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二人の旅  作者: kazu
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町外れにて

久しぶりの投稿です。

どんどん書いていけたらと思います。

「暇だなぁ。」

太めの男は呟いた。傍の手すりに立てかけたマシンガンを見やる。

男の向かいに座る痩せた男は、小ぶり、大振りのナイフ両方を弄びながら、淡々とそれに答える。

「この街を出ようとする奴など、もういない。残ったのは愛すべき腰抜け共、その貧弱な遺伝子を受け継いだ餓鬼共だ。」

そこで達磨男は明るく笑う。

「お互い100年、良く守ったなぁ。」

骸骨男も薄く微笑んだ。

「ああ・・この絶望の檻を、よくぞ二人で守ったものだ。」

そして束の間の沈黙が落ちる。

「なあ。」

先に口を開いたのは達磨だった。

「それにしたってよぉ、ここ25年くらい、誰も来ないのはおかしくねぇか?」

骸骨は視線を外に向ける。

彼らがいたのは、街の外れ、最も荒廃しきった場所だった。人も獣も寄り付かず、それらを餌にするナニカも存在しない。そこに聳える塔の3階、2畳くらいのスペースに二人は存在していた。

「昔は言われたものだ・・街の外れからならば、無事に外の世界に出られると。だが、もはや、『出る』という思考そのものが、街の連中からは消えているらしいな。」

「・・・寂しい時代になったねぇ。」

半分以上俺達のせいなのだが、と語る骸骨に、そりゃ違いねぇ、と笑った達磨である。

「ん?」

急に骸骨が目を細める。

窓なしの所へにじり寄ると、外を窺った。

「どうしたよー。」

語尾を伸ばし呑気に訊いてくる相方に、骸骨は一つ溜息をつく。だが次に懐かしさの籠った声で言った。

「戦闘だ。」

達磨の笑顔が、ひどく歪なモノへと変貌した。

「り、よ、う、か、い・・くくっ」

揃って浮かべた獰猛な笑みと共に、彼等が見据えた先では、また別の二人が行動を開始していた。

「こっちなら、きっと・・安全に外へ出られるはずだぜ。」

走っている男に、後ろから滑る様に付いてくるアオイは額を掻きながら言う。

「だからさぁ、大通りに巣くっている奴らなら僕が一掃してでも君を・・。」

「お前は・・その、止めとけよ。」

繰り返された問いと答えに、諦めた様に首を振るアオイだった。そして、次に幾分哀れみを込めた様な眼で男を見る。

「・・何だよ。」

「いや・・君は、ここらへんについて、どれくらい知っているのかな?」

男は少し考えている。

「・・俺が本当に無邪気な餓鬼の頃、ダチ数人と遊んだな。そのダチとかが喰われてからは、まったく来てない。ちょっとでも人が集まると・・ほら、寄ってくるだろ。」

「友達は、喰われて・・か。」

丁度荒野と街を仕切っている、それ程高くない塀が見えてくる。

「だから・・まあ今は静かな所だぜ。ちょっとの間の隠れ場所あたりには最適な所の一つだな。幽霊だの、何だの。噂もあったけど・・まあマジでいるのか・・毎日似た様なものと出くわしたり、逃げていたりするわけだしなあ。」

どうかしたか、という眼で見てくる男に、アオイは首を振る。

「・・・・あのレベルとついさっきの殺気だと、到底低い確率だろうけど・・黙って通してくれるかもしれないし。」

「?」

良く分かっていない様子の男だったが、次に少し赤面する。

男の身体に、アオイが密着していた。

その小柄な体で、それでも男を包む様にしながら並走していたのだ。

薫る体臭も、かすかな息遣いも、しなやかな肢体の弾力も感じ取れたかもしれない。

だが、少女の如き美貌に浮かんでいる静かな決意に、男の表情もまた真剣なものへと変わっていった。

「アオイ。」

「何かな?」

「・・これから頼むぜ。」

冷や汗に濡れ、何とも締まらない顔ではあった。

そんな男に、思わず撫でたいくらいに可愛い笑みが振り返り、言った。

「こちらこそ。」


次はバトル展開です。

上手く書けたら良いですけど・・・。

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