よし!忘れよう!!
王都までの道のりは何事もなく、のんびりとした旅路となった。
「お帰りなさいレイオス様!」
入場門を守っている騎士がレイオスさんに敬礼をするとレイオスさんが頷いた後騎士に厳しい視線を送る。
「ご苦労、だが何故私の上司であるレン殿には礼をせぬ?騎士として褒められる事ではないぞ」
言われた騎士が『ビクッ!!』となって慌てて敬礼をしてくる。
「失礼しました!レン殿!ご苦労様であります!!」
「気にしなくていいべよ、ご苦労様ね」
だってあたしこの国の軍属じゃないし市民でもないからそんな態度を取られても困るしね!!
「すまぬがデュナス殿下と面会したい、連絡して来れぬか?」
レイオスさんが騎士に頼むと『承知しました』と言って走って行く。
「我々はのんびり行きましょう、城に着くころには話が通ってますから」
「わかったべさ」
そんな感じでのんびりと馬車で城まで移動して入り口前に着いた。
そしてそこには前にあたしを騎士団の訓練所に案内をしてくれたケントさんが待っていた。
「ご苦労様です、レン殿、レイオス殿、殿下がお待ちです、ご案内します」
そう言って一礼した後歩き出したので、あたし達はそのあとについて行く。
「殿下、お二人をご案内しました」
ケントさんについて行き一つの部屋の前で止まりノックをした後中に入る。
「ご苦労だったな二人共」
その部屋で待っていたのはデュナスさんと・・・・何とディレスさん!・・・・・・・・・・あと何故か吟遊チャラ男がいる・・・何でさ!!
「あれ?ディレスさん王都に着いたんだ?」
「お前なぁ・・・少しは待とうとか思わなかったのか?アステルの砦に味方を集めて赴けば『もう王都に向かい出発しました』とか言われた日には・・・」
なんか溜息と共にブツブツ言い始めたけど大丈夫なのディレスさん!!
「それで?何で旅の吟遊詩人が此処に居るのさ?」
なんかディレスさんがヤバい雰囲気になったので話を変えようとダルムに視線を向けるとデュナスさんが代わりにお答えてくれた。
「ダルムシアの事を知っていたのだな、ダルムシアは俺の弟で、仕事の都合で『吟遊詩人』として国中を回っていたのだ」
「へぇー」
やべえ・・・・・王族を殴っちまったよ!!・・・・・よし!忘れよう!!
「俺は兄上が即位した後、情報部を任されることになっていてね就任する前に自分で全ての街や村を見てその地に関する情報を得ながら旅をしていたのだ、ハリムが多数の貴族と連絡を頻繁に取っているのは知っていたがまさか【グリフォン】設立の為の事だったとは・・・すまない後手に回ってしまった」
あたしに向かって頭を下げるチャラ男。
「あたしに頭を下げられても困るよ、謝らなきゃいけない相手は国民だろう?」
「確かにそうだ」
あたしとチャラ男のやり取りを見ていたディレスさんが言葉をかけてきた。
「レンよご苦労だったな、、殿下から聞いたぞ【グリフォン】の情報と東門の戦い・・・本当によくやってくれた、ありがとう」
深々と頭を下げるディレスさんが、本当にこの人は貴族に見えないよね。
「あたしが勝手にやったことだから気にしなくていいよ、それよりもアステルの砦に残っていた村人とは会ったかな?」
「会った、彼らは俺の街で暮らしてもらう事になった」
そっか・・・・・・良かった。
「ありがとうディレスさん、あの人達が気がかりだったんだ」
「礼を言われる事ではないさ」
ディレスさんと笑い合った後、デュナスさんが話をしだす。
「お前が砦に向かった次の日に我々の味方となる貴族達を連れて王都に到着したのだ」
すれ違い極まれるって感じだね!!
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