ろくな結果にならないからね!!
胸倉を掴まれながらあたしに言われた言葉に目を見開き固まるカンヌを解放して後ろに控えてるミズキに声を掛ける。
「ミズキ悪いんだけどティータイムの準備を」
「畏まりました」
あたしの頼みを聞いてミズキとカナデがお茶の準備を始め、あたしは椅子に座りながら立ち尽くすカンヌを見つめている。
そして準備が終わって所でカナデとミズキがまたあたしの後ろに控える。
「カンヌ、椅子に座りな」
「え?」
「いいから座りな」
あたしに言われて始めて椅子が用意されてる事に気が付いたようでゆっくりと座る。
「アタシにも妹弟がいると言ったよね?」
「え?・・・・ええ」
いきなりの問いに慌てて返事をするカンヌ。
「血は繋がってないんだよ、あの子達は盗賊に親を殺されて、その時にあたしが助けて家族になった・・・・・・もうあの子達はあたしの家族なんだ、だからこそんなくだらない戦いで死ねない、いや死んでなんかやるものか、アンタだって同じだ妹の為に生き残れ、妹が悲しまないためにも」
【グリフォン】のくだらない野望の為に死ぬのは屑貴族だけで十分だ、もう犠牲者なんて出したくない・・・・・・王都の東門で亡くなった人々だって本当は死なずに済んだはずなのに巻き込まれて死んでしまった、だからこそ【グリフォン】には罪は償わせてやる。
「わかったわ、私はあの子の為にも死なないわ」
「それでいい」
戦う前から『死んでもいい』なんていう奴はろくな結果にならないからね!!
『病は気から』じゃないけど戦場では気持ちが大切だからね。
「カンヌ、ガイアスの砦に関する情報が欲しい知ってる事を教えて欲しい」
「あまり知ってる情報はないわ、昨日監禁部屋から出されるまで何も聞いていなかったから、知ってる事はガイアスの砦の総指揮官がアンデュー・ティネスという男で勝つ為なら如何なる事も厭わなくやる男よ」
うーーーーーん?アンデューとやらは貴族なのかな?知っていそうは人に聞いてみた方がいいかな?
「ミズキ、悪いんだけどレイオスさんを呼んできて」
「畏まりました」
暫くしてミズキがレイオスさんを連れて戻って来た。
「お呼びとお聞きしましたが?」
「うん聞きたい事があるんだ、座っておくれ」
レイオスさんが椅子に座るとカナデがレイオスさんの前に紅茶を置く。
「レイオスさん、アンデュー・ティネスって知ってる?」
「・・・・・・・確か数年前、王都の貴族院を首席で卒業した者の名がアンデュー・ティネスだったと記憶しておりますが」
「そいつがガイアスの砦の総指揮官らしい」
「なっ!!」
驚きのあまり立ち上がるレイオスさん。
「その情報は何処で?信じられる情報なのですか?」
「もちろんだ、でもそんなに驚いてどうしたのさ?」
なんか思いっきり驚いてたけど、ガイアスの砦の指揮官くらいは判っていたんじゃなかったの?
「我々はガイアスの砦の総指揮官はリッテンハイヌ・エオットだと思っていたのです、彼が本来のガイアスの砦の総指揮官でしたので」
なるほどだから驚いていたのか。
「とすると【グリフォン】から送り込まれたアンデュー・ティネスがリッテンハイヌを排して総指揮官となったと見て間違いなさそうですな」
「みたいだね主席さんが総指揮官か、多分西門でも指揮を執っていたんだろうね状況判断力や指揮能力が高いのも納得だ」
「ですな、明日は油断はできませんな」
その言葉にあたしはニヤリとしてから首を振る。
「元から油断はしないよ油断せずサクッと終わらせる」
出来るだけ皆に怪我をさせないようにね。
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