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魔法学園編③


本日のお昼はオズワルド特製のお弁当。

この世界あまりお弁当とういう概念がなかったが、

オススメしてみたところオズワルド自身が気に入り、

とてもこだわって作り出してしまった。

外食させると好きな物しか食べない我が主に

少しでも身体にいいものを食べてもらいたいのだ。

オズワルドあんたいいやつだね。


「美味しかった〜♪」

ええ、私ですか?そうですよ。

特に何もしなくても腹は減るのですよ。


私達3人は生徒会室でお弁当ランチを済ませ、

お紅茶を嗜むリラックスタイムへー。


そんなところへ

一報が来る。


「会長!事件です!」


私達のお紅茶タイムを邪魔するとは……

さて、どうしてくれようか。

最強悪役令嬢と最強マウンテンゴリラが

横にいる私に怖いものなどないのだ。

悪役令嬢の取り巻きなめんなよ。




少し前ーーー


シュナイダーはすでに授業に飽きていた。


「ごちゃごちゃ詠唱呟いてるお前らとやってると

時間の無駄なんだよ!」


魔法学園の先生に文句をつけだした勇者候補に

生徒も先生ももはや手が付けられない。


「話にならねぇ!聖女、お前学園長呼んでこい!」

「は、はい〜……」


マリベルはすでにアゴで使われる始末。


生徒達の中には勇者を崇拝している者もいたが

今回は一線を超えてしまった。


「シュナイダー君。言いたいことはわかるが

カリキュラムは順番に消化してくれたまえ。」


学園長の説得ももはや効果はない。

「さっさと最強攻撃魔法を教えろ。

お前らの都合なんざ知らねぇ。

俺を最強にする為にこの学園はあるんだよ!」


「いい加減にしろシュナイダー!」

アルベルトが立ちはだかる。


「ボンボン王子がなんだ?

お前らが弱えから俺が最強になってやるんだよ」


「学園は魔法だけを学ぶ場ではない!

仲間との協調、絆を深め、

歴史から得た知識を心に刻み

知恵に変える能力を養う

人としての訓練の場だ!」


アルベルト殿下かっこいい〜♪


「仲間?お前らが何人束になっても俺には勝てねぇ。」


「自惚れるなよシュナイダー」


「はっきり、わからせてやろうか?」


「ダメだアルベルト殿下!被害が広がれば

ここに居る全員が怪我をしかねない!」


学園長の制止。


聖女も学園長も王子ですら

もはや手が付けられない状態になってしまった……


「俺はお前らの為に来たんじゃねえ。

俺の為にお前らは存在するんだよ!

わきまえろ!」


誰もがもうダメだと思ったその時



あきらかに空気が変わったーーー




コツンー


コツンー


一定の感覚でゆっくり歩む


この場において、


足元のヒールの音がなぜ


全員に聞こえたのか


誰も理解はできない。


だが、その場の全員が


一瞬で空気に飲まれた。




「……か、会長!」


「……生徒会長!!!」


全員が彼女を見た。

その後ろにいる私とメイドには

おそらく誰も気づいていないほど

この空間を彼女が完全に支配していた。


「あぁ、お前が噂の生徒会長か?」


「……」


「くく!この俺様に挨拶に来ないバカ会長め!」


会長へのあきらかな敵意……!

シュナイダーの右手から炎の球

左手からは氷の刃がいくつもあらわれる。


「まさか、無詠唱で複数魔法だと……?」

学園長は絶望に打ちひしがられる。



いや、あれはさすがに、やばいな……。


私はゴリマッチョメイドに視線を向け…


「…シンシアさん!」


私が言うより早く、シンシアは前に出ようとするが


扇がシンシアの前に出される。


「シンシア」


ピシッ!


「下がっていなさい」


「はい!」



え!!!??


何してるの!?


「嘘?!話が通じるような相手じゃないです!」


私の叫びにシンシアは一瞬こちらを見たが

もう動かない。


危ない!!


当然、私は足が震え何も出来ない。


だが次の瞬間ーーー




そう


例えるなら


雷が横に走ったような……


そんな感覚。




一瞬で間合いを詰めた生徒会長は


腹部へ拳を一撃


見事にくの字に曲がった勇者候補


その頭を掴み


地面に叩きつける。


頭が地面にめり込んだそれを


なんの躊躇いもなく


彼女は足で踏みつけた。


メリッ……!!


土下座をしたような状態で


頭を踏まれた形になったそれを


扇で口元を隠しながら見下す……


そこまでわずか、


3秒にも満たない一瞬だった…。



ドドン!!


ピクピクと痙攣して動かなくなった

その勇者候補も含め


あまりの一瞬の出来事に


その場の全員が


仰天


口があいたまま全員が


「うわ……」


「……ああ」


「……!」


次に生徒会長が口を開くまで

誰も身動きが出来なかったのである。


「無礼者!」


「この"ワタクシ"の魔法学園で何をしているのです!」


……いや。あなたの魔法学園ではない。



「ところでこの男は……」


周りを一瞥した生徒会長は一言。




「……どちら様でございますの?」




そもそも誰かもわかっていなかったーー!!!




学園長はやれやれといったそぶりをみせる。


聖女は腰を抜かしその場でへたりこむ。


王子はなぜ止めなかったと言わんばかりに

うちのメイドを見ている。


もちろんメイドはそっぽを向いている。




「ごめんあそばせ。後始末はお任せしましてよ?」







後日談ーー


その勇者候補は一命は取り留めたものの

二度と表舞台に出ることはなかったという…。

国中から期待された勇者候補の1人は

私に継いでまた1人脱落してしまった。


シンシアは私に言う。

「少し勘違いをされていたかもしれませんが」


「私がエルデシュタイン家に来たのは約5年前。

戦闘の基礎を教えただけの3日間で

当時まだ12歳だったヴィオラ様は

剣を持ったこの私相手に、拳のみで


……勝ってしまわれたのでございます」


3日でクビになったのは

まさかの教えることがなくなったから……


「それ以来、私はヴィオラ様に忠誠を誓って

今に至るのでございます」


私はわかったようで

まったくわかっていなかった。


全てを一瞬で終わらせてしまった

この生徒会長は


"冷酷非情の暴君"と呼ばれ

魔法学園どころか

国中にまでその名を轟かせる

本物の最強すぎる悪役令嬢だったのである。


やっぱり私はなるべく

関わらないようにしよう。


うん。

ほんっとうに……。



教会や王都からしばらく何か


ガヤガヤ言われたようだが



眼鏡イケおじの執事が一人で全部


必死に対応していたのは




……言うまでもない。



読んでいただきありがとうございます!


もし少しでも面白いな、

続きが気になるなと

思っていただけましたら

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