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出歯亀と空腹と食欲と。

手直し必須。読みづらいですが、頑張って下さい。

「このっ!!泥棒猫っ!!!」


ルルさんが部屋に入ってきて、私に向かって金切り声で叫ぶ。


「ええっ?私が泥棒猫ですか?」


古式ゆかしい台詞すぎてドン引きです。私はおばあちゃん子だった為、知っていますがルルさんは何 故知っていらっしゃるのでしょうか?

アルビオレなど、「泥棒…猫?何だそれは?」などと首を傾げている始末であった。


まさか…ルルさん…年齢を詐称してませんよね?

パッと見の外見上は、若さ弾けるピチピチガールに見えますが、実年齢60オーバーだったら、とんでもなく見た目詐欺ですね。

アルビオレとの年の差は何と42歳差である。これが当たりだったら凄いな。



ああ、因みにこの場合の【泥棒猫】とは、恋人や奥さんから相手を奪う性悪女という意味で………って、誰が性・悪・女・だっ!!


おっと、失礼しました。冗談はさておき、余りの展開に若干混乱しています。



「あの…失礼ですが…どちら様でしょうか?」


私はルルさんに申し訳なさげに問い掛ける。

この台詞で大丈夫なはず……だって1度も会った事はなかったですよね?

私の方は偶然見掛けたりとか、ニアミスしてるので、知ってますがルルさんの方は私がルルさんの事を知っているとは知らないはず。


「………ふんっ!わ・た・し・のアルをたぶらかす貴女なぞに名乗る名は無いわよ!」


うひゃあっ!?

た…たぶらかすですかぁ……これも何やら古い…。年齢詐称疑惑が再浮上してくる。


すると今までポカーンとしていたアルビオレが、正気に戻った様で、ルルさんに慌てて声をかけます。



「ちょっ……待て待て!!こっちに……」


ルルさんの腕を掴むと、足早に部屋の外に引きずって行ってしまいましたが、なんとアルビオレは部屋の扉をちゃんと閉めるのを忘れて話始めたので、会話が全部丸聞こえです。



「何でルルがここに居るんだ?」


「あら?何か問題でもありまして?」


「問題だらけだろう!」


「何故そんなに怒るのかしら?私が心配なの?それとも……もしかしてあの方が心配なの?」


「………………………………」


押し黙ったまま喋らなくなったアルビオレ。

その様子を冷たく見詰めるルルさん。

そしてその二人の様子を扉の近くで出歯亀する私。


いや、盗み聞きは悪いと思いますが内容が気になっちゃって。

扉をちゃんと閉めないで話すアルビオレとそれに気付かないルルさんも悪いよ……大事な話なら誰にも聞かれないことが保証された場所でやるべきですからね、多分。


それにしても…ルルさんのおっしゃるあの方とは?あの方、と呼んでいるのだ身分は高いのであろうことは、窺える。と言うことはやはりあの方とは王子の事ですかね?もしやルルさんは私と同じ気持ちなのだろうか?


そう考えますと王子とアルビオレの間に挟まるとんでもない大泥棒猫ですね、私は。

ん?でも盗んで居ないので、泥棒じゃなくない?どちらかというと、お邪魔虫ではないかしら?

そう考えるとルルさんも私と同じ穴のムジナではないでしょうか?

貴女も十分アルビオレと王子の純粋な密やかな愛のお邪魔虫ですよ。横取り要員はラハグローさんが居るので、間に合ってます!!そもそも女性はお呼びじゃないんですが。


私が一人妄想に耽っている間に、アルビオレとルルさんの話が進展していた。

うーん…途中を聞き逃しました。


「アル…私の勘違いじゃなかったのね?貴方……本当は好きなんでしょう?」


「……………分から……ない。自分でも良く分からないんだ!!」


「言い訳?私の事を愛してるって言ったじゃない!嘘だったの?」


「嘘じゃないっ!愛しているよ!ただ……………」




ただ………の、後は何なの?【ただ、ルルも愛しているが、王子も好きなんだ!】か?

それとも【ラハグローも気になるんだ!】でしょうか?

どちらにしても美味しいですね。ふふ腐。



私が脳内で楽しんでいると、キュルキュルと何かを押し引く様な音と共に、マオカの声が聞こえてくる。


「あら?アルビオレ様と………ルル様では御座いませんか。この様な場所で何をその様に大きな声で話をしていらっしゃるのでしょうか?」


「いっ……いや、マオカには関係ない。それよりその中身は食べ物か?」


「はい。奥様のお食事で御座いますが……」


「そうか。お腹を空かしていると思うから、早く食べさせてやってくれ」


「畏まりました。では失礼致します……」


おっと。

ヤバイ。

出歯亀していたのがバレてしまうっ!!

急いでベッドに戻らねば。足音は極力立てずに、しかし足早に。


間一髪。

私がベッドに潜り込むのと、マオカが部屋の扉をノックをして声を掛けてくるのが同時でした。

ふひぃ~。


コンコン…。


「奥様?お食事をお持ち致しました。扉を開けても宜しゅう御座いますか?」


「………はぁ~い。どうぞぉ~」


ガチャリッ……。キュルキュルキュルキュル。


マオカが入ってくると、美味しそうな食べ物の匂いが私の鼻孔と、お腹をくすぐってくる。

食欲全開。

理性崩壊。



「本日も消化によろしい食べ物となっております。鳥つくねのみぞれスープと、小松菜とカボチャのヨーグルトサラダ…それに柔らかく蒸かした蒸しパンで御座います」


うっひゃ~。またも量が少ない気がしないでも無いですが、美味しそう……否!絶対美味しい。


「いっただっきまーす!!」


お頭を食欲で一杯にした私は、この時すでにアルビオレとルルさんの事は、すっかり頭から消え去ってしまっていたのであった。






暴走してます。そしてツェリは物凄く色恋に鈍いです。

そしてツェリの例の病気が治まらない。むしろ悪化している。

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