かつて最弱と蔑まれた双翼の魔聖剣士。~スキル【ドッペルゲンガー】を駆使する追放された少年、光と闇の両方を手にして最強へと至る~
オド・アルディンは、孤児院育ちの冒険者だった。
しかしこれといった才能もなく、唯一の取柄と呼べるのは自身の中にあるレアスキル【ドッペルゲンガー】だけ。それすらも使い道がなく、彼はいよいよパーティーからの追放を宣告された。
途方に暮れるオドに、声をかけたのはマナ・アルディン。
彼女はオドと共に生まれ育った存在。少年と瓜二つな外見をしながらも、兄妹でもない存在だった。
そんなマナに励まされながら、オドはひとまず『一人分の』生活費を得るために、仕事を探すこととなる。すると、そんな二人に声をかけたのは一人の怪しげな商人だった。
その商人曰く、とある荷物を運んでほしい、とのこと。
挙動不審な相手を訝しみながらも、オドとマナは依頼を請け負うこととした。そして、指示された通りに荷物を運んでいたその時に事は起こる。
「どうして街中に、こんな魔物が!?」
オドたちの周囲を取り囲んだのは、ダンジョンの最奥に出現するような強力な魔物。逃げようにも退路を塞がれてしまう。すると――。
「この、光は……?」
その時、運んでいた荷物がにわかに光を放った。
一か八か荷を解くと、そこにあったのは対になった二振りの剣。光と闇を象徴するようなそれらは、自然とオドとマナ、各々の手に握られていた。
その剣を振るって、窮地を脱したオドとマナ。
事態が呑み込めない二人のもとに、現れたのは件の商人だった。
「その剣は魔聖の剣。光と闇を司る二つで一つ、選ばれたものにしか振るえない最強の剣だよ」
商人は満足げにそう語る。
かくして、オドとマナは最強の力を得たのであった。
これは特別な力を手にした少年少女が、自分たちの真実を求める物語。
オープニング
プロローグ 役立たずの最弱冒険者、追放される。
2022/01/19 19:04
1.怪しい商人と、依頼。
2022/01/19 22:02
(改)
2.危機と、手にした力。
2022/01/20 11:07
3.魔聖の剣に選ばれた者。
2022/01/20 19:03