ほら、あたしさ、あの三姉妹の泥棒さんの大ファンなんだよね! 前回はリーダーじゃなかったから付けられなかったけど、今度はばっちり付けさせてもらうっ!!」

 ということらしい。なるほど、だから盗賊っぽい格好をしているんだ。いや、たぶん、盗賊なんだと思う。まだステータス見せてもらってないけど。

「じゃあ、シルキィキャットで」

「受理しました。では、パーティメンバーを……」

 というわけで、登録も無事終了。後は……。

「そういえば、キッドの受けていたクエストって何なの?」

 私の言葉に、ああと手を打つキッド。

「うん、王宮イベントクエスト。あ、ちょっと待って、リプレイするから」

「リプレイ?」

「うん、オープニングからいままでの状況をダイジェストで見せてくれまーす♪」

 便利な機能がついているなぁ~。

「ぽちっとな♪」


 ぴろぴろりーん♪

『キッドの王宮クエストB35。対象、サナ。リプレイします』

 そう声が聞こえた途端。

「大変大変っ!!」

 何処かの小間使いのような、女の子が飛び込んできた。

「王女様が、王女様が、殺されてしまいますっ!!」

「ええっ!?」

 殺されるって、どういうこと!?

「命を狙っているって話を立ち聞きしてしまって……けれど、わたし、その人を良くみていなくて、声だけしか聞いていなくて、どうやってお救いすれば良いのか、わたしにはわからないんです……お願いです、わたしの代わりに犯人を見つけて、王女様を助けてください!!」

 ぼひゅ。

 女の子が消えました。用がなくなると、消えるみたいです。

 何だか、ほんと、便利かも。

「で、リプレイって、これだけ?」

「うん。引き受けたところまでしかやってないから」

 ちょっと前途多難かも……と思うのは気のせいだろうか?

「どこから調査した方がいいと思う?」

「そっからかいっ!!」

 私は思わず、盛大なツッコミをした。


「王女様ってことは、やっぱり王宮じゃないかな?」

 というわけで、私とキッドはさっそく、さっきの女の子に頼んで、王宮の中に入った。

「まずは聞き込みとか、かな?」

「おおっ! なるほどっ!!」

 やる気あるのかなぁと思ってしまうが……気のせいだろうか?

 まあ、とにかく、王女様を狙いそうな人達に目星をつけようと、大きな庭を通り過ぎようとしたときだった。

「おや、君達は?」

 声をかけられた。現れたのは、蒼い長髪をした男装の女性。某歌劇の人達を思い浮かべたのは気のせいじゃないはずだ。びしっと決まってる軍服に、豪華な細工を施されたレイピアを腰に付けている。

 これぞ、ザ・騎士様って感じだ!

「あ、あの……王女様を狙う人がいるって聞いて、来たんです」

「ちょ、ちょっと言ってもいいのっ!?」

 キッドが止める前に私は正直に答えた。だって、なんだか、本当のことを言わないと斬られてしまいそうな雰囲気があったんだものっ!!

「なるほど……君達も、犯人を捜している途中だったのか。それは好都合」

「へ?」

「私も君達と同じだよ。王女を狙う犯人を捜している」

 おおおっ! 奇遇にも、同士発見!?

「そこで、お願いがあるんだけど、どうかな?」

 男装騎士さまは続ける。

「私も君達のパーティに入れてくれないかな? 可愛いお嬢さん達」

 そういって、優雅な笑みを浮かべながら、手を差し伸べてきたのだった。


 も、もしかして、新たな仲間、発見ですかっ!?

お待たせしました。

これで、この章は完了です。

次は、3人で冒険……の予感!?

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