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ひとパ☆  作者: いかや☆きいろ
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山菜チャーハン 4

 さて、今日はひとパの日です。五人シフトで走り回りお腹をすかせましょう。


「いらっしゃいませー!」


 スタートです!


「ご注文お決まりになりましたらお声おかけください」


「あ、じゃあとりあえず刺身の大と生中が三つ、ご飯の並がひとつで」


「はい、ご注文を繰り返します。……、以上でよろしいですか? 少々お待ちください。オーダー入りまーす!」


「あいよ!」


 毎日の喧騒があってこそのひとパです。たっぷり疲れきりましょう!


「いらっしゃいませー!」


「三人」


「空いてるテーブル席へどうぞ」


 案内しながらもお冷やとおしぼり完了。席へ先回り。お客様が腰を下ろしたら各人の前にお冷やとおしぼりを一瞬で並べる、水をこぼしたことは六年間一度もない。


「ご注文お決まりになりましたらお声おかけください。三番さんオーダー待ちでーす」


 手早く空いたテーブルを片付ける。テーブルを拭いたらふきんはまとめておく。手がすいたら洗う。


 お客様の雰囲気でオーダーができたのを察知してあらかじめ向かう。


「お願いします」


「お決まりですか?」


「はやっ?! えーと生ビールの中が三つと……」


「ご注文繰り返します。……、以上でよろしいですか? オーダー入りまーす!」


「アカネちゃんがめっちゃ機敏な件」


「仕事のできる美少女(24)」


「マジテレポート」


 お客様のささやきに反応しては仕事にならない。年までバレてる。肖像権……。


「生中三つでーす。刺身盛り大のお客様」


「真ん中置いといて。あと唐揚げの大盛りください」


「焼き鳥串盛りってやつ」


「白身魚の唐揚げ」


「以上でよろしいですか? ご注文繰り返します。……、以上でよろしいですか? オーダー入りまーす!」


「あいよ!」


 なかなかいい感じですね! ナオコさんたちも来ましたよ。


「いらっしゃいませー!」


「きたぜー、アカネちゃん」


「今日は飲むわよー」


(いつもだろ×全員)


「今日もニンジャしのびまーす!」


(派手すぎてしのべない×複数)


 この三人が来るとにぎやかになります。そしてなぜか空く四番テーブル。常連で連携してるらしい。ちなみにしゃべる置物ことリョウヘイさんとウヅキさんはすでに来てだべってる。なにをそんなにしゃべることがあるんだろう?


 今日も仕事を終え、ひとパします。





 今年の春は妙にいろいろあるなあ。急にナオコさんたちが遊びにくるようになったりアイちゃんが日曜日お休みになったりアンナさんもうちで暮らすようになったし、なんか有名店になった。居酒屋の店員に多くを求めすぎではないだろうか。


 今日は春キャベツを食べます。いつものルーティーン、ごはん、味噌汁(インスタント)、お漬け物(市販品)。


 フライパンで豚コマを炒め強めに塩コショウ、キャベツの千切りをモサッと入れます。混ぜて少ししなっとしたらできあがり。超簡単。


 もしゃ、もしゃ。ビールで、こく、こく、ふぅ。もう一品ほしいな。小麦粉を水と出汁で混ぜてフライパンに薄く広げて焼き、キャベツの千切りをのせて、上から生地をかけたら真ん中に卵を落として蓋をして蒸し焼き。黄身が固まらないうちに開けてお皿に移したら黄身をさいて刺身醤油と黒胡椒をかけてできあがり。


 ゆっくりと飲もう。


 山菜のシーズンも終われば夏が待ってるなあ。もぐもぐ。半熟玉子って美味しいよねえ。もぐもぐ。二杯目はレモンチューにしよ。こく、こく、ふぅ。明日はなにをしようかなあ。


 ナオコさんにメールしてみたら遊びにくるらしい。またにぎやかなお休みになりそうだ。スズちゃんからメールが来た。カツオ? 手に入ったから持ってくるらしい。アイちゃんが喜ぶな。一本まるまるとお刺身も十人前持ってくるらしい。カツオって二十キロぐらいあるよね?


 サヨリさんが運んでくれるのか。なんという安心感。明日はカツオ解体ショーだね。


 ……メールやりはじめるととまらなくなるんだってば。スマホをベッドに投げた。


 もさり、もぐもぐもぐ。こく、こく、こく、ほぅ……。うん、今日はこれで十分。明日も楽しもう。






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