置いてかないでモンド!!
「今日って『王様会合』だったんだ?」
まさか【銀狼の寝床】で国のトップ三人に会うとは思わなかった。
「そうだ、議題は『【銀狼の寝床】で何が一番うまいか』だ!!』
「おい!!」
何だそのくだらない議題は!!思わずツッコミしちまったっべさ!!
「別にいいだろう?普段は頭が痛くなるような案件を何件もこなしてるのだ、こういう時にこそリフレッシュしないとな」
ケインがニヤリとしながら言い放つと、アクスとエミリアもニヤリとする。
皆に似たような性格だったのね!!っとケイン達と話をしててうちの子達を忘れる所だった!!
「ごめん、うちの子たちも来てるんだ、上に呼んでもいい?」
「もちろんよ、レンの家族だもの」
エルミアの言葉に一度シテに落りて子供達を連れて二階に上がる。
「あ!陛下だ!こんばんわ!!」
「お久しぶりですへいか」
などと挨拶をしながら椅子に座っていく子供達。
「うんうん!きちんと挨拶出来て偉いよ!」
うちの子達は礼儀正しいいい子だよね!鼻が高いよ!!
「相変わらずお前は姉弟を溺愛してるな」
アクスがニヤニヤしながら言ってくるが、あたしは真顔で頷く。
「そりゃあそうだべ!うちのお子達は可愛いからね!!」
「あーーーっとレン?俺は調理場に戻るぞ?後は頼む」
明らかにほっとして離れていこうとするモンドだけどそれを呼び止める。
「待ってモンド、今日新しい肉を置いて行くから使って」
「何の肉だ」
さっきまでの疲れた顔ではなく、料理人の顔で聞いて来たのでニヤリとしながら答える。
「べへモス丸々一匹」
「「「「は?」」」」
あたしの答えにモンドだけじゃなくてケイン達も何故か『は?』とか言ってるんだけど何で驚いてるんだろうね?
「なあレン?聞き違いか?丸々一匹って聞こえたが?」
モンドが顔を引き攣らせて聞いて来たので首を傾げる。
「え?言ったよ?」
「・・・・・・・・・・・・・そうか・・・・・・」
何でそんなに深いため息をつくのかな?・・・・ってなんでケインたちまで一緒に?
「レンよこの前少し貰ったが、べへモスを見た者はそうはいないのだぞ?なのに丸々一匹とは聞いて驚くのも無理はあるまい?しかもそれを食事処に渡すとか・・・・」
ケインが言い聞かせるように言ってくるけどもう4匹あるんだけどな?
「え?後4匹持ってるよ?」
「まて!お前どこでべへモスとやり合った?うちの国じゃないな?報告は来てない、アクス、エミリア、お前さんらの国か?報告は上がって来てたか?」
ケインが真顔で二人に尋ねて二人共慌てて首を振ってる。
「そりゃあそうだべ、この4匹は【大地の最奥】で狩った奴だよ」
「む?あのダンジョンを攻略してくれたのか?」
ケインも自分の国の事だからすぐに理解したようだ。
「そうだよ攻略は終わった、50階で最下層の魔物がべへモス二匹だったんだ」
「それで?スタンピードは起きそうか?」
「大丈夫そうだよ?ね?シン?」
あたしは後ろに控えてるシンに尋ねると頷いた。
「いやぁ今回は大変だったよ、トラップでかなり遠い場所まで飛ばされたし」
あたしの油断のせいだけど思えば遠くに飛ばされた!!
「「「は?」」」
トップ三人組が驚いたような顔でこっちを見てるので慌てて弁解しておく。
「あ!でも色々ったけどもうすぐアズエルに戻れるから大丈夫だよ」
なんか驚きの顔から『何かやったなコイツ』的な顔をされた、何故そんな顔になる?解せぬ!!
「レンよ・・・・詳しく聞かせてくれるか?」
ケインがとてもいい笑顔で言葉を紡ぐがその笑顔が怖い!!あとケインの両脇にいる二人の笑顔もね!!
「レン・・・・べへモスの肉はお前の帰りに受け取る、俺は調理場に戻る」
置いてかないでモンド!!お願いだから!!
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