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七人の悪役令嬢 うちの国に手を出した落とし前きっちり付けさせて頂きます  作者: くろすおーばー
一章 汚名返上と悪役令嬢
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第二話 王族と七頭のメスゴリラ

良いことをしても争いの火種になる悪役令嬢ズ

彼女たちが転生してから四年経った頃からシェフィーリア国内に不思議な噂話が瞬く間に広がった


こんな噂だ


「うちの公爵様んとこのお嬢様が急におとなしくなったらしい、それどころか今じゃ侍女やメイドにも優しくて貧しい領民んとこ行って炊き出しの手伝いまでしてるってよ。信じらんねぇな今まで悪い話しかなくて何処の公爵家の娘が嫁入りしても国の終わりだって陰口叩かれとったんだぞ」


充分に不思議な話では有るのだが続きがある、この話を他所の公爵領で話をすると


「いやいや、そりゃあおめぇんとこのお嬢様じゃねえ、うちの公爵様のお嬢様の話だ嘘つくでねぇ、それに炊き出しじゃねぇ、魔法で領民の怪我治してくれてんだ」


「炊き出しだ!」


「うんにゃ怪我治してくれたんだ!」


何処の領地で聞いても『うちの公爵様のお嬢様が更生した』までは同じなのだが『やったこと』が違う『魔物退治』だったり『平民向けの診療所』だったり、しまいにはそれを巡って領民たちがヒートアップして


「馬鹿言え、おめぇんとこのお嬢様は十に成ったかそこらだろ出来るわきゃあねぇ」


「なんだとぉ!うちのお嬢様馬鹿にするやつぁただじゃおかねぇ」


更に一年を経過しても公爵領は元より、各公爵領地と公爵領地の間の交易路に在る子爵や伯爵領の宿場町にまで被害が及んで王家に嘆願書がいくつも届くようになった


自分の娘達をいつも自慢してくる公爵達に内心では覇権争いの親バカ共めと思って放っていたが嘆願書の数は増え続け噂話も規模がおかしい、嘆願書を送ってくる領からは領民をどうかなだめて欲しいというものばかり


頭が痛い、国王のフィリーブはこめかみを親指でぐりぐりとほぐしていた


「国王陛下、入っても良いでしょうか」


「うむ、入れ」


わしそっくりの銀髪碧眼に美貌の妻に似た顔立ち、すくすくと育つ息子の姿に緩みそうな頬を引き締め直す


「また少し見ない間に大きくなっておるな、何歳になった」


「十一歳になりました。父上…失礼いたしました国王陛下、嘆願書の件聞き及んでおります。いかが為さるおつもりですか?」


近衛に目をやり人払いをする


「よいよい、人払いは済んだ今は父と子の二人きりだ父でよい」


心なしか表情が年相応なものに変わった。出来た息子だ…それをあの女狐、いやリトルメスゴリラ共め


そもそも事態がここまで悪化したきっかけはあのリトルメスゴリラ共の所為だ、ジルベリオの六歳の祝の茶会での席順を巡っての乱闘、そう乱闘だキャットファイトなどという生ぬるいものではない、止めに入ったジルベリオが巻き込まれあばらに罅が入った。


その場で全員首をはねてやろうかと思ったが、一つ二つの公爵家ではない我が国の七公爵家の公爵令嬢が騒動を起こしたのだ切るわけにもいかず令嬢全員の王都出入り禁止


あれからジルベリオは目に見えて女性を避けるようになった、今思い出しても腸が煮えくり返る、やはりあの時に首を刎ねておくべきだったか


「父上、七名の出入り禁止を解除して王宮に招いてみてはいかがでしょうか」


拳を握りすぎて手が白くなっている。なぜ息子がこんな仕打ちを受けねばならん!頭に血が上っていくのが解る


「ならん」


「ですが!」


「ならんといったらならん!!」


ジルベリオが頼めば頼むほど腹立たしい


「父上、嘆願書も元を正せば御令嬢たちの功績から来るものです。僕…いえ私は王家の血を次ぐものとして見て見ぬふりは出来ません。そしていつかは私も妻を娶らなければいけません」


頑固なのはわしに似たのかそれとも妻か


「あれらでなくても良かろう」


「ちょうどよい機会だと思うのです。民をの諍いを鎮め、私自身の克服のきっかけも掴めます」


齢十一歳にして民に重きを置き、己のことはきっかけ程度、王としては褒めたく父親としては怒りたく…


「はぁ~」


ため息がこぼれる


「噂がどんなものでも尾ひれがつく、実際に見て駄目だった場合はあやつらの首跳ねることも覚悟するのだぞ」


「はい、父上」


そういって笑う顔が妻そっくりで、わしはやはり甘いのだろうか心配になるのだ



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七公爵家の令嬢が謁見するという話は噂とは比べもにならないスピードで瞬く間にシェフィーリア国内外に広まった


王都には一目見れればと国民が各地から集って祭りのような賑わいを見せている



賑わいとは裏腹に王宮内は静まり返り、近衛の数も公爵令嬢七人の謁見とは思えないほど多く謁見のあとに開かれる茶会も国中の公爵令嬢が集まる茶会には程遠い質素なものだった。この会場を見れば誰の目から見ても歓迎されていないことは解るだろう


号令が掛かり第一王子を伴い入場した王はジルベリオが一瞬息を呑むのを感じたが令嬢たちの視界にも入れず玉座へと座る


「面をあげよ」


そういって嫌々ながらも令嬢たちの姿を視界に捉えた


なっ!思わず声が漏れるところだった


有るべきものが無い


無いのだ…七人全員髪が


「どうして此の様な事になっておる。誰か説明せよ」


我が国において女が丸刈りになることは不道徳や犯罪を犯した女への罰であり見せしめ、一人の令嬢が代表して王へ挨拶をする


「クロード家が長子ジュリアにございます。卑しき我が身なれど国王陛下お目もじ賜りまして感激の極みでございます」


国王陛下の眉がわずかに歪む


「挨拶などどうでもよいなぜその様な姿で謁見の間に入ったのだ」


「私め共が反省を口にするのは簡単なれど反省の信を問うに値しないとここに居る七名で決めたことでございます」


犯罪者だと自ら名のり謁見の間に入ったという事実は王家への侮辱に他ならない


「なるほどのう、その首刎ねられる覚悟があるということか」


「はい」


七名共俯くことなく目をそらさずこちらをまっすぐ捉えている


あの手の付けられなかったリトルメスゴリラ達が何をどうすればこうなるのだ!覚悟のほどは判ったがどう対処するべきか、排除か手懐けるか放置…いや放置はありえんこちらの身が持たん、次から次へと問題ばかり持ち込みおって、、、東のグリムワルドの動きもきな臭いというのに


「主らは構わぬのか?答えよクロード公爵。挨拶はいらぬ」


「クロード家当主スコット・デルファ・クロードとして申し上げます。そこな娘は家名を名乗らず陛下にご挨拶申し上げました。首を刎ねられたとして当家には関わり無い事」


屁理屈を抜かしおって、そんなもので道理が通るか


「もう良い。子が子なら親も親、主らと話していると疲れる。余は疲れた謁見はこれにて仕舞いじゃ」


号令が鳴り国王陛下と第一王子が退席され、張り詰めていた空気が和らぎ解散となった


ブクマや評価をしていただけると作者が大変喜びます!続きを書く活力になりますので


『ページの下にある☆マークでの評価』をぜひよろしくお願いします!つまらないと思えば低評価でも構いませんのでお願いします。


歴史上、女性の丸刈りには不道徳や姦通・反逆などの処罰だった時代も有り、罪の見せしめとして一生名誉を回復できない程の辱めだったりもします。丸刈りなので◯にはしませんが住処を追い出され地域社会から排除されて結局は◯に追い詰めらたり社会的な◯を迎えたり…

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